世界ツーリングカー選手権2011 日本ラウンド(前編)
2011.10.28 画像・写真FIAが認定するツーリングカーの最高峰レース、世界ツーリングカー選手権(WTCC)。その19戦目と20戦目にあたる日本ラウンドが、三重県の鈴鹿サーキットで2011年11月22-23日に開催された。当日の熱戦の模様を、写真でリポートする。(関連ニュース)
(→後編に続く)
ピット前に並んだWTCCの“常勝軍団”「シボレー・クルーズ」。鈴鹿サーキットでの日本ラウンド(19戦、20戦)を前に、すでに18戦中16勝。マニュファクチャラーズ・タイトルを手にしたうえでレースに臨んだ。
-
ピット前に並んだWTCCの“常勝軍団”「シボレー・クルーズ」。鈴鹿サーキットでの日本ラウンド(19戦、20戦)を前に、すでに18戦中16勝。マニュファクチャラーズ・タイトルを手にしたうえでレースに臨んだ。
-
こちらはライバルBMWのピット。昨2010年シーズンまではワークス体制だったが、今年はプライベーターとして参戦。2011年のWTCCはこのBMW 3シリーズに加え、シボレー(クルーズ)、セアト(レオン)、ボルボ(C30)の計4メーカーで争われる。このうちワークス体制をとるのはシボレーのみ。それ以外はすべてプライベーターとなっている。
-
日本ではなじみの薄い「セアト・レオン」。WTCCでは一大勢力だが、今シーズンに限ればやや不発。マニュファクチャラーのポイントランキングでは下位に沈む。
-
スウェーデンのボルボは、1台がエントリー。昨年はスポット参戦だったが、今年はフル参戦を果たした。ボディーカラーも、白×グリーンのツートンから国旗と同じブルーへと変更。
-
車体に書かれた名前を指しているのは、「ボルボC30」を駆るロバート・ダールグレン選手。通常ローマ字で表記されるドライバー名は、今回、日本語でも大きく記される。
-
予選でのワンシーン。WTCCの日本ラウンドは、F1などでもおなじみのフルコースではなく、鈴鹿サーキットの一部にあたる東コース(2.243km)で争われる。
-
こちらは世界ラリー選手権で知られる新井敏弘選手のピット。シボレーからスポット参戦した。
-
予選に向けて、まさに走り出さんとする新井選手。今年の日本戦には、ほかに谷口行規(シボレー・クルーズ1.6T)、吉本大樹(セアト・レオン1.6T)、加納政樹(BMW320TC)の各日本人選手がエントリーした。
-
新井選手の予選が終了。メカニック氏が手にしているのは冷却用の送風機で、マシンの鼻先に挿さっているのも同じもの。
-
WTCCのドライバーは、キャビンの後方、かなり低い位置に着座している。写真は「ボルボC30」だが、他のマシンも同様である。長く伸びたステアリングコラムとシーケンシャルシフトのレバーに注目。
-
荷室側から見たキャビンの様子。内部はご覧のように、ロールケージが複雑に張り巡らされている。
-
この黒い物体は、「セアト・レオン」のエアダクト。決勝レースを前に、チームスタッフがなにやら修理を試みているところ。WTCCのマシンはどれも市販モデルをベースにしているが、そこはレーシングカー。パーツにはカーボン製のものも多い。
-
決勝前のフリー走行から。レースでは、写真のように大きな漢字のロゴが入ったマシンもチラホラ。これは英国人ドライバー コリン・ターキントン選手の「BMW320TC」で、これまでのドライバーズランキングは、2ポイントで最下位……ガンバレ!
-
WTCCで使われるエンジンは、昨シーズンまでは2リッターの自然吸気ガソリンエンジンかディーゼルターボだったが、今シーズンからは1.6リッターのガソリンターボも選択できるようになった。結果的にほとんどが、効率に優れる1.6リッターガソリンターボになっている。写真は「シボレー・クルーズ」(310hp/5500rpm、40.8kgm/3750rpm)。
-
こちらは、セアトのエンジン。同じく、1.6リッターガソリンターボ。300hp/6000rpm、45.9kgm/4500rpmを発生する。
-
BMWも1.6リッターのガソリンターボエンジンを採用。ただし市販車と同様に、レイアウトは縦置きとなる。310hp、42.8kgmを発生。
-
1.6リッターガソリンターボの市販モデルをもつボルボは、それをベースに開発したパワーユニット(315ps/6000rpm、44.8kgm/4000rpm)を採用。排気量は同じでも、メーカーごとにパワー&トルクは微妙に異なる。
-
シボレーのチームスタッフの“足”。自転車までWTCCマシンとおそろいのカラーリングでキメてくるとは、さすがワークスチーム!
-
決勝レース直前、鈴鹿のグランドスタンドで何やら人だかりが……と思ったら、なんとプロレスの試合が行われていた。そのほか、クラシックカーの展示(シボレー)やレースクイーンのトークショーなども催された。
-
WTCCにレース用タイヤを供給する、ヨコハマのブース。展示用の車両は「日産GT-R」である。実際のレースにこんな日本車が出場すれば、WTCCもさらに盛り上がると思われるが……?(→後編に続く)