「Honda Racing THANKS DAY 2018」の会場から
2018.12.14 画像・写真ホンダのモータースポーツ活動を応援してくれたファンに感謝の気持ちを示す、年末の恒例イベント「Honda Racing THANKS DAY」が、今年も栃木県芳賀郡茂木町にあるサーキット、ツインリングもてぎで開催された。
今年のホンダモータースポーツ活動では、山本尚貴選手がスーパーフォーミュラとSUPER GTの2冠に輝き、二輪でもFIM(世界耐久選手権)で、「F.C.C. TSR Honda France」が、日本チーム初のチャンピオンとなるなど、うれしいニュースが重なった。それだけにファンの気持ちの高ぶりも大きかったようで、早朝から多くのファンが来場。その総数は、2万4500人にものぼった。
そんな祝福ムードに包まれたイベントであったが、ホンダモータースポーツファンにとって、どうしても外せない重要なイベントを含んでいた。それは今期限りでの引退を表明した二輪ロードレースの大スター、ダニ・ペドロサ選手の引退式である。イベント終盤に行われたセレモニーでは、ペドロサ選手が思い出のレーシングマシンでのラストランを行い、ファンに現役最後の雄姿を披露。スタンドからは、その栄光をたたえる大きな拍手が送られた。ファンにとって絶対忘れることのできない2018年シーズンを締めくった、イベントの模様をお伝えしよう。(文と写真=大音安弘)
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1/34ホンダのモータースポーツ活動を応援してくれたファンに感謝する「Honda Racing THANKS DAY 2018」は、ホンダのマシンで戦うレーサーがほぼ全員集うビッグイベント。選手との交流に加え、カートレースやカブレースなど本番のレースと違いリラックスしてサーキットで楽しむ選手の姿を見ることができるのも魅力。ホンダのモータースポーツファンにとっては、絶対に外せないイベントだ。
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2/34エキシビションレース「Honda Cars CUP」は、「N-ONE」のワンメイクレース「N-ONE OWNER'S CUP」の参戦チームとドライバーによるもので、特別ゲストとして、ピエール・ガズリー選手、佐藤琢磨選手、山本尚貴選手、中野信治監督が参加。オープニングから大いに盛り上げてくれた。
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3/34二輪のレーシングマシン展示エリアでは、実車に触れるだけでなく、またがることができる車両も。誰でもレーサー気分を味わうことができた。
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4/34「スーパーカブ」のワンメイクレース「Cub Mix MATCH」の参戦車も展示。オン/オフロードの舞台で活躍するライダーたちが、カテゴリーの枠を超えて挑む“静かなバトル”(ノーマル車なので)は、見ごたえたっぷり。スピードも低いため、走行中のライダーの姿がしっかりと見られるのも魅力だ。
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5/34レジェンドマシンも展示。F1マシンでは、「ホンダRA301」「ロータス・ホンダ100T」「マクラーレン・ホンダMP4/6」などが飾られた。デモランも実施されたが、ロータス・ホンダ100Tの走行が中止となってしまったのが残念。
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6/34“ホンダミュージック”を奏でていた2台のレーサー。多くのファンが動画におさめながら、そのサウンドに酔いしれた。
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7/34ホンダのスーパースポーツ「NSX」のコックピット体験は、なんと数十分待ちになるほどの大盛況。ホンダファンにとって、やはりNSXは、特別な存在なのだ。
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8/34トライアルのアクロバティックな走行を疑似体験できるのが、「なりきり! トライアルライダー」。トライアルの2大テクニックである「ウイリー」と「ジャックナイフ」の姿勢を体験することができた。
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9/34Honda Racing THANKS DAY以外でも、さまざまなイベントで展示される「なりきり! MotoGPライダー」。コーナリングと同様に傾いた状態になっている本物のGPマシンにまたがり、ハングオン体験ができるもの。もちろん、インスタ映えもばっちりだ。
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10/34Honda Racing THANKS DAYでは家族連れも多く、子供たちもイベントを楽しんでいた。その中で出会った、スーパーフォーミュラのマシンを熱心に眺める男の子。今後は、熱狂的なファン、いや未来のトップドライバーになるのかも。どちらにしろ将来が楽しみだ。
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11/34来期のスーパーフォーミュラから導入される新型マシン「SF19」。開発製造は、今期まで使用された従来型「SF14」同様に、イタリアのダラーラ社が担当。F1同様に、新型車はコックピットの乗員を守る頭部保護デバイス「ハロ」が装着されるようになる。
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12/34小学生以下の子供を対象に行われた「NSX GT3」コックピット体験。実際にレースに使用されたマシンだけに、レーシングカーに興味を持ち始めたチビッ子たちには思い出となったはずだ。
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13/34SUPER GT選手権GT500クラスの開発マシンである「NSX-GT」も登場。「SUPER GT Grand Final of Honda」では、スペシャルドライバーコンビによる走りが披露された。
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14/34オフロードとロードレースの選手たちが混合で挑んだレース「Cub Mix MATCH」は、スーパーカブで戦われるレース。レースカラーをまとっているが、マシンは、ノーマルのスーパーカブ。カテゴリーは違えど、プロ同士の戦い。皆の闘志がみなぎっており、ライディングスタイルは、空気抵抗を減らそうとマシンと一体化するようなポジションに。
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15/34「Cub Mix MATCH」に参戦したティム・ガイザー選手は、モトクロス世界選手権に参戦するライダーだ。直線では、前がほとんど見えないのではと思わせるほど、頭を下げて走る選手ばかりであった。それだけ空気抵抗で差が出るということなのだ。
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16/34二輪のエキシビションレースとしては、「RC213V-S」のみの「RC213V-S Dream MATCH」を開催。写真は、MotoGP参戦のNo.30 LCR Honda IDEMITSUの中上貴晶選手。最高峰レースであるMotoGPのマシンたちがホームストレートを駆け抜けていく姿は、圧巻だった。
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17/34今期のチャンピオンマシンたちがデモランを行った「ウイナーズラン」。今期のホンダは、二輪も四輪共に大きな活躍を見せ、ファンを喜ばせてくれた。
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18/34「SSW(スーパースピードウェイ)ウォーク」では、目の前を二輪および四輪の選手たちがレッドカーペットを歩きながら、ファンと交流した。今年、スーパーフォーミュラとSUPER GTの2冠に輝いた山本尚貴選手の人気はすごく、多くのサイン攻めに応えていた。
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19/34サインやハイタッチでファンと交流した佐藤琢磨選手。当日は、抽選制のサイン会が実施されたほか、さまざまな場面でドライバーやライダーたちと直接交流する機会が設けられていた。
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20/34「Honda Racing THANKS Ceremony」では、チームホンダというべき、二輪と四輪のホンダ車で戦う選手およびチーム監督が大集結。パノラマ写真でもなければ、おさまらないほど。これだけ豪華な顔触れがそろうのも、このイベントならでは。
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21/34本田技研工業の八郷隆弘代表取締役社長(写真中央)が登壇し、あいさつ。今期、しっかりと結果を残せたことを報告した。そして、今期もアツい声援を送るとともにイベントに集まってくれたファンに対して感謝の意を伝えた。
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22/34四輪ドライバーを代表してあいさつした山本尚貴選手(写真中央)。「四輪のレースでは、苦しい時期を過ごしてきた」と正直な気持ちを告白。それでも開発スタッフやチームの全体が力を合わせて頑張ったから、今年結果を残せたのだと述べつつ、「それもなにより、ファンからの応援があればこそ」とコメントした。
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23/34二輪ライダーを代表してあいさつに立ったのは、全日本トライアル選手権に参戦する小川友幸選手。国際A級スーパークラスで、新記録となる6年連続チャンピオンを獲得した。
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24/34SUPER GTのGT500クラスに参戦する「NSX-GT」によるエキシビションレース「SUPER GT Grand Final of Honda」では、同車ワンメイクによる白熱のバトルが繰り広げられた。ドライバー交代もあり、そのタイミングもチーム判断と、まさにレースそのもの。ゲストとして、佐藤琢磨選手とピエール・ガスリー選手も参戦し、大いに盛り上がった。
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25/34今期限りでの引退を表明したダニ・ペドロサ選手の引退セレモニーでは、共に戦ったホンダマシン3台のデモランを行い、現役最後の走りを披露。ラストラップでは、観客席に手を振り、これまでの応援に対して感謝の気持ちを示した。スタンドからは大きな拍手が送られた。
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26/34SUPER GT2018年シーズンGT500クラスのチャンピオンに輝いたTEAM KUNIMITSUのNo.100 RAYBRIG NSX-GT。
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27/34今年の鈴鹿10時間耐久レースに参戦した「ホンダNSX GT3」10号車。当日のドライバーは、参戦ドライバーの一人である中嶋大祐選手。
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28/34ホンダの歴代のF1マシンによるデモンストレーションラン「Story of Honda F1」では、今期のF1を戦った「トロロッソ・ホンダSTR13」も走った。写真のドライバーは、ピエール・ガスリー選手。現役同士の組み合わせによる同イベントでのデモランは、10年ぶりだという。
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29/34「Story of Honda F1」で走行を披露した「ホンダRA301」。ドライバーは、ジェンソン・バトン選手だ。予定されていた中嶋 悟氏と「ロータス100T」のデモランは、残念ながらキャンセルとなった。
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30/34「Story of Honda F1」でアツい走りを披露した「マクラーレン・ホンダMP4/6」。佐藤琢磨選手がステアリングを握った。
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31/34FIM世界耐久選手権2018シリーズ参戦の「ホンダCBR1000RR SP2」。これはRed Bull Honda with 日本郵便の33号車。
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32/34FIM世界耐久選手権に参戦した、MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの「ホンダCBR1000RR SP2」。デモンストレーションライドをしたのは、水野 涼選手。
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33/34ダニ・ペドロサ選手のラストランを飾った、ロードレース選手権125㏄クラス出場の「ホンダRS125RW」。
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34/34現役最後の相棒となったレプソル・ホンダチームの「RC213V」(26号車)を駆るダニ・ペドロサ選手。今季は総合ランキング11位でレースを終えた。