「FOCJフェラーリ・ブランチ2019」の会場から
2019.04.12 画像・写真フェラーリのオーナーにとって「フェラーリ・ブランチ」はいつの時代も特別なイベントだ。その内容は所有する愛馬をグリーンに並べて、その周りで旧知の友や同じモデルに乗るオーナーたちとフェラーリ談義で盛り上がり、ブランチをいただくというもの。特別なプログラムは用意されず、それぞれにゆったりとフェラーリの世界を楽しもうという趣旨は設立当初から変わっていない。
フェラーリ・ブランチは1990年代初頭に、日本を代表するフェラリスティーである松田芳穂氏が立ち上げたイベントで、当初より日本におけるフェラーリの聖地である、静岡県御殿場市のヴィンテージカーガーデン(現ミュゼオ御殿場)で開かれてきた。一時期休止していたフェラーリ・ブランチだが、2014年に「フェラーリ・オーナーズクラブ・ジャパン(FOCJ)」とのジョイントで復活を果たし、今年からFOCJ主催となったが、一般フェラーリオーナーの参加も許されている。FOCJは日本で唯一伊フェラーリが公認したオーナーズクラブで、現在約500名のメンバーが在籍し、フェラーリオーナーの楽しむ場や交流する場を提供している。
2019年4月7日の開催当日は天候に恵まれ、富士山も開催を祝うがごとく姿を見せるブランチ日和となった。開会セレモニーでは川崎FOCJ会長のあいさつに続いて、フェラーリ・ジャパンでマーケティングダイレクターを務める遠藤克之輔氏が、メンバーに向けてフェラーリのオーナーズクラブに対しての取り組みと、フェラーリ・ジャパンとしてのサポートを説明した。
日本を代表するフェラーリのイベントだけに、会場には「ラ フェラーリ アペルタ」から「エンツォ・フェラーリ」「F50」「F40」などのプレミアムモデルをはじめ、「488ピスタ」や「812スーパーファスト」という最新モデル、「365GTB/4デイトナ」や「512BB」「ディーノ246GT」「308GTB」といったクラシックモデルなど180台が全国から集まった。
フェラーリ・ブランチでは近年激しくなった休日の“東名渋滞”を避けるため、イベントは10時30分からスタート。食事後に参加者全員で記念撮影をして12時30分には解散というタイムスケジュールとされているのがユニークな点だ。帰路も快適なドライブを楽しんでもらおうという配慮で、参加者は昼過ぎには再会を約束してガーデンを後にした。
(文と写真=上野和秀)
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1/25フェラーリオーナーにとって晴れの舞台が「フェラーリ・ブランチ」だ。聖地たるミュゼオ御殿場は180台のフェラーリで埋め尽くされた。
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2/25メインとなったのは21世紀になってからのモダンモデルで、参加車の約7割を占めていた。
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3/25ガーデンの桜は見ごろを終えてしまったが、一部が満開状態で残っていてブランチに華を添えた。
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4/25御殿場インターから国道138号線へとフェラーリが1台、また1台とやってきた。朝方は「フェラーリ・ブランチ」の開催を祝福するように富士山も姿を見せた。
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5/25会場のセンターにはフラッグシップのプレミアムモデルであるとともに、70周年を記念して送り出された「ラ フェラーリ アペルタ」が展示された。その後ろには「ラ フェラーリ」、横には「F12 tdf」と普通ではなかなか見られない希少なモデルが並んだ。
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6/25奥山清行氏がデザインした「エンツォ・フェラーリ」も姿を見せた。このブラックの個体はヴィンテージカーガーデン内にあったフェラーリ美術館がかつて所蔵していたもので、久しぶりの里帰りとなった。
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7/25公道を走るF1とうたわれ349台限定生産の「F50」もやってきた。珍しいシルバーのボディーカラーで、オープンエアドライビングが楽しめるバルケッタ仕様で自走してきた。
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8/25フェラリスティーにとって永遠の存在である「F40」は4台が参加。どれもオーナーの愛情を一身に受け、素晴らしいコンディションに保たれている。
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9/25最新のスペチアーレモデルである「488ピスタ」は色違いで4色が並び、参加者の注目を集めていた。
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10/25「F12」のスペチアーレモデルとなる「tdf」(ツール・ド・フランス)はレッドとイエローの2台が姿を見せた。
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11/25会場にはフェラーリ 70 周年を記念して製作された限定車がさり気なく止められていた。こちらの「GTC4ルッソ」はデザイン番号 #69の「FXX K」(2014年)からの着想で製作されたもの。リアフェンダー前には70周年記念バッジが輝く。
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12/25ビッグネームの復活として話題を呼んだ「599GTO」。まだまだ新しい印象だが、そのデビューは2010年とひと昔前になる。絶大なる存在感は今も健在だ。
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13/25オープニングセレモニーで川崎FOCJ会長(左)のあいさつに続き、フェラーリ・ジャパンの遠藤克之輔氏から、フェラーリのオーナーズクラブに対しての取り組みと、フェラーリ・ジャパンのサポートに関する説明があった。
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14/25レセプションの横ではフェラーリのオフィシャルウオッチを担当するウブロが、魅力的なモデルを紹介した。
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15/25クラシケモデルも数多く集まった。こちらは第1期最後のフロントエンジンベルリネッタとなった「365GTB/4デイトナ」で、計2台が参加した。
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16/25今も高い人気を誇る「ディーノ246」はベルリネッタの「GT」と、タルガトップを備える「GTS」の2タイプがそろった。
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17/253連テールランプと3連テールパイプが特徴の、フェラーリ12気筒初のミドシップロードカーである「365GT4/BB」。今も魅力的だ。
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18/258気筒ミドシップベルリネッタの始祖となる「308GTB」は1台のみの参加。この個体はコーンズが輸入した貴重な日本仕様で、当時の姿をそのまま保つ。
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19/25いまや絶滅危惧種となったケーニッヒのキットが組まれた「328GTS」。今回ノーマルの「328」系が多数集まり、「GTB」こそ1台だけだったが「GTS」は6台が並んだ。
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20/25こちらも絶滅危惧種といえる「モンディアルクーペ」の最終進化型である「t」を発見。「348」系のパワートレインを積むシリーズで唯一の縦置きエンジンレイアウト車。
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21/25会場となったヴィンテージカーガーデンがオープンした頃のフラッグシップモデルだった「テスタロッサ」も姿を見せた。独創的なデザインは今も新鮮だ。
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22/25今年のフェラーリ・ブランチは天候に恵まれたことから、オープンモデルはトップを降ろして来場した参加者が多かった。
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23/25ガーデンの外周路にも新旧色とりどりのフェラーリがぎっしりと並んだ。
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24/25会場のどこを見てもフェラーリ、フェラーリ、フェラーリ! フェラーリファンにとっては夢のような世界が広がる。
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25/25ブランチを食べ終えたところで参加者全員そろって恒例の記念撮影を行った。帰路の渋滞を避けるために、撮影後に解散となった。