「第32回東京ベイサイド・クラシックカップ/第11回ファミリーサーキットデイ」の会場から
2021.03.11 画像・写真2021年3月7日、千葉県袖ケ浦市の袖ケ浦フォレストレースウェイで「第32回東京ベイサイド・クラシックカップ/第11回ファミリーサーキットデイ」が開かれた。
2013年から袖ケ浦フォレストレースウェイで定期開催されている「東京ベイサイド・クラシックカップ(TBCC)」は、1972年までに生産された車両(継続生産された同型車含む)による、年間4戦のクラシックカーレースのシリーズ戦である。通算32回目、シーズン8の最終戦となる今回は、東京都自動車整備振興会 調布多摩川支部が主催する年に一度の走行会「第11回ファミリーサーキットデイ(FCD)」が併催された。
TBCCは車両のポテンシャルおよびドライバーのスキル(ラップタイム)によって、下位からクラブマンズカップとクリスタルカップ、スーパークリスタルカップ、ハイパークリスタルカップの全4クラスに分けて競う。今回の出走車両はクラブマンズカップが30台、クリスタルカップが15台、混走となったスーパークリスタルカップとハイパークリスタルカップが18台の計63台だった。
いっぽうのFCDは、年式や車種を問わずサーキット走行が楽しめるイベント。ヘルメットやドライビンググローブなどの着用義務なし、同乗者OKでペースカーが安全な速度で先導するパレードランから、タイム計測ありのスポーツ走行まで全5カテゴリーに分けられ、合わせておよそ80台が参加した。
この日の袖ケ浦地方は最高気温が9度、冷たい北風が吹いて体感温度はさらに低く、寒い一日だった。にもかかわらず150台近くがサーキットランを楽しんだ会場から、出走車両を中心に紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)
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1/3530台が並んだ、TBCCのビギナーズクラスであるクラブマンズカップ決勝のスターティンググリッド。ポールポジションの「MGB」はそのままトップを譲らずフィニッシュしたが、ダブルチェッカーのペナルティーによりリザルトでは5位に後退した。
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2/35予選3位から2位でフィニッシュしたが、「MGB」のペナルティーにより1位に繰り上がった「ジャガーXJ6C」。ただしTBCCは原則として排気量2リッター以下のモデルが対象のため、4.2リッターのXJ6Cは賞典外(記録には残るが表彰されない)となる。
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3/353、4位でフィニッシュして2、3位に繰り上がった「ローバーMini」。これらを含めクラブマンズの決勝には12台のMiniが出走した。
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4/353台が出走したアルファ・ロメオのうち最上位の6位に入った「1750GTV」。
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5/35湘南ヒストリックカークラブ主催のジムカーナなどでもおなじみの「ホンダT360」。4キャブレター仕様のDOHCエンジンを搭載した軽トラック。
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6/35中間クラスであるクリスタルカップ決勝でポール・トゥ・フィニッシュを飾った「オースチンA40ファリーナ」。ピニンファリーナによるテールゲート付きボディーを持つ「Mini」の兄貴分(ただしFR)。
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7/35三つどもえの激しい2位争いを見せた「ポルシェ911」(写真中央)、「アルファ・ロメオ・ジュリア スパイダー」(同右)と「フォード・アングリア」(同左)。中盤で911とアルファが接触し、それを避けようとしたアングリアもコースアウト。911とアングリアはその場でリタイアとなり、アルファのみ復帰して周回遅れながら完走した。
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8/352、3位でフィニッシュした「フォード・アングリア」(前の写真とは別の車両)と「アルファ・ロメオ・ジュリア スーパー」。
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9/35毎回、父子で参戦している2台の「MGミジェット1500」。前を行く父が9位、後方の息子が10位(1500cc以下クラスでは2、3位)だった。
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10/35クリスタルカップの常連にして数少ない日本車である「ホンダS800」。いつもは善戦して上位に食い込むが、今回はリタイアに終わった。
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11/35上位のスーパークリスタルカップと最上位のハイパークリスタルカップの混走レース決勝のコースインに備える20台の出走車両。
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12/35ハイパークリスタルで優勝を含む上位入賞の常連である、2台の「アルファ・ロメオ・スパイダー」。結果は前を行くカーナンバー41が2位、後方の27番が4位。
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13/35スーパークリスタルで優勝、ハイパークリスタルとの混合でも3位となった「ケータハム・セブン」。
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14/35スーパークリスタルで10位となった「アルファ・ロメオ・アルフェッタGT」今回の出走車両中、最もスタイリッシュな一台に選ばれた。
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15/35ハイパークリスタルで、ぶっちぎりの速さでポール・トゥ・フィニッシュを飾った「ロータス26R(レーシングエラン)」。1分19秒135のベストタイムを記録した。
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16/35ここからはファミリーサーキットデイの参加車両を紹介。ヘルメットなどの着用義務なし、同乗者もOKでペースカーが先導するパレードランを走る「フィアット・ムルティプラ」。ファミリーサーキットデイという名称に最もふさわしい光景かも。
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17/35サーキットでは初めて見た「マツダR360クーペ」。参加枠はパレードランながら、車高を下げ、フェンダーミラーを砲弾型に替えて4点式シートベルトまで装着した立派な走り屋仕様である。
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18/35これも初めて見た「日産セドリック セダン」。型式名Y31こと7代目の黒塗りセダンで、ハイヤーっぽいが同乗者はなし。
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19/35「モーガン4/4 4シーターツアラー」。珍しい4人乗りのモーガン。後席はリアタイヤよりも後ろに座る感じ。
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20/35出走車両の中で最も古かった、1935年「MG Lタイプ マグナ」。1.5リッターという小排気量ながら直列6気筒SOHCクロスフローという高級な設計のエンジンを積む。
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21/35「三菱ランサー1600GSR」。サファリラリー総合優勝をはじめ、後の「ランタボ」や「ランエボ」につながる活躍をみせた初代ランサーの最強グレード。
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22/35「ヒルマン・インプ」。「Mini」の対抗馬として1963年に登場した、Miniとは正反対のRR方式を採用した小型サルーン。
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23/35眺めていてハラハラするほど大きく車体を傾けてコーナリングしていた「ロータス・エラン」。しかし、決してタイヤが接地を失わないのはさすが。
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24/35「プジョー205GTI」。パッと見はミドシップの「205ターボ16」風の、当時モノのITS製ボディーキットを装着している。
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25/35これもサーキットでは珍しい「トヨタ2000GT」。1969年にマイナーチェンジを受けた後期型である。
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26/35「日産フェアレディZ432」。直6 DOHC 24バルブのS20型エンジンを積んだデビュー時のトップグレード。
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27/35「マツダ・サバンナRX-7」。ライトを固定式として羽根を生やした走り屋仕様の、型式名FC3Sこと2代目RX-7。
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28/35シャンパンゴールドのボディーがきれいな、こちらも羽根付きの「日産180SX」。
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29/35「トヨタ・カリーナ1600GT」。FRとしては最終世代となる3代目カリーナ1600GT。エンジンが2バルブの2T-GEUから4バルブの4A-GEUに換装された最終型。
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30/35「マツダ・アテンザスポーツ」。これもサーキットでは珍しい、初代アテンザの5ドアハッチバック。
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31/35「トヨタ・セリカ」。純正エアロキットなどで武装した、7代目にして最終世代のセリカ。
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32/35「スズキ・カプチーノ」。軽自動車中心の耐久レースであるK4GPのクラス分けステッカーが貼られている。
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33/35「ロータス2イレブン」。限りなくレーシングカーに近いロードカー。
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34/35「フォードGTD40」。イギリスのGTディベロップメント製の「フォードGT40 Mk1」のレプリカ。
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35/35サーキットランを終え、パドックに戻るスポーツ走行の参加車両。
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