グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2010(後編)
2010.07.14 画像・写真(前編に続き)18年目を迎える世界屈指の自動車イベント、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が2010年7月2-4日、英国南部のグッドウッドを舞台に開催された。世界の名車が集結した会場の様子を、写真で紹介する。
(文と写真=飯田裕子)
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1969年のマシン「Porsche 908/2」。
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こちらは、日本のレーシングカー。脇阪寿一、木下隆之、飯田章のドライブで2010年のニュルブルクリンク24時間耐久レース クラス優勝を果たした「レクサスLFA」もコースを走った。
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「ルノー5 マキシ ターボ」(1985年)は、先に紹介した「ランチア・ラリー037」のライバル。舗装路が得意だったからか(?)、今回はラリーステージではなくサーキットパドックにいた。
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その「ルノー5 マキシ ターボ」、往年の“ルノー乗り”ジャン・ラニョッティ氏自らがドライブしたことでも大いに注目を集めていた。
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「メルセデス・ベンツW196」は1954年と1955年F1に参戦し、連覇したマシン。ドライバーは、ファン・マニュエル・ファンジオ。
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「ロータス79」は、1978年のベルギーGPでデビュー、同年のドライバーズ(マリオ・アンドレッティ)、コンストラクターズのダブルチャンピオンに輝いた。
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ティレルは1976年のスウェーデンGPに勝利。この6輪マシン「ティレル・コスワースP34」で1-2フィニッシュを飾った。今年グッドウッドで走行したのは、1977年製のアップデートバージョン。
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恥ずかしながら、ポルシェがF1に参戦していたことを、今回初めて知りました……。この「ポルシェHE 804」は 1962年に製作され、フランスGPで一勝している。搭載エンジンは1.5リッターの水平対向8気筒。180馬力を発生した。
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1993年にアイルトン・セナが駆ったマシン「マクラーレンMP4/8」を、この日はその甥っ子であるブルーノ・セナがドライブ。当然ながら注目を集めていた。
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2008年の「マクラーレン・メルセデス MP4/23」をドライブしたのは、今年のレギュラードライバー、ジェンソン・バトンとルイス・ハミルトン。
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アルファ・ロメオ誕生100周年にあたる今年、グッドウッドでは貴重なアルファ・ロメオのマシンが多数展示され、実際に走行する姿も見られた。
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「アルファ40/60HP CORSA」(1913年) は、今回の中で最も古いアルファではなかったか。ジュゼッペ・メローニ設計の6.1リッター4気筒エンジンは、当時としては画期的だったOHV形式のもの。レース仕様は70馬力のエンジンを搭載し、最高速は85マイル(およそ136km/h)だったそうだ。
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「アルファ・ロメオ8C 2600 スパイダー」(1933年) 。 8気筒のスーパーチャージドエンジンは、鬼才ヴィットリオ・ヤーノが設計したもの。有名な「8C」だけれど、本物を見たのは、これが初めて!
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「アルファ・ロメオ8C-35」(1935年)は、フロントにエンジン、リアにギヤボックスを置くアイデア(トランスアクスル)が画期的だった。3.8リッターのスーパーチャージャー付き8気筒エンジンのパワーは十分とはいえなかったが、軽量ボディに俊敏なハンドリングを持っていたことで、車重の重いメルセデスのシルバーアロー軍団を苦戦させた。しかし、優勝までにはいたらず、この後ヴィットリオ・ヤーノはランチアに移籍することになる。彼がアルファで最後に設計したクルマとして知られる。
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「アルファ・ロメオ ティーポ512」(1940年)。「アウトウニオン・タイプC/タイプD」に対抗するためにアルファが造ったマシン。水平対向12気筒エンジンをミドに積む。
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「アルファ・ロメオ ティーポ159 アルフェッタ」は、1951年製。ファリーナやファンジオといった名ドライバーが、アルファのF1マシンに乗って大活躍。1950年はファリーナが「ティーポ158」で、1951年はファンジオが、この「ティーポ159」でワールドチャンピオンとなった。しかしアルファ・ロメオは資金的な理由から、この年でF1を撤退した。
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左右シートの間にキャブレターを冷やすための空気取り入れ口を設置。それが潜望鏡=ペレスコープのようなので、車名もまた、ティーポ33「ぺリスコピア」。
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「アルファ・ロメオ ティーポ32/2 ルマン」(1968年)
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「アルファ・ロメオSE048 SP」(1991年)は、実際にレースを戦うことなく残された、プロトタイプのレーシングカー。大舞台への足がかりを考えていたことがうかがえるフォルム。カッコイイのにもったいない!