日産が次世代「e-POWER」向け発電専用エンジンの新技術を発表 熱効率50%を実現

2021.02.26 自動車ニュース
次世代「e-POWER」発電専用エンジンの開発に用いられる単筒可視化エンジン。
次世代「e-POWER」発電専用エンジンの開発に用いられる単筒可視化エンジン。拡大

日産自動車は2021年2月26日、次世代「e-POWER」向け発電専用エンジンで、世界最高レベルの熱効率50%を実現するという新技術を発表した。

 
多筒エンジンダイナモを用いた次世代「e-POWER」発電専用エンジン開発の様子。
多筒エンジンダイナモを用いた次世代「e-POWER」発電専用エンジン開発の様子。拡大
次世代「e-POWER」発電専用エンジンの開発風景。「STARC」を用いた新型1.5リッター3気筒ターボエンジンは、ロングストローク設計の完全なe-POWER専用ユニットとして開発が行われている。
次世代「e-POWER」発電専用エンジンの開発風景。「STARC」を用いた新型1.5リッター3気筒ターボエンジンは、ロングストローク設計の完全なe-POWER専用ユニットとして開発が行われている。拡大
ガソリンエンジンがつくり出す電気エネルギーで、モーターを駆動し走るハイブリッドパワートレイン「e-POWER」が搭載された「ノート」。最新モデルは2020年11月24日に発表された3代目。今回発表の「STARC」を採用するe-POWERは、次世代ユニットという位置づけだ。
ガソリンエンジンがつくり出す電気エネルギーで、モーターを駆動し走るハイブリッドパワートレイン「e-POWER」が搭載された「ノート」。最新モデルは2020年11月24日に発表された3代目。今回発表の「STARC」を採用するe-POWERは、次世代ユニットという位置づけだ。拡大

今回の新技術は、新燃焼コンセプト「STARC(Strong Tumble and Appropriately stretched Robust ignition Channel)」と呼ばれるもの。現在の自動車用ガソリンエンジンの平均最高熱効率が30%台で、同40%台前半が限界とされているが、STARCを用いることにより熱効率50%を実現。エンジン開発において極めて革新的なものだとアナウンスされている。

STARCは、筒内ガス流動(シリンダー内に吸入した混合気の流れ)や点火を強化し、より希釈された混合気を高圧縮比で確実に燃焼させることによって熱効率を向上させるという考え方。従来のエンジンは走行負荷の変化などに対応するために、混合気の希釈レベルの制御には制約があった。しかし、エンジンをe-POWER向けの発電専用とする完全定点運転での使用に特化させることより、熱効率が飛躍的に向上。廃熱回収技術を組み合わせることで、熱効率50%が実現できることを確認したという。

オンライン発表会に登壇した、パワートレインを統括する専務執行役員の平井俊弘氏は、「2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、2030年代早期に主要市場に投入する新型車をすべて電動車両とする目標を掲げており、戦略的にパワートレインの開発を進めています。電動化戦略においては、電気自動車(EV)および高性能バッテリーの開発を進めるとともに、e-POWERをもうひとつの柱として位置づけています。e-POWERシステムは従来とは異なったエンジンの使い方を可能とする、日産のエンジン開発とEV開発の経験を融合したユニークな技術。e-POWERだからこそ実現できる超高効率エンジンによってライフサイクルアセスメントでCO2削減を図り、EV社会の実現を推進していきたい」とコメントした。

なお、STARCはロングストローク設計の新しい1.5リッター3気筒ターボエンジンに採用され、同エンジンは次世代e-POWER用として市販車に搭載される見込みだ。

(webCG)

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