中国BYDが日本に新型電気バス2車種を導入 2023年末の納入へ向け予約受け付けを開始

2022.05.10 自動車ニュース
新型BYD J6
新型BYD J6拡大

中国BYDの日本法人であるビーワイディージャパンは2022年5月10日、日本向けの小型電気バス「J6」および大型電気バス「K8」の新型を発表。同日、予約受け付けを開始した。

新型「J6」の車内空間。
新型「J6」の車内空間。拡大
後方のスペースではシートが2つ増設されたほか(写真緑のシート)、リアウィンドウが設けられた。
後方のスペースではシートが2つ増設されたほか(写真緑のシート)、リアウィンドウが設けられた。拡大
新型K8
新型K8拡大
新型「K8」では最大81人だった従来モデルより、乗車定員が増加すると見込まれている。
新型「K8」では最大81人だった従来モデルより、乗車定員が増加すると見込まれている。拡大
新型「K8」は乗車スペースの床面から段差をなくし、フルフラット化を実現している。
新型「K8」は乗車スペースの床面から段差をなくし、フルフラット化を実現している。拡大
新型「J6」「K8」導入の記者会見において、両車の特徴を説明するビーワイディージャパンの花田晋作副社長。
新型「J6」「K8」導入の記者会見において、両車の特徴を説明するビーワイディージャパンの花田晋作副社長。拡大

小型バスと大型バスを同時にモデルチェンジ

BYDは、ITエレクトロニクス事業や自動車事業、新エネルギー事業、モノレール事業などを手がける、中国のグローバル企業である。自動車関連では車載バッテリーおよび電気自動車の大手として知られており、日本でもすでに64台の電気バスを納入している。

今回発表された新型J6と新型K8は、ともに日本市場向けに設計された電気バスであり、BYDが2021年に発表した新しいリン酸鉄リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を採用。エネルギー密度の高いバッテリーの採用により、従来型より一充電走行距離を延ばすとともに、乗車人数の増加なども実現しているという。また、外部給電機能の搭載により“V2L” (Vehicle to Load)や“V2G”(Vehicle to Grid)にも対応。バッテリーの保証期間も、これまでの「5年または40万km」から「8年または40万km」に変更されている。

各車の特徴は以下のとおり。

【J6】
BYDが日本向けに開発した全長7mクラスの小型電気バス。車名の“J”はJapanの頭文字をとったものだ。今回の新型では、バッテリー容量が従来モデルの105.6kWhから125.7kWhに増えており、一充電走行距離も200kmから220kmに拡大(乗車率 65%、エアコン非使用の場合)。バッテリーのコンパクト化により車体後方に窓が新設されたほか、乗車定員も31人から36人に増えている。CHAdeMO規格の急速充電に対応しており、充電に要する時間は約2.5時間とされている。

【K8】
日本で最も多く運用されている、全長10.5mクラスの大型バス。現行型は2021年に登場したばかりだが、早くも新設計のモデルに置き換えられることとなった。新型ではバッテリー容量が従来モデルの287Whから314kWhに増えており、一充電走行距離も250kmから270kmに拡大(乗車率 65%、エアコン非使用の場合)。コンパクト化したバッテリーを床下にフラットに搭載することで、床面のフルフラット化も実現した。乗車定員も従来モデルの最大81人より増える見込み。CHAdeMO規格の急速充電に対応しており、充電に要する時間は約6.5時間とされている。

ともに設計は日本(新型J6についてはデザインも日本)で、生産は中国で行われる。納車については、ともに2023年末に開始される計画となっている。

2030年までに累計4000台の販売を目指す

BYDは1995年にバッテリーメーカーとして中国・深圳で創業。今日では自然エネルギーによる発電や自動車製造、都市交通インフラなど、さまざまな分野で事業を展開しており、2021年の売上高は4.1兆円にのぼる。

電気バスの分野でもすでに実績を積んでおり、これまでに北米・南米・欧州・豪州を中心に、累計約7万台の車両を納入。日本でも2015年に中国メーカーとして初めて電気バスを納入しており、今日では市場シェアの約7割を同社が占めている。

また、2030年までに累計4000台の電気バスの販売を目指すなど、日本市場に寄せる期待も大きい。今回の発表会ではビーワイディージャパンの花田晋作副社長が登壇。「電気バスは既存のディーゼル車より30~40%のエネルギーコスト削減が期待できる」と電気バスの特長を訴求するとともに、「新型のJ6とK8では日本製部品の採用率を上げた。メンテナンス部品の物流ショートを避けて、顧客満足を追求する」とコメント。日本でのさらなる成長へ向けた施策を説明した。

(webCG)