東欧のヒストリックカーラリー「スターラリー」参戦車両
2012.09.05 画像・写真2012年8月31日〜9月2日にチェコで争われた、インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ(IRC)の「バルムラリー」。大会期間中には、往年のマシンが参戦するヒストリックカーラリーも開催され、人々の注目を集めた。その中から特に印象に残ったラリーカーの姿を写真で紹介する。(文と写真=廣本泉)

世界ラリー選手権(WRC)の「ラリー・ドイチェランド」に合わせて、往年のラリーカーが出走する“ヒストリックカーラリー”が開催されるのは、2011年8月にリポートをしたとおり。一方、インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ(IRC)の「バルムラリー」(チェコ)と同時に開催されるヒストリックカーラリーも人気が高い。写真のマシンは「シュコダ130LR」。
-
世界ラリー選手権(WRC)の「ラリー・ドイチェランド」に合わせて、往年のラリーカーが出走する“ヒストリックカーラリー”が開催されるのは、2011年8月にリポートをしたとおり。一方、インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ(IRC)の「バルムラリー」(チェコ)と同時に開催されるヒストリックカーラリーも人気が高い。写真のマシンは「シュコダ130LR」。
-
さすがにチェコのイベントだけあって、現地メーカー、シュコダでの参加者は多い。こちらは「シュコダ130RS」。市街地で行われたナイトステージでも好走を披露した。ちなみに同イベントは1デイ開催で、オープニングのナイトステージを含めて計4本のステージで争われた。
-
今大会には計41台がエントリー。そのうちシュコダ勢は計11台と、豊富なバリエーションを誇る。写真は「シュコダ・フェイバリット136L」で、抜群のフットワークを見せた。
-
「シュコダ100L」は、丸みを帯びたボディーデザインが特徴的だ。このほかにもシュコダは「1000MB」が参戦。さすがに東欧のイベントだけあって日本では見慣れないマシンが数多く集まっていた。
-
おそらくファクトリーチームから放出されたマシンなのだろう、「シュコダ130LR」のグループS仕様車も登場。市街地ステージでもモンスターマシン特有の豪快なサウンドを響かせながら、アグレッシブなドリフトを披露していた。
-
IRCと同様にヒストリックカーラリーも1分間隔でのスタートとなるが、個々のマシンのパフォーマンスに開きがあることから、前走車に追いつくことも珍しくはない。サーキットで見られるようなバトルに、詰めかけたギャラリーも大興奮だ。
-
ロシアの自動車メーカー、アフトヴァース(AvtoVAZ)がリリースした「VAZ20011」も参戦。そのほかにも「VAZ21074」や「VAZ2103」など、同メーカーからはさまざまなモデルが参戦した。旧東ドイツの「ヴァルトブルグ353」やチェコの「タトラ613-2」など、マニアックなマシンも姿を見せた。
-
直線的なオーバーフェンダーで武装した「VAZ2105VFTS」は、今大会のウイナーだ。ヒストリックカーラリーだけあって、数多くのマシンが脱落するなか、同マシンは安定した走りを披露。5度目となる記念すべき大会で、初優勝を獲得した。
-
日本では希少な東欧のマシンのほか、ヒストリックラリーの定番モデルも数多く参戦している。写真は「フィアット・リトモ・アバルト130TC」で、1980年代の後半に活躍した。コンディション抜群の一台だ。
-
こちらは「フィアット・リトモ・アバルト130TC」のエンジンルーム。普段から入念にメンテナンスされているのだろう。美しい仕上がりとなっている。
-
世界のラリーシーンで活躍した「フィアット131アバルト」もアグレッシブな走りを見せた。同マシンはヨーロッパ各地で開催されるヒストリックカーラリーの常連で、今大会でも2位入賞を果たした。ちなみに3位に入ったのは、「アウディS2クーペ」。
-
隣国ドイツの名車「アウディ・スポーツクワトロS1」も登場。やはり、グループBのサウンドは別格で、市街地のナイトステージでは爆音とともに豪快な走りを披露。あいにくの雨模様だったが、メインイベントのIRC以上に会場は盛り上がっていた。
-
ヒストリックカーラリーの常連である「フォード・エスコートRS2000 Mk1」もエントリー。こちらはサイドウィンドウをポリカーボネート製に変更するなど、本格的なカスタマイズが行われたマシンだ。
-
1970年代後半のWRCで活躍した「フォード・エスコートRS2000 Mk2」も登場。フォードのワークスカーを思わせる仕上がりで、多くの観客の注目を集めていた。こちらも美しい仕上がりで、オーナーの愛情が伺える。
-
同じIRCといえども、イタリアに面した「サンマリノラリー」と違って、チェコ大会にイタリア車は少数派だ。そんななか、名車「ランチア・デルタHFインテグラーレ」が登場。アンチラグシステム全盛期のグループAサウンドが迫力満点だ。
-
今大会ではフランス車も少数派。それでも名車「ルノー5アルピーヌ」が登場し、軽快な走りを披露した。そのほかにも「ルノー・クリオ・マキシ」も参戦しており、ともにスーパーSSで激しいバトルを繰り広げた。
-
「ルノー5」と並ぶフランスの名車「プジョー205GTI」もエントリー。そのほか、「ジャガーXJ-S」や「ミニ・クラブマンGT」、「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」などさまざまなラリー車が参戦。旧車ファンにも楽しめるイベントとなった。
-
今大会ではIRCの「バルムラリー」、ヒストリックカーラリーの「スターラリー」のほか、「ブガッティグランプリ」も同時開催された。その名のとおり、ブガッティのワンメイクイベントで、セレモニアルスタートとスーパーSSが行われていた。