大矢アキオの北京モーターショー(街角編)
2014.05.01 画像・写真イタリアから北京に舞い降りた大矢アキオのモーターショースナップ街角編である。そこで見られる乗り物生息図は、中国大陸でもうひとつのモーターショー開催地の上海とは、また違ったものである。そしてモダンさと古さの混沌(こんとん)とした共存に、この街のエネルギーをたまらなく感じたのだった。
ちなみに、北京の公共汽車(ゴンゴンチーチェ/路線バス)は数年前、サーブ救済に名乗りをあげて話題となった青年汽車製が多い。英語表記は「YOUNGMAN」。車内でローカルの人々と押し合いへしあいしながら、心のなかでは西城秀樹の裏返る声色をまねて「YMCA」を歌っていた筆者であった。
(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)

北京首都国際空港のタクシー乗り場で。接触事故発生か、早速ドライバーたちがイタリア人顔負けの激しい口論を展開していた。周囲も騒然。
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北京首都国際空港のタクシー乗り場で。接触事故発生か、早速ドライバーたちがイタリア人顔負けの激しい口論を展開していた。周囲も騒然。
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空港と市街を結ぶ「首都機場快線」は、所要時間約20分。上海リニアもそうだが、客席にカバーをかけて大切に使う習慣が、この国の鉄道にはある。
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地下鉄5号線の自動改札口。扇型ゲートは見方によってはチャイニーズムードを巧みに演出している。飛び越えによる不正乗車をかたくなに阻止しようとする、パリ地下鉄の武骨なゲートに比べると平和だ。
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北京ショー期間は、地下鉄車内も自動車の広告であふれている。これは「スバルBRZ」の広告。下端に示されたラインナップを読むと、「フォレスター」は「森林人」であることがわかる。
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別の地下鉄車両の天井を見てびっくり。一汽大衆(一汽VW)の広告でほぼ全面がラッピングされていた。
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ドアには、住設機器メーカーの広告が。イメージキャラクターは世界的中国人ピアニストであるラン・ランだ。意外なところで働いている。
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「足元注意」の意味とわかっているけど、いつ見ても笑ってしまう「小心地滑」。
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モーターショー会場に向かう地下鉄の始発駅・望東西駅で。駅職員による、ほほ笑ましい手描き看板。「マナー順守の緑信号でゴー!」といったところ。
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宿にて。夜寒くなり、中国家電メーカー「美的(メイダ)」製エアコンのリモコンを手にとってみたものの、濃い色の上に黒文字がプリントされていて、とてもじゃないが読めない。せっかく、そこそこ近代的な製品なのに惜しい。
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中国の宿といえば、怪しいお姉さんの広告がドア下の隙間から差し込まれるのは有名。「今回は来ないな」と思っていたら深夜0時キッカリに、ショートメッセージが次々と。ハイテク化していた。どこから携帯番号がリークするのか、気味悪すぎる。
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上海では少なく北京で頻繁に見かけるクルマといえば、ハルビンに工場をもつハーフェイのワンボックスバン「中意」。ピニンファリーナデザインである。
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タクシーにも都市間の違いがみられる。上海では上海VWの「サンタナ」が圧倒的な数を占めるが、北京では北京現代製が大半だ。初乗りは13元(約220円)。北京随一の繁華街・王府井で。
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タクシー車内といい、地下鉄駅構内といい、美容外科の広告が目立つ。これも生活が豊かになっている象徴。差し込まれている雑誌は『北京ウォーカー』。
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バイクを3輪にした乗り物には電動とあしこぎがある。高層ホテル街の眼下を、庶民的トランスポーテーションが往来する。
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景山公園近くにて。てこぎトライク(!)。
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まるで陶器のようなカッティングシートが貼られたスクーター。
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王府井の歩行者天国入り口に止められた移動交番車。
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バッジはプランシングホースか? と思ったら、ペガサスだった。電気機器メーカー河南森源のEV(電気自動車)である。
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イカすキャノピーをもった三輪バイク「小水滴」。一昔前の、カーデザイナーを目指す学生の作品のようだ。
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この路線バスは、ボディーこそネオプランによるものだが、このメーカーは少し前サーブ救済に名乗りをあげて話題となった青年汽車(YOUNGMAN)である。このネーミング、カッコよすぎる。