「第20回高輪交通安全フェア 品川クラシックカーレビューイン港南」の会場から
2015.05.20 画像・写真2015年5月17日、東京都港区の品川駅港南口 港南ふれあい広場で、「第20回高輪交通安全フェア 品川クラシックカーレビューイン港南」が開かれた。これは警視庁高輪警察署や港南に本拠を置く日産系旧車クラブである、全日本ダットサン会の協力のもとに品川駅港南商店会が主催する、交通安全啓蒙(けいもう)イベントと旧車ミーティングが合体した、珍しいイベントである。2005年から毎年、春と秋の交通安全週間に開催されており、20回目を迎えた今回は、日産車を中心に内外の旧車60台以上が展示された。プログラムは盛りだくさんで、会場内の特設ステージでは交通安全教室やトークショーなどが行われ、一方では参加車両を対象にコンクールデレガンスを実施。そしてメインイベントは、恒例となっている参加車両による周辺道路の交通安全パレードである。雲ひとつない好天に恵まれた会場から、参加車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

都心のターミナル駅の駅前広場に、60台以上の旧車が集まった珍しい光景。
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都心のターミナル駅の駅前広場に、60台以上の旧車が集まった珍しい光景。
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広場の中央に展示された3台。手前から1973年「日産フェアレディ240Z-G」、67年「トヨタ2000GT」、67年「日産シルビア」。
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国産量産乗用ワゴンのパイオニアである「ダットサン・ブルーバード・エステートワゴン」の初代と2代目。奥が初代(1962年)で、手前が2代目(66年)である。ピニンファリーナの手になる2代目は少々車高を落とし、北米仕様風に装っている。
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「横浜5」のシングルナンバーを付けた1968年「ダットサン・ブルーバード・クーペ1600SSS」。内外装はオリジナルの状態を保っており、コンディションも素晴らしい。
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2代目と3代目の「トヨペット・コロナ」。右が2代目「1500デラックス」の最終型(1964年)で、左がワンオーナー車という3代目1500デラックスの初期型(65年)。デビューは4年違いだが、その間にデザイントレンドが大きく変わったことがわかる。
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1962年「フィアット1500S」。63年に開かれた第1回日本グランプリの国内スポーツカーレース 1300~2500ccで6位に入賞したヒストリーを持つ個体。エンジンはマセラティ兄弟が故郷のボローニャで設立した「オスカ」設計の1.5リッター直4 DOHC。
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2007年「ヒンドスタン・アンバサダー」。1950年代生まれの英国製ファミリーカーである「モーリス・オックスフォード」をベースに、インドでいまだに生産が続けられているモデル。いすゞ製1.8リッター直4エンジンを積んでいる。
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3台並んだオープン時代の「ダットサン・フェアレディ」。右から1964年「1500」(型式名SP310)、65年「1600」(SP311)、69年「2000」の北米仕様である「ダットサン・ロードスター」(SRL311)。グリルのパターンが変わり、フロントフェンダーの張り出しが徐々に大きくなっていったことがわかる。エンジンパワーは初期型1500が71ps、中後期型1500が80ps、1600が90ps、2000が145psと、最終的には当初の2倍以上にもなった。
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右は初代「トヨタ・ソアラ」の最高級グレードである1981年「2800GTエクストラ」、左は珍しい3代目「スバル・レオーネ」の86年「クーペ1.8RX/IIターボ」。スバル初のフルタイム4WDである。
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1989年「日産セドリック・ハードトップV20Eグランツーリスモ」。初めて通称グラツーことグランツーリスモが設定された型式名Y31の、2リッターV6 SOHCを積んだベーシックグレード。セダンならともかくハードトップでフェンダーミラー仕様、しかも5MTという非常にレアな個体。なおかつワンオーナー車!
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交通安全パレードのスタート前に港区立港南小学校の音楽隊がマーチを演奏して、雰囲気を盛り上げる。
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パレードの先頭は高輪交通少年団の児童、それに警視庁クイーンスターズ(女性警官の白バイ隊)の白バイ、警視庁騎馬隊のサラブレッドが続く。
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警視庁騎馬隊からは3頭のサラブレッドが参加した。
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車両の先頭はまだ陸運支局名がなかった、単に「5」から始まる東京ナンバーを付けた1938年「ダットサン17型フェートン」。パレード参加車両には港南小学校の児童が同乗した。
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日本ロールス・ロイス&ベントレー・オーナーズクラブ会長の和田さんがドライブする1910年「ロールス・ロイス・シルバーゴースト」。どこでも自走で駆けつける車齢105歳のロールスには、高輪警察署長らが同乗。
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「イセッタ」から発展した1959年「BMW 600」に62年「スバル360」、79年「スズキ・ジムニー」が続く。
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1976年「ロータス・スーパー7 シリーズ4」。乗せてもらっている児童より、オーナーのほうがうれしそう。いいことですよ。
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ホンダ車で初めて“RS”(ロードセーリングの略)を名乗った1975年「シビック1200RS」に2台の「ダットサン・サニー1000」が続く。
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パレードがスタートしてすぐに高輪交通少年団と警視庁騎馬隊は退き、あとは警視庁クイーンスターズの3台の白バイが先導した。
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1963年「トライアンフTR4」。オーナーの望月さんは昭和ヒトケタ生まれ。紅葉マークを付けた真っ赤なTR4で、各地のイベントに参加しているイカした先輩である。
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通称ハコスカこと初代のセダンとハードトップ、ケンメリこと2代目のハードトップの、3台の「日産スカイライン2000GT-R」。先頭を行く1970年セダンは、低速走行が続くパレードのオーバーヒート対策としてボンネットを少し開けている。
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子供たちが小さなサイドウィンドウから楽しそうに手を振る姿が印象的だった1962年「スバル360」。
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初代「ダットサン・ブルーバード」の最終型である1962年「1200デラックス」のランデブー走行。
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このイベントでは毎回、一日警察署長を女性タレントが務める。過去は売り出し中のアイドルが多かったのだが、今回はなぜか(本人も「私でいいんですか?」と言っていた)往年の巨乳アイドルである、かとうれいこ(写真右)。ステージ上でクイーンスターズの白バイ隊員とバイク用エアバッグを紹介しているところ。見守る巨頭はピーポくん。
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カコミ取材に応じる、かとうれいこ。