ド派手なスタントショーも! 「オートジャンボリー2016」の会場から
2016.07.27 画像・写真2016年7月23、24日、埼玉県伊奈町にある埼玉自動車大学校で「オートジャンボリー2016」が開かれた。これは自動車整備の専門学校である同校が、教育方針や学生の活動内容の周知を目的に始めた、例えるならカーショーと学園祭が合体したようなイベントで、今回で10回目を迎えた。クルマ好きにとってはメインイベントとなる、一般募集による車両展示の対象は、23日がスーパーカーとヒストリックカー、24日がヒストリックカーで、リポーターが取材に赴いた24日は300台近いヒストリックカーがグラウンドに並んだ。ほかにもトライアルのデモンストレーションやレーシングサイドカーのデモ走行&体験試乗、二輪&四輪のスタントショー、警察や自衛隊による特殊車両の展示、近隣のディーラーによる新型車の展示や試乗、ショップの展示や物販、レーシングカーの展示、さらには子供向けのプログラムまで、内容は実にバラエティー豊か。それらがすべて無料で楽しめるとあって、クルマ好きのみならず、近隣住民にとっても夏祭り的なイベントとしてすっかり定着しており、今年は2日間で約1万1000人が会場を訪れた。ここではヒストリックカー展示を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/28300台近いヒストリックカーが並んだグラウンド。
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2/28日産がライセンス生産していた「オースチンA50ケンブリッジ」。左は1958年「スタンダード」、右は59年「デラックス」で、どちらも新車以来の「5」から始まる陸運支局がなかった時代の東京ナンバーを付けた未再生車。
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3/281968年「トヨペット・クラウン・スーパーデラックス」。「白いクラウン」のキャッチフレーズを掲げていた型式名MS50こと3代目クラウンの最高級グレード。「多摩5」のシングルナンバーは新車以来のもの。
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4/281980年「トヨタ・セリカ1600GT」。77年に登場した2代目「セリカ・クーペ」の後期型。DOHCエンジンを搭載、名指しこそしないがSOHCエンジン搭載の「スカイライン2000GT」を標的に、「ツインカムを語らずに、真のGTは語れない」「名ばかりのGT達は、道をあける」と広告でうたっていた。
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5/281978年「ダットサン・ブルーバード1800ハードトップSSS」。型式名810と呼ばれる5代目の後期型で、広告のキャッチフレーズは「ザ・ヘビーデューティカー」。加山雄三がイメージキャラクターを務めていた。
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6/281958年「ホープスターSU型」。現在は遊園地向けの遊具メーカーであるホープが作っていた軽三輪トラック。ちなみにホープは軽初の4WD車である「ホープスターON型」を開発したメーカーでもあり、その製造権をスズキが買い取って初代「ジムニー」が生まれた。
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7/28右から1983年「ハイゼット・トラック」、84年「ハイゼット・ジャンボ」、85年「アトレー」という、6代目「ダイハツ・ハイゼット」のトリオ。550cc規格時代の軽トラック/バンである。
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8/281963年「プリンス・グロリア・スーパー6」。日本初の直列6気筒SOHCエンジンを搭載した2代目グロリアを代表するグレードの初期型。すばらしいコンディション。
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9/281973年「日産プレジデント」。型式名150こと初代プレジデントの最終型。エンジンは3リッター直6と4リッターV8がラインナップされていたが、この個体は前者を搭載。
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10/281974年「日産セドリック・ワゴン」。型式名230こと3代目セドリックの、希少な5ナンバーの乗用ワゴン。後ろ向きのサードシートを備えた8人乗り。
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11/281980年「日産セドリック・バン」。型式名430こと5代目セドリックの4ナンバーの商用バンだが、丸目4灯ヘッドライトを持った珍しいスタンダード仕様。
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12/281982年「日産ガゼール2000RSエクストラ」。型式名S110こと3代目「シルビア」の双子車。2000RSエクストラは「スカイライン2000RS」用に開発された2リッター直4 DOHC 16バルブのFJ20型エンジンを積んだトップグレード。
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13/281989年「三菱スタリオン2600GSR-VR」。ブリスターフェンダー付き3ナンバー仕様のボディーに2.6リッター直4ターボエンジンを積んだ、スタリオンの最終発展型。
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14/281973年「プジョー504」。当時のプジョーの他モデルと同様にスタイリングはピニンファリーナによるもので、今日まで続く“つり目デザイン”を採用した最初のモデルでもある。
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15/28右が1977年、左が80年の「日産キャラバン」。E20という型式名の初代キャラバンで、77年は2リッター直4 OHVのH20型、80年は2リッター直4 SOHCのZ20型エンジンを搭載。
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16/28イベント終了後、グラウンド外周にあるテストコースを通って退場する1966年「フォード・マスタング・コンバーチブル」。
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17/281957年「トヨペット・クラウン」。55年に誕生した初代クラウンの基本となるスタンダードモデル(型式名RS)。Bピラーから腕木型の方向指示器(通称アポロ)が出ている。
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18/28紅白2台の1965年「ホンダS600」。前を行く赤は、左ハンドルの輸出仕様だ。
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19/281986年「ホンダ・バラードスポーツCR-X PRO無限仕様」。タミヤからプラモデルとラジコンがリリースされていた、初代CR-Xの人気モデル。
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20/281978年「三菱ギャランΛ(ラムダ)」。4ドアセダンの「ギャランΣ(シグマ)」から派生したスペシャルティーカー。懐かしのエンケイディッシュ(アルミホイール)を履いている。
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21/28先代「シボレー・カマロ」と「フォード・マスタング」のコンバーチブルが4台ずつ並んでいた。左ハンドル車の運転をマスターするための、学校所有の教材車という。ほかに4台の「トヨタ86」と4台の「スバルBRZ」も並べられており、こちらはMT車の練習用とのこと。
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22/28ホンダの元ワークスライダーで、長年にわたってトライアルのデモンストレーターとして国内外で活躍している小林直樹氏と本多元治氏によるトライアルデモンストレーション。
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23/28小林&本多コンビは、抜群のライディングテクニックに加え軽妙なトーク(マイクパフォーマンス)で、老若男女を問わずすべてのギャラリーを引きつけ、楽しませた。
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24/28アトラクションのトリは、古くは『西部警察』、近年では『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』などのTVドラマや映画でカースタントを演じているスタント集団、チームラッキーによるスタントショー。
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25/28スタントショーの中でもラストを飾るのは、『西部警察』でおなじみのTボーン・アタック(横っ腹に突っ込むクラッシュ)を再現したというカースタント。昨年も演じられたが、今回はさらにエスカレートして発破(火薬による爆発)まで仕込んでいた。「トヨタ・マークII」のパトカーが初代「日産キューブ」に当たった瞬間に点火して……。
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26/28爆音とともに激しく煙が上がった。
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27/28もうもうとした煙の中から、ようやく「マークII」パトカーが顔を現した。
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28/28すべてのショーを終えたチームラッキーのスタッフ。真ん中で観客の声援に応え右手を挙げているのが、「マークII」パトカーを駆ったスゴ腕のベテランスタントドライバーの野呂真司氏。