「第11回 クラシックカーフェスティバル in 桐生」の会場から
2016.11.11 画像・写真2016年11月6日、群馬県桐生市にある群馬大学理工学部 桐生キャンパスにおいて「第11回 クラシックカーフェスティバル in 桐生」が開かれた。関東圏では質・量ともにトップクラスの旧車イベントというだけでなく、例年2万人以上の来場者を集める、桐生市あげてのお祭りに成長したこのイベント。今回も300台近くの粒ぞろいのクラシックカーが集まった。これまでにホンダコレクションホール所蔵の第1期「ホンダF1」や、トヨタ博物館所蔵の「トヨタ7ターボ」「トヨタ2000GTボンドカー」といった門外不出のモデルの展示を実現させてきた目玉企画である特別展示車両は、今回は日産車。メーカーの保存車両を管理している座間記念庫から「日産R380A-II」と「ダットサン・フェアレディSPL213」の2台が来場し、注目を集めた。このイベントは過去ほとんどの開催が好天に恵まれており、今回も朝から快晴だったが、会場には北関東特有の空っ風が吹きまくっていた。だが、そんな状況を物ともせず、写真撮影に一苦労するほど多くの来場者でにぎわった会場から、リポーターの印象に残ったモデルとシーンを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/35桐生市内約40kmのコースをルートマップにしたがって走るラリーには、およそ60台が参加。午前10時、亀山豊文桐生市市長がフラッグを降り下ろして先頭の「ディーノ246GT」がスタート。以後30秒間隔で参加車両が続いた。
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2/35ラリーコースを行く「アルファ・ロメオ・ジュリエッタ スパイダー」。
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3/35「ランチア・フルビア クーペ」。1965年に登場した初期型で、原形が保たれている。
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4/35往年のフランス車(仕様)特有のイエローバルブのヘッドライトをきらめかせた、日本では非常に珍しい「ルノー12ゴルディーニ」。
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5/35レーシングライクなモディファイが施された「ジャガーXK120」。沿道のギャラリーにラリー参加車両であることを知らせるため、ヘッドライトを点灯している。
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6/35「スバル1000スポーツセダン」。半世紀前に登場した、フラット4エンジンを搭載したスバル車のルーツであるスバル1000の高性能版。
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7/35会場周辺に設けられた見学者用駐車場と会場をシャトルしていた、日産U690型ボンネットバス。
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8/35「ランチア・フルビア スポルト」「ディーノ246GT」「ランチア・ストラトス」、後方には、アルファ・ロメオやフィアットなど、イタリア車が並べられた一角。
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9/35珍しい「サンビーム・レイピア」。いすゞがライセンス生産していた「ヒルマン・ミンクス」の2ドアハードトップ版ともいえるスポーティーなモデル。
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10/35英国製のスペシャリストカー(少量生産スポーツカー)である「マーコス3000GT」。各種エンジンが積まれるが、これはフォード製3リッターV6を搭載した最速版。
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11/35「コルチナ・ロータスMk2」。英国フォード製の平凡なサルーンであるコルチナのボディーにロータスツインカムを積んだスポーツサルーン。2代目コルチナをベースとするこのMk2は、日本ではとても珍しい。
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12/352台並んだ「ジャガーMk2」。1950年代末から60年代半ばにかけて、モータースポーツでも大活躍したスポーツサルーンである。
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13/35こちらも2台並んだ希少車。スプリットウィンドウと呼ばれる2分割式リアウィンドウを持つ、1945年から53年にかけて作られた「フォルクスワーゲン・タイプ1」の最初期モデルである。
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14/35「ポンティアック・ファイアーバード」「キャデラック・エルドラド」「シボレー・カマロ」など、アメリカ車が並んだ一角。
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15/35特別展示された日の丸カラーの2台。左が1967年「日産R380A-II」、右が1961年「ダットサン・フェアレディSPL213」。R380A-IIは、66年の第3回日本グランプリで優勝した国産初のプロトタイプスポーツである「プリンスR380A-I」の発展型。フェアレディSPL213は初めてフェアレディ(ただし当時の日本語表記はフェアレデー)を名乗った輸出専用車である。
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16/35「日産R380A-II」と「ダットサン・フェアレディSPL213」の後ろ姿。R380A-IIのテールライトは、2代目「プリンス・スカイライン」(S50系)用である。
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17/35特別展示車両に合わせて、日本車の中では日産車がフィーチャーされていた。手前は英国オースチンを日産でライセンス生産した「日産オースチンA50ケンブリッジ」。
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18/35「プリンスR380A-I」に始まる2リッター直6 DOHC 24バルブのレーシングユニット(GR8型)をベースに量産化した、S20型エンジンを積んだ「日産フェアレディZ432」。
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19/35型式名510こと3代目「ダットサン・ブルーバード」。左端は「クーペ1600SSS」で、残る2台はセダンの「1800SSS」。
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20/352台の1950~60年代のトヨタ製トラック。左は「トヨペット・マスターライン ピックアップ」、右は「トヨペット・スタウト」。
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21/35こちらは1960年代生まれのトヨタ製スポーツカー。3台の「トヨタ2000GT」と「トヨタ・スポーツ800」。
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22/35閉会式の後、参加車両は構内をパレードしながら退場する。これは「足立 5」のシングルナンバーを付けた初代「日産シルビア」。
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23/35こちらは「栃 5」のシングルナンバーを付けた初代「ダットサン・サニークーペ」。内外装ともオリジナルを保っている。
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24/35美しく保たれた「日産チェリー クーペX-1R」。オーバーフェンダーを標準装備した初代チェリーの最強グレードである。
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25/35ローダウンしてハヤシストリート(アルミホイール)+太いタイヤを履かせたほかはオリジナルで、程度抜群の「日産ローレル ハードトップ2000SGX」。内装も新車のようにキレイだった。
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26/35案配よく前期型と後期型が並んだ、2台の「マツダ・コスモスポーツ」。
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27/35こちらは同色の後期型が2台並んだ「三菱ランサー セレステ」。
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28/35ラリー仕様に仕立てられた「トヨタ・カローラ1600レビン」。TE37の型式名から「37レビン」と通称される2代目レビンである。
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29/352台並んだシルバーの「ポルシェ911E」。俗にナローと呼ばれる1973年までのモデルである。
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30/352台並んだ「シトロエンDS」。ヘッドライトが4灯式となった1967年以降のモデルだが、この後に2灯式のモデルも続いていた。
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31/35こちらは、つり目が印象的な、ミケロッティがスタイリングを手がけた「トライアンフ・ヴィテス」のペア。
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32/35いささか奇怪ともいえる個性的な顔つきを持つ「BMW 2000CS」。今日の「6シリーズ」のルーツである。
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33/35「ウィリス・ジープ」。三菱でライセンス生産されたモデルではなく、珍しい本家ウィリス製である。
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34/35「ダットサン・トラック320」。初代310型「ブルーバード」に準じたデザインのダットラ。
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35/35積雪地向けのオプションであるスノーラを装着した「ホンダTN360」。今日の「アクティ トラック」のルーツである。スノーラには前輪に履かせるスキー板も含まれていた。