「JCCAクラシックカーフェスティバル 筑波ミーティングサマー」参戦車
2017.07.04 画像・写真2017年7月2日、茨城県下妻市の筑波サーキットで、JCCA(日本クラシックカー協会)が主催する恒例の旧車レース「JCCAクラシックカーフェスティバル 筑波ミーティングサマー」が開かれた。今回のプログラムは、定番である1960~70年代のスポーツカーとツーリングカーによるレースに加えて、葉巻型シングルシーターによるヒストリックフォーミュラ、そして2年前の筑波ミーティングサマーで初開催されて以来、すっかり定着した感のあるFL(フォーミュラ・リブレ)。FLとは1970年代に全盛だった、軽自動車のエンジンを使用した日本独自のシングルシーターのカテゴリーである。これを含めレースのエントリーは107台、ほかにスポーツ走行が42台を数えた。幸い梅雨の晴れ間にあたったものの、厳しい暑さとなった会場から、出走車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/28午前8時の予選開始を待つパドックの風景。
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2/28サスペンションの改造のみが許されたP68/75レース(1968年前後のモデルによるP68レースと1970~75年のP75レースの混走)で、三つどもえのバトルを見せた、(写真手前から)1968年「ポルシェ911S 2.0」、1972年「日産フェアレディ240Z-G」、そして1970年「ポルシェ911 2.2」。結果は240Z-Gが優勝、911 2.2が2位、911S 2.0が3位。
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3/28P68/75レースで争う1966年「ホンダS800」(写真右)と1970年「トヨタ・カローラ1200」。総合ではカローラが7位、S800が8位だったが、双方ともクラス優勝を飾った。
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4/28サスペンションに加えエンジンの改造も許されたS68/75レース(1968年前後のモデルによるS68レースと1970~75年のS75レースの混走)のスタート風景。先頭を行く1973年「ポルシェ911カレラ2.7RS」は、これがデビュー戦ながらポール・トゥ・ウィンを飾った。
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5/28S68/75レースで2位争いする、BREカラーをまとった予選2位の1970年「ダットサン・ブルーバード1800SSS(H510)」と予選3位の1975年「ポルシェ911カレラ3.0」。最終結果は911が2位、H510が3位。
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6/28S68/75レースにおける、アルファ・ロメオの通称ジュリア クーペ同士のバトル。結果は前を行く1969年「GT1300ジュニア」が6位、後ろの1969年「1750GTV」はリタイアした。双方ともエンジンは2リッター。
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7/28S68/75レースの予選における1973年「BMW 2002」と1967年「ダットサン・フェアレディ2000(SR311)」。決勝では2002が7位、SR311が9位。
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8/28S65レース(1965年までに生産されたモデルとその同型車のチューニングカーによるレース)で予選4位から優勝した1965年「トライアンフTR4A」。
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9/28S65レースで争う、モディファイされた2台のスパイダー。前の1957年「アルファ・ロメオ・セブリングスパイダー」は2位、後ろの1963年「MGB」は3位に入った。
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10/28S65レースで5位に入った1965年「日産シルビア(CSP311)」。個人的な印象では、日本車史上美しいクルマTOP5にランクインするモデルだが、レーシング仕様も精悍(せいかん)でカッコイイ。
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11/28S65レースにおける、同じ800cc空冷フラットツインエンジンを積んだ兄弟バトル。前が1967年「トヨタ・スポーツ800」、後ろが1967年「トヨタ・パブリカ800」。
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12/28第1期ホンダF1、1966~67年シーズン用の「RA273」に倣ったカラーリングの1965年「ホンダS600」。S65レースで総合6位、クラス1で優勝した。
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13/284代目「ダットサン・サニー(B310)」と2代目「トヨタ・スターレット(KP61)」による、往年のマイナーツーリングレースの再現ともいえるTSカップのスタートシーン。B310が16台、KP61が1台の計17台が出走した。
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14/28TSカップで予選3位から優勝した「SPEC'Sサニー」。カラフルなカラーリングのマシンが多いTSカップで、まるでサフェーサー仕上げのようなグレー一色のボディーは、逆に目立っていた。
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15/281979年までのFJ360、およびFL-B/FL500/FL550によるFLレースのスタートシーン。出走16台のうち10台が搭載する、スズキ製水冷2ストローク3気筒エンジン(残り6台はホンダ製空冷4ストローク2気筒エンジン)の吐き出す白煙がメインストレートに漂っている。
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16/28FLレースでポール・トゥ・フィニッシュを飾った金子レーシング製1978年「マキシムA02」。360ccから413ccにスケールアップされた「スズキ・フロンテ」用水冷2ストローク3気筒エンジンを搭載。
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17/28FLレースで2位に入った鴻池スピード製1978年「KS07B」。エンジンはやはり「スズキ・フロンテ」用420cc。
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18/28シンプルなウェッジシェイプが印象的な鈴木板金製1971年「ベルコ96A」。497ccにスケールアップされた「ホンダN360」用空冷4ストローク2気筒SOHCエンジンを搭載、FLレースで5位に入った。
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19/28スポイラーなどのエアロパーツを持たない葉巻型のシングルシーターによる、ヒストリックフォーミュラのスターティンググリッド風景。F3/FJによるクラス1、Fフォードによるクラス2、F2によるクラス3の3クラス混走で、この日最も多い18台が出走した。
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20/28ヒストリックフォーミュラにおける序盤のトップ争い。前が予選1位の1965年「ロータス35」、後ろが予選2位の1969年「ロータス59」。中盤に逆転し、そのままチェッカーを迎えた。
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21/28ヒストリックフォーミュラで、予選4位から決勝では3位に入った1968年「ブラバムBT21」。
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22/281970年までに生産された車両および特認車両のフルチューニングカーによるFレース。予選1位で筑波戦6連勝中の1973年「スピードマスターFFDカメアリセリカ」と予選3位の「HIROTA東名サニー」がオープニングラップで接触、赤旗中断後再スタートとなった。これは最初のスタートシーン。
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23/28オープニングラップの接触によってリアスポイラーや右リアのオーバーフェンダーなどを失った「スピードマスターFFDカメアリセリカ」。応急処置によりご覧のような姿となりながらも、筑波戦7連勝を飾った。
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24/28Fレースで予選4位から2位に入った1970年「ADVAN東名サニー」。3~5位にも型式名KB110こと2代目「ダットサン・サニー クーペ」が入った。
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25/28狭くて曲がりくねった筑波では不利なことから、Fレースでは姿が見られなくなっていた通称ハコスカこと「日産スカイライン ハードトップ2000GT-R(KPGC10)」。今回は久々に3台がそろって出走、前を行く1972年「VICTORY50スカイラインGT-R」が6位、後ろの1971年「PNISスカイラインGT-R」が7位となった。
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26/281972年「ラバーソウル・フェアレディ240Z」。Fレースで予選2位だったが、決勝では残念ながらリタイア。
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27/28ジャパンランと呼ばれるスポーツ走行に参加した、アメリカンな雰囲気の型式名S130こと2代目「日産フェアレディZ」。ステアリングを握るのは、昨年秋の筑波エンデュランスに「スカイライン2000GT-R」で参戦し話題を呼んだクレイジーケンバンドの横山 剣さん。
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28/28おなじみのポーズをキメる横山 剣さん。この130Zは年式が新しいためエントリーできないが、今後もJCCAのクラシックカーレースには参戦予定というから、目が離せない。