「K4-GP 富士1000km耐久」参戦マシン(後編)
2017.08.24 画像・写真2017年8月12日、静岡県小山町の富士スピードウェイで開かれた、お盆恒例の「K4-GP 富士1000km耐久」。リポーターが取材に訪れたのは4年ぶりで、前回訪れた2013年は、仮装賞に選ばれたのが“ふなっしー”もどきだった。それはさておき、K4-GPの楽しさのひとつは「何が勝つかわからない」ことにある。今回は総合1~4位をレース専用のR車両が占めたが、燃費制限があるために、いかにも速そうなレーシングカーが勝つとは限らないのだ。実際にK4-GPでは、営業車あるいは主婦の買い物グルマのような軽自動車と、車高がその半分にも満たないミドシップのレーシングカーが、マジなバトルを繰り広げているのである。ドライバーもまたしかりで、SUPER GTの現役選手から、サーキット初心者の女子までが共存している。世界広しといえども、こんな多様性のあるレースは、このK4-GPのほかには存在しないのではないだろうか。ということで、前編に続き後編をご覧いただこう。(文と写真=沼田 亨)
→「K4-GP 富士1000km耐久」参戦マシン(前編)はこちら
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1/28「ザウルスジュニア」のシャシーに「ポルシェ936」風のボディーを載せた「IMAGE 936 nsj」。GP-5クラス。
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2/28「スバル・ヴィヴィオ」のボディーを大胆にカットしてGP-5クラスのR車両とした「ミニライト VIVIO ts」。
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3/28中盤におけるバトル。先頭はGP-2クラスの「AKB Racing ESSE」。
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4/28ナンバー付き(ほかにもナンバー付きはいたが、フロントナンバーは外していた)の「AVANTECH 36 ALTO」。現行型「スズキ・アルト」は、確認できたところでは3台出走していた。GP-2クラス。
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5/28左後輪を浮かせて走る「行革_モンスターアルト」。総合8位、GP-2クラス2位となった。
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6/28GP-3クラスに長年にわたって出走している「キャトレール フレンチブルーi」。「ルノー4(キャトル)」である。
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7/28「まんしゅうや縄文2J改」。ファンでマシン下面の空気を吸い出してダウンフォースを得る世界初のファンカーだった「シャパラル2J」を模しているが、背面のファンはダミー。GP-5クラスで6位。
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8/28手前からGP-4クラス2位の「パーマン655」、GP-2クラスの「プラスワンアオキビート」、同じくGP-2クラスの「ヒロミラ」による、スリーワイドのバトル。
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9/28手前は「カドウェル」のシャシーに、1969年日本グランプリ優勝車である「日産R382」を模したボディーを載せたGP-5クラスの「プラスワンR382」。奥はGP-2クラス8位の「東海☆麗神愚ADVAN今日子♪」。
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10/28手前が「ビート1号」、奥が「社有車BEAT」という登録名の、GP-2クラスの「ホンダ・ビート」同士のバトル。
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11/28ダラーラ製のF3シャシーをベースに、ヤマハの二輪用エンジンを積んだ「エフメイトヤマハ」。序盤から上位を走り、結果は総合、GP-5クラスともに3位。
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12/28これも序盤から上位を争い、総合、GP-5クラスともに4位となった「sarah-R」。シャシーはウエストレーシングカーズ製の「VIVACE」。
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13/28「ザウルスジュニア」のシャシーに「ホンダS600」風ボディーを載せ、S600のエンジンをミドシップした「工房名岐S600MINT-R」。GP-4クラス。
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14/28レース中盤、最終コーナーを立ち上がってメインストレートを行く参加車両。
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15/28参加台数が台数だけに、ピットレーンには常に複数のマシンがいる感じだったが、幸い事故はまったく起きなかった。
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16/28スタッフがインカムを着用するなど、プロっぽい雰囲気のチーム。
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17/28マフラーまわりのトラブルに応急処置を施しているのは、「ザウルスジュニア」のシャシーに「トヨタ7」を模したボディーを載せた「ヨタシチ君」。GP-4クラスで3位。
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18/28ドライバー交代で、自らデザインした「フォーMira-1」に乗り込む、チーム“ゆらたく屋”を率いるレーシングカーデザイナーの由良拓也氏。K4-GPには欠かせない顔で、前日に行われた500km耐久では総合優勝を果たしている。
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19/28由良拓也氏がドライブする「フォーMira-1」。チームは2015年全日本F3 Nクラス王者の小河 諒選手をドライバーに擁したが、アンカーを務めた由良氏はファイナルラップで2台を抜き、総合2位でゴールという離れ業を演じた。
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20/28出走65台という最大の激戦区であるGP-2クラスを制し、総合でも6位に食い込んだ「Marks 53」。これを含め、実にGP-2クラスのトップ10のうち9台を「ホンダ・トゥデイ」が占めた。残り1台は、先に紹介したクラス2位の「行革_モンスターアルト」(スズキ・アルト)である。
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21/28総合優勝に輝き、今年2月の7時間耐久に続いて冬夏2連覇、通算4勝目を飾った、GP-5クラスの「TEAM-T弐号機 FK-4」。現役SUPER GT(GT300)ドライバーの高橋一穂、加藤寛規両選手もステアリングを握った。
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22/28GP-2に次ぐ40台が出走したGP-3クラスで優勝、総合でも6位となった「マキタスピードIDI速心びびお」。過給器付きマシンでは、昔から「スバル・ヴィヴィオ」が強い。
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23/28GP-3クラス2位、総合7位でフィニッシュした、「ホンダ・トゥデイ」ベースの「SAS JA 零号機」。今年2月の7時間耐久ではGP-3クラスを制したが、惜しくも冬夏連覇はならなかった。
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24/28走行距離が1000kmに達しても達しなくても、スタート後10時間が経過した午後6時にレースはフィニッシュを迎える。今回、総合優勝した「TEAM-T弐号機 FK-4」(先頭)のラップ数は221で、1000kmを超えた(1周4563mを221周で約1008km)。
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25/28レースが終了し、グリッド上で行われる表彰式を待つ。天候は昼前後から時折日が差すまでに回復、この時間も西の空は明るい。
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26/28ピンクの「ダイハツ・オプティ」を駆った、関東工業自動車大学校のオール女子、オール初心者のチーム“弁天娘”。総合117位、GP2クラス59位で無事完走(159ラップ)した。マイペースながら、周囲の邪魔にならないよう走る姿は好感が持てた。
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27/28総合優勝した「TEAM-T弐号機 FK-4」のドライバー。左から2人目が高橋一穂選手、右端が加藤寛規選手。
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28/28表彰式終了後のフィナーレ。参加車両に乗れるだけ乗って、真っ暗なコースを1周パレードした。