「第12回 クラシックカーフェスティバル in 桐生」の会場から
2017.11.09 画像・写真2017年11月5日、群馬県桐生市にある群馬大学理工学部 桐生キャンパスにおいて「第12回 クラシックカーフェスティバル in 桐生」が開かれた。
関東圏では質・量ともにトップクラスの旧車イベントであると同時に、桐生市あげてのお祭りでもあるこのイベント。過去ほとんどの開催と同様、今回も朝から快晴に恵まれた会場には、1980年までに生産された国内外の車両という参加規定に沿った300台近くのクラシックカーが集まった。会場では車両展示のほか、桐生市内約40kmのコースをルートマップにしたがって走るラリー、子どもお絵描き大会、自動車にまつわる講演会などのプログラムを実施。カー用品やオートモビリアなどのショップやスワップミートのほか、20店近い飲食物の出店も並び、クルマ好きでなくとも退屈せずに楽しめることもあって、会場は例年どおり2万人以上の来場者でにぎわった。そんな会場周辺から、リポーターの印象に残った参加車両とシーンを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/50会場である群馬大学理工学部 桐生キャンパスの正門にはアーチが設置され、「ジャガーEタイプ フィクスドヘッドクーペ」と「MGB」が出迎える。
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2/50会場入りする参加車両。連れ立ってやってきた2台は、ワークスラリー仕様に仕立てられた型式名A73こと初代「三菱ランサー1600GSR」。
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3/501966年にデビューしたダイハツ初の軽乗用車である「フェロー」に、その商用バンである「フェロー バン」が続く。フェローはだいぶ車高が下げられている。
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4/50モパー(クライスラーの愛称)のマッスルカーである1970年「ダッジ・チャージャーR/T」。ナンバーから察するに440立方インチ(7.2リッター)のV8を積んでいるのだろう。
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5/50特別展示車両の1台である「日産フェアレディZ432R」。「スカイライン2000GT-R」から直6 DOHC 24バルブ2リッターエンジンを移植された「Z432」のレース用ライトウェイト仕様。
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6/50オープニングセレモニー。モーニングコートにシルクハット姿であいさつするのは実行委員長の前原勝良氏。オールド・クラウンを愛好する、地元の内科医院の院長先生である。右端は桐生市の近代化遺産である“のこぎり屋根”の工場をモチーフにしたマスコットキャラクターの“キノピー”。
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7/50スタートを待つラリーの参加車両。桐生市内約40kmのコースをルートマップにしたがって走るラリーには、約80台が参加した。
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8/50午前10時、「ディーノ246GT」を先頭にラリーがスタート。スターターは桐生市長の亀山豊文氏。
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9/50車齢90年を超える2台の「ブガッティT13ブレシア」もラリーに出走した。スターターは群馬大学理工学部長の関 庸一氏に代わっている。
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10/50正門を出て、ラリーコースを行く「ベントレーS2」。「ロールス・ロイス・シルバークラウドII」の双子車である。
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11/50リトラクタブルライトを点灯させた「ロータス・エランS3フィクスドヘッドクーペ」。
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12/50「トライアンフ・スピットファイア」。「MGミジェット」や「オースチン・ヒーレー・スプライト」のライバルだったライトウェイト・オープンスポーツ。
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13/50「フォード・マスタング コンバーチブル」。背景に見えるのは桐生天満宮。
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14/50「BMW2002ターボ」。1973年にデビューした欧州初の市販ターボ車。
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15/50大きな補助灯を付けた「アルピーヌA110」。室内にはロールバーも見える。
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16/502017年に誕生50周年を迎えた型式名SR311こと「ダットサン・フェアレディ2000」。通称ローウインドことウインドシールドの丈が低いこの初期型は、およそ半年しか作られなかった。
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17/50ピート・ブロック率いる“チーム・サムライ”がアメリカのレースで走らせたマシン風にモディファイされた「日野コンテッサ1300クーペ」。
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18/50「日産チェリー クーペX-1 R」。日産初のFF車である初代チェリーの、オーバーフェンダーが標準装着されたホッテストモデル。
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19/50「三菱ミニカ デラックス」。1962年に登場した初代ミニカの中期型。FRで、独立したトランクを備えた3ボックススタイルだった。
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20/503台の特別展示車両。手前から、かつて『カーグラフィックTV』のオープニングに登場した「ブガッティT35T」、「ロータス・ヨーロッパ」をベースにしたレーシングマシンである「ロータス47GT」、そして先に紹介した「日産フェアレディZ432R」。
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21/50午前と午後の2回にわたって行われた「ブガッティT35T」の“火入れ式”。往年の『カーグラフィックTV』のオープニングでおなじみのエンジン始動パフォーマンスだが、ご覧のとおり黒山の人だかりだった。
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22/50今回の白眉だった1947年「リンカーン・コンチネンタル」。戦前の42年型と基本的に同じモデルで、4.8リッターのV12エンジンを積む。
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23/508.2リッターV8エンジンを搭載した史上最大のFF車である1973年「キャデラック・エルドラド」。
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24/502台並んだ、ミケロッティによるツリ目デザインが特徴の「トライアンフ・ヴィテスMk2」。
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25/50「ローバー2000SC」(右)と「サンビーム・レイピア」(左)。2台とも1960年代に作られた英国車だが、レイピアは50年代生まれなので、デザイン的には一世代古い。
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26/50「フィアット124スポルト スパイダー」。2016年にその名が復活したモデルのオリジナル。1967年から85年まで作られた息の長いモデルだが、これは最初のマイナーチェンジを受けた69年式。
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27/50“段付き”に“フラットノーズ”と、双方そろったアルファ・ロメオの通称「ジュリア クーペ」。
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28/50恒例のプログラムである「子どもお絵描き大会」で、「アルファ・ロメオ・ジュリア スパイダー」を描く男の子。
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29/50「フォルクスワーゲン・タイプ181」。第2次大戦中の軍用車である「キューベルワーゲン」の民生用発展型ともいうべきモデルで、ベースはもちろん「ビートル」。1969年にデビュー、アメリカでは「シング」(Thing)と呼ばれた。
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30/50「群5」のシングルナンバーを付けた「日産スカイライン2000GT」。1968年に登場した通称“ハコスカ”の、69年に最初のマイナーチェンジを受けたモデル。純正オプションのレザートップや塗装を含めフルオリジナルという希少な個体。
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31/50“ハコスカ”の次の世代である通称“ケンメリ”の「日産スカイライン ハードトップ2000GT-R」(型式名KPGC110)が4台、「ハードトップ2000GT」(KGC110)が1台の計5台がズラリ。
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32/50通称“ヨタハチ”こと「トヨタ・スポーツ800」。左が1965年にデビューした前期型、右は68年にマイナーチェンジを受けた後期型。
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33/50「スズキCV1」。1981年の東京モーターショーに参考出品された後、増加試作車が全国のディーラーに配布されたものの、結局市販されなかった原付き四輪車。
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34/50「ジープ」が並んでいたコーナー。左端は本家ウイリスとライセンス生産した三菱と双方のマークが並記された、左ハンドル仕様の1958年式。
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35/501970年にデビューした「スズキ・ジムニーLJ10」。小型軽量さを生かした悪路踏破性と機動性の高さでブランドを確立したジムニーの原点。空冷2ストローク2気筒359ccエンジンを搭載。
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36/50「子どもお絵描き大会」の優秀作品が発表され、受賞者は表彰を受けた。みな特徴をよくとらえている。おわかりとは思うが、作品を抱えているのは作者ではありません。
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37/5014時30分からの閉会式終了後、参加車両は地元新聞社から配られた小旗を振るギャラリーに見送られ、パレード形式で退場する。これは「ロータス・エリート」。
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38/50「シトロエンID19」(「DS19」の廉価版)に同「DS21」が続く。
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39/50「ヒルマン・インプ」。「ミニ」の対抗馬として生まれた英ルーツ・モータースの小型車。ミニとは対照的にRRレイアウトを採る。
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40/50どこに行っても人気者の「BMW 600」。BMWがライセンス生産していたバブルカー「イセッタ」から発展したモデル。
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41/50淡いピンクに塗られた「フォルクスワーゲン・カルマンギア1200クーペ」。マスクの“ヒゲ”が2本の初期型である。
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42/50これも2017年に生誕50周年を迎えた「マツダ・コスモスポーツ」。ホイールキャップを備えた純正スチールホイールを履いた前期型である。
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43/50「トヨタ・パブリカ スーパー」。“ヨタハチ”と共通のツインキャブ仕様の空冷フラットツインを積んだ高性能グレード。
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44/50「バモスホンダ」。「アクティ」のルーツである軽トラック「TN360」をベースにした初代バモス。レジャーカーの印象が強いが、登録はトラックである。
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45/50「ホンダ・シビック1200RS」。ホンダで初めてRS(ロード・セーリング)を名乗った、初代シビックの高性能グレード。
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46/50「ダットサン・サニー1200クーペGX-5」。5速の変速比が直結こと1.000で、俗にレーシングパターンと呼ばれるシフトパターンを持つクロスレシオの5段MTを積んだ高性能グレード。
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47/50「トヨペット・コロナ マークIIハードトップLG」。2リッター直6エンジンを積んだ2代目マークIIの、高級グレードの後期型。
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48/50「三菱ギャランΛ(ラムダ)」。3代目ギャランとなる4ドアセダン「ギャランΣ(シグマ)」をベースとするスペシャルティーカー。
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49/50希少な正規輸入車という1973年「フォード・マスタング コンバーチブル」。通称“ビッグ・マスタング”。
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50/50退出待ちの初代「トヨタ・セリカ1600GT」。正門を出てしばらくは、夕方の渋滞と重なってノロノロ運転となるが、沿道でも地域住民が小旗を振って送ってくれる。