クラシックカーイベント「第10回 コッパ ディ 東京2017」の会場から
2017.12.01 画像・写真2017年11月23日、「第10回 コッパ ディ 東京2017」(10a Coppa di Tokyo 2017)が開かれた。勤労感謝の日の恒例となったこのクラシックカーイベントは、晩秋の都内を設定ルートに沿って巡り、途中5カ所でPC競技(例えば「20mを5秒で走行」「30mを6秒で走行」というように、決められた区間を指定時間にいかに近く走れるかを1/100秒単位で競う競技)を行って、走りの正確さを競うラリーである。第2回以来、スタート/ゴール地点は汐留シオサイト5区イタリア街の汐留西公園。ルートは毎回小変更されており、今回はイタリア街を出てから新橋~神田~小石川~上野~浅草・今戸神社~柳橋~晴海~芝大門~御成門を経て、イタリア街に戻る全長約42kmだった。参加車両はエントリーリストによれば、110台以上だった昨年をさらに上回る120台。過去最高を更新したことになるが、数台の参加キャンセルがあったので、実際には昨年と同程度だったかもしれない。このイベントでは雨に降られる確率が比較的高いのだが、今回は前の晩から落ち始めた雨が徐々に勢いを増し、ちょうどスタートの時間帯が本降りとなってしまった。それでも昼前後には上がり、ゴールを迎える頃にはすっかり青空が広がっていた。考えようによってはなかなかドラマチックな展開となったイベントの模様を、出走車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/30汐留シオサイト5区 イタリア街の中央にある汐留西公園で、雨に打たれながらスタートを待つ参加車両。
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2/30強まる雨の中、午前10時にスタート。カーナンバー1を与えられたのは、非常に珍しい1967年「フェルヴェス・レンジャー」(写真右)。2代目「フィアット500」のコンポーネンツを流用したイタリア製ミニオフローダー。このクルマの駆動方式はRRだが、後年4WDに発展した。
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3/30カーナンバー2からは「メッサーシュミットKR200」が3台続いた。
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4/30スタート直後の、JRの線路と並行して走る道で最初のPC競技が行われた。1927年「ブガッティT38」を駆るのは、今年のラ・フェスタ・ミッレミリアの勝者である横田正弘/大木悦子ペア。
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5/301933年と1936年の「モーガン・スーポースポーツ」。Vツインエンジンを積んだ三輪スポーツカーである。
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6/301957年「フィアット・アバルト・ゴッチア」。「フィアット600」をベースとするシャシーに、カロッツェリア・ミケロッティがデザインし、ヴィニャーレが製作したボディーを架装したモデル。
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7/301961年「アルファ・ロメオ・ジュリエッタSZ」に、1962年「同ジュリエッタSZ2」が続く。
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8/301968年「トヨタ・パブリカ コンバーチブル」。スポーティーな雰囲気のヘッドライトカバーは、実は積雪地用の純正オプションである。
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9/301965年「マセラティ・セブリングSr2」。カロッツェリア・ヴィニャーレが手がけたボディーに、ダブルイグニッション(ツインプラグ)の3.5リッター直6 DOHCエンジンを積んだ大型高級GT。
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10/301947年「ランチア・アルデア」。戦前の1939年に誕生したランチアの小型ベルリーナ(セダン)。900ccのV4エンジンを搭載。
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11/30ゴールドとカッパーの中間のような珍しい色合いの1971年「アルピーヌA110 1600S」。
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12/30スタンプポイントである浅草の今戸神社前に到着した1952年「ラゴンダ2.6リッター ドロップヘッドクーペ」。
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13/302台そろってやってきた1964年「ジャガーEタイプ ロードスター」。
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14/30今戸神社の境内に進んでいくナローの「ポルシェ911」(写真奥)と1955年「ポルシェ356カブリオレ」(手前)。
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15/30「5」で始まる陸運支局名がなかった時代の東京ナンバーを付けた1953年「フィアット500C」を先頭にスタンプ待ち。後方、鳥居のところに人力車が見える。
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16/30スタンプを受ける1949年「スタンゲリーニ1100Sビアルベロ」。人力車も入ってきたが、今戸神社が浅草周遊コースに入っているのだろうか?
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17/30スタンプを受け、境内を抜けていく1964年「ルネ・ボネ・ジェット」。世界初の市販ミドシップスポーツである。
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18/30今戸神社の次のスタンプポイントである、神田川にかかる柳橋の西詰(台東区柳橋)にて、1995年「トムス・エンジェルT01」。オリジナルの車体にトヨタ製パワートレインを搭載。
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19/30右折して柳橋を渡ろうという「ランボルギーニ・カウンタックLP500」。
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20/30柳橋を渡っていく1974年「ランチア・ストラトス」。
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21/30キャップを振ってスタッフに応える1958年「シボレー・コルベット」。
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22/301969年「フェラーリ365GTB/4」。プレキシガラスのヘッドライトカバーが付いた、通称デイトナの初期型。
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23/30ゴールまで1km少々を残す芝大門を抜けていく1954年「ACエース」。ドライバーは雅楽演奏家の東儀秀樹氏、コドライバーはご子息という親子ペア。
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24/30女性ペアが駆る1950年「オースチンA90アトランティック コンバーチブル」。
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25/30信号待ちしている1965年「マセラティ・ミストラル スパイダー」のドライバーと通りすがりの人が笑顔で言葉を交わす。
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26/30芝大門を抜け、増上寺前を右折していく参加車両。
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27/30増上寺前を右折中の1985年「ランチア・デルタS4」。空はすっかり晴れあがっている。
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28/30毎年、コッパ ディ 東京と同日に開かれているベスパ&ランブレッタRUNの参加車両が、ゴールイン後の汐留西公園を訪れるのも恒例となっている。
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29/30参加車両ではないが、会場に遊びにやってきて注目を集めていた「フィアット900T プルミノ」。リアエンジンの「850ベルリーナ」をベースに1965年に登場した「850ファミリアーレ」の発展型となる7座ワンボックスワゴン。
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30/30全車フィニッシュし表彰式を待つ、汐留西公園。