「ニュルブルクリンク24時間 2011」参戦マシン
2011.06.27 画像・写真2011年6月25-26日に決勝が行われた、ドイツの「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」。参戦車両のなかから、注目のマシンを写真で紹介する。(文と写真=廣本泉)

2011年の「ニュル24時間」で圧倒的な強さを見せたのが、ポルシェの“隠れワークス”マンタイレーシングだった。11号車の「911GT3R」に18号車の「911GT3 RSR」を加えるなど、エース級のチームをダブルエントリー。最終的には18号車に集約した見事な戦略で、勝利をものにした。
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2011年の「ニュル24時間」で圧倒的な強さを見せたのが、ポルシェの“隠れワークス”マンタイレーシングだった。11号車の「911GT3R」に18号車の「911GT3 RSR」を加えるなど、エース級のチームをダブルエントリー。最終的には18号車に集約した見事な戦略で、勝利をものにした。
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ワークス体制でニュルに復帰し、昨2010年の大会を制したBMWは、今季も2台の「M3 GT」を投入した。他車との接触で大きく出遅れながらも粘り強い走りを披露。タイトル防衛こそならなかったが、1号車が2位入賞を果たした。
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2010年の大会で抜群のスピードを見せながらも、マシントラブルに泣いたアウディ陣営。今年も悲願の初優勝に向けて、熟成を極めたという「R8 LMS」を投入したものの、最高位は14号車の3位。
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今大会で幸先の良いスタートを切ったのが、ハンコックチームの「フェラーリ F458イタリアGT」だった。2回の予選は、ともに最速タイムをマーク。しかし、決勝ではスタート直後からペースが上がらず8位でフィニッシュした。
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2010年の大会で猛威を振るった「ポルシェ911GT3R ハイブリッド」も登場。ハイブリッドシステムのコンパクト化を図るなどアップデートが行われていたようだが、ギアボックストラブルにたたられて27位に終わる。
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今大会もニューマシンは続々と登場している。メルセデス・ベンツは「SLS AMG GT3」を有力チームに供給。素晴らしいステアリングフィールを誇るものの、熟成不足は否めず、最上位は22号車の6位だった。
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フォルクスワーゲンは「シロッコ」のCNG仕様車に加えて3台の「ゴルフGT24」を投入。「トップ10を目指したい」とモータースポーツディレクターのクリス・ニッセンは語っていたが、ギアボックストラブルと他車との接触で3台ともリタイアに終わった。
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フェラーリF430をベースにイタリアのコンストラクター、Nテクノロジー社が開発したレーシングカー「P4/5」も登場。注目を集めたが熟成不足は否めず、総合39位にとどまっている。
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今季もオペル陣営は「アストラ」を投入している。とはいえ、マシントラブルにたたられて、ワークス車両の138号車が72位と低迷。プライベーターチームの140号車も59位に沈んだ。総合19位に食い込んだ昨年とは対照的なリザルトとなった。
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地元ドイツの自動車メーカー以外では、フランスのプジョーも昨年と同様に2台の「RCZ」で参戦した。201号車が総合54位(D1Tクラス1位)でフィニッシュしている。
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英国のアストン・マーティンもニュル24時間に力を入れているメーカーだ。今大会には2台のニューマシン「V12ザガート」を投入した。が、度重なるハプニングで決勝の順位は3号車の89位止まり。悔しいリザルトとなった。
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ワークスチームのほか、数多くのプライベーターチームが参戦するニュル24時間レースは車種バリエーションが豊富。「ボルボC30 T5」も参戦しており、総合50位(SP4Tクラスで2位)につけている。
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「ホールデン・コモドール」(写真)や「ヒュンダイ・ジェネシスクーペ」など日本ではなじみの薄いマイナー車両も続々と登場。しかし、両モデルともに完走は果たせず、リタイアに終わった。
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ドイツの新興スポーツメーカー、アルテガ社のファーストモデル「アルテガGT」も登場。経験不足は否めないものの、サバイバルレースで生き残り、総合70位で完走を果たした。
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2011年もトヨタGAZOO Racingは2台の「LF-A」を投入。エンジントラブルと他車からの追突で、88号車が総合41位、87号車が総合134位にとどまったものの、2台そろって完走を果たしている。
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ニッポン勢のなかで最も素晴らしい活躍を見せたのが、スバルのワークスチーム、STIだと言えるだろう。今季は4ドアセダンの「インプレッサ」で序盤からコンスタントな走りを披露。SP3Tクラスで優勝した(総合21位)。
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ドイツのカスタマーチームは「日産GT-R」を投入。レース終盤でブレーキトラブルを抱えたものの、総合36位で完走。SP8Tクラスを制した。
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曇り/ウエットで幕を開けた決勝では、メルセデス勢が好スタートを披露。しかし路面がドライに変わると、ポルシェとBMW、そして、アウディ勢が猛追を見せ、激しいバトルが展開されることとなった。
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表彰式の様子。「ポルシェ911GT3 RSR」を駆るマンタイレーシングの18号車(写真中央)が、2年ぶりに勝利を奪還した。昨年のウイナー、BMWの1号車が2位。アウディの14号車が3位表彰台を獲得した。
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ギャラリーも年に一度の“祭典”を満喫。コースサイドでレースを観ながら、キャンプ&バーベキューをするのが、ニュル24時間ならではの楽しみ方だ。