クルマ好きの祭典「モーターファンフェスタ2024」の会場から
2024.04.24 画像・写真2024年4月21日、富士スピードウェイで日本最大級のクルマ好きのためのイベント「モーターファンフェスタ2024」が開催され、2万5310人が来場した。計137台ものデモカーが用意された「スペシャル体感試乗会」をはじめ、シーズン開幕に先駆けて行われた「D1グランプリのエキシビションマッチ」、憧れのレーシングカーやスーパーカーがホームストレートを飾った「スーパーグリッドウオーク」などの充実したコンテンツが同イベントの魅力だ。世代を超えて、参加者がクルマに夢中になった一日を、写真とともにお届けしよう。
(文と写真=大音安弘)
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1/28イベント名物となった「スーパーグリッドウオーク」は、幅広い世代のレーシングカーやスーパーカーなどが、富士スピードウェイ・レーシングコースのホームストレートを埋めつくすというもの。来場者は、普段は立ち入ることができないコース上をゆっくりと歩きながら、クルマをじっくりと鑑賞できるのだ。その先頭を飾ったのは、今期のF1マシン「レッドブルRB20」だった。
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2/28スーパーグリッドウオークに登場した六輪車「メルセデス・ベンツG63 AMG 6×6」。2014年に発売された限定車で、当時の価格はなんと8000万円。日本導入台数も、わずか5台という希少さである。そのスケールと価格に驚かされた一台だ。
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3/28ブルーのマシンが世界を驚かせた、往年のスバルWRカーも集結。右手前が「インプレッサWRC 2000」で、左手前が「インプレッサWRC 1997」。いずれも2ドアクーペボディーのもの。後のインプレッサ活躍の大きな布石となった「レガシィRS」も飾られていた。こちらは、ポッサム・ボーンがプライベーターとして、1992年のニュージーランドラリーに参戦した仕様だ。
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4/28日本が世界に誇るライトウェイトスポーツ「ロードスター」も4世代が勢ぞろい。今も熱心なファンを持つクラシックテイストの「ユーノス・ロードスターVスペシャル」の展示車は、昨2023年に逝去された、初代開発主査であった平井敏彦さんが愛用されていたもので、貴重な1.6リッターモデルだ。
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5/28開幕を目前に控えたD1グランプリからは、10台以上の参戦マシンが集結。レーシングコースではエキシビションマッチも行われ、午前は単走、午後には追走のトーナメント戦を披露して、観覧者を歓喜させた。
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6/28来場者のお楽しみのひとつとなっている「新型車大試乗会」には、国内外の40台を超えるクルマが集結。軽スーパーハイトワゴン「スズキ・スペーシア」から高級クロスカントリー「ディフェンダー」まで、多彩な試乗車がそろう。その人気を示すように、試乗予約の枠は、あっという間に埋まってしまった。
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7/28普段はなかなかできない人気車種同士の乗り比べを実現した「乗り比べ試乗会」では、「トヨタGR86」VS.「マツダ・ロードスターRF」のライトウェイト対決や、人気クロカン「トヨタ・ランドクルーザー」VS.「ジープ・ラングラー」の重量級対決など、興味深い組み合わせが見られた。
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8/28EVの車種も増えてきたことで盛り上がりをみせていたのが、電動車試乗会「EV+エクスペリエンス」。日本で販売される主要なEVが集結。変わり種として、「アバルト500e」とBMW M初の電動化モデル「BMW XM」が参加していた。将来の「EVのある生活」を想像する、いい機会になったのではないだろうか。
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9/28事前申し込みの抽選制だったのが、「GENROQ SUPER DRIVE 2024」だ。同乗試乗とはいえ、「フェラー296GTS」「ポルシェ911ダカール」「メルセデスAMG SL63」「マセラティMC20チェロ」「日産GT-R NISMO」「BMW XMレーベル」「ロータス・エミーラ」といった超豪華な顔ぶれに、幸運な当選者たちは大興奮だった。
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10/28メイン会場となるAパドックでは、自動車メーカーやインポーター各社による新型車展示に加え、カー用品メーカーを中心としたブースが展開された。各ブースでは、当日限定のお買い得商品が並んだことなどもあって、多くの来場者でにぎわっていた。
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11/28ゼネラルモーターズ・ジャパンは、シボレーのスポーツカー「コルベット」と「カマロ」を展示。現行型カマロは2024年モデルで製造を終了するため、今が購入のラストチャンスとなっている。
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12/28ピットを使ったヘリテージ展示では、日本車初かつレシプロエンジン車以外で初のルマン24時間優勝車となった「マツダ787B」が登場。展示車は、1991年の第59回大会で総合優勝を飾った55号車そのもので、マツダが保存しているものだ。
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13/28ヒストリックカー展示では、初代「トヨタ・セリカXX」や初代「サバンナRX-7」といったスポーツカーに加え、歴代「スカイライン」も集結。ハコスカの愛称で親しまれる3代目C10型、ジャパンの愛称の5代目C210型、そして近年急速に評価が高まっている7代目R31型、今も絶大な人気を誇る8代目R32型などが展示された。
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14/28ホンダ純正アクセサリーを展開するホンダアクセスは、「モデューロ」ブランドの設立30周年を記念したトークイベントを開催。ゲストとして、モデューロ開発アドバイザーを務める土屋圭市さんが参加し、モデューロ独自の開発思想が生む製品の実力について語った。
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15/28ステージ前では、現在開発中の現行「ホンダ・シビック」用テールゲートスポイラー(ウイングタイプ)の試作品が初披露された。ホンダ鷹栖テストコースを走り込んで磨いた空力性能が自慢だという。2024年内の発売を予定しているとのこと。
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16/28富士スピードウェイの広大な駐車エリアでは、さまざまなオーナーズミーティングも開催された。写真は、ホンダ公式サイトHonda SPORTS DRIVE WEB主催の「Honda SPORTS DRIVE WEB Fan Meeting 2024」で、「NSX」と「S2000」のオーナーが参加し、交流を深めていた。
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17/28「Honda SPORTS DRIVE WEB Fan Meeting 2024」には、主催者展示として、初代「NSXタイプS」、2代目「NSXタイプS」、「S2000タイプS」の、計3台のタイプSが展示された。いずれも希少なNSXとS2000のなかでも、モデル終盤に発売され、生産数も少ない。それだけに3台がそろうことはめったになく、貴重な機会となった。
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18/28イベント恒例の「RENAULT・ALPINE DAY in MFF」も開催。多種多様なルノー車が集まった。アルピーヌは、最新の「A110」が中心とはいえ、オーナーこだわりのカラーをまとったモデルも多く、見ごたえも十分。このほかレーシングコースを使ったサーキット走行会やパレードランも実施された。
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19/28「RENAULT・ALPINE DAY in MFF」に参加した「トゥインゴ」。「カングー」ばかりが話題となるが、実はルノーの隠れた人気モデルである。特に初期にだけに用意された「GT」は、RRレイアウトの魅力を気軽に味わえ、MTで駆ることができたのが魅力だった。標準車も、その愛らしさから女性ファンも多かった。生産終了してしまったのが、非常に残念。
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20/28久しぶりに再会した個性派オープンクーペ「ルノー・ウインド」。ルーフを180度回転させることで格納式ハードトップを実現させた、アイデア賞のクルマ。こうして「アルピーヌA110」と並ぶと、まるで兄弟のよう!?
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21/28ホイールを中心にSUVアイテムを展開するブランド「デルタフォース」のファンミーティング「DELTAFORCEファンミーティングVOL.2」には、デルタフォースのホイール装着車両が参加した。「スズキ・ジムニー」だけを見ても、これだけの個性! SUV人気とともに、オーナーの強いこだわりを感じさせた。
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22/28「MFF 2024 スイフト オーナーズミーティング」には、約100台の「スイフト」が参加。やはり、ボーイズレーサーの「スイフトスポーツ」が中心だが、早速、新型スイフトで参加するユーザーも。会場内では、ショップやパーツメーカーのデモカー展示なども行われていた。
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23/28ホイールメーカー、レイズの公式イベント「2024 RAYS FAN MEETING」。RAYSといえば、スポーツカーのイメージが強いが、近年はミニバンやSUV向けホイールも充実しているそう。このため、スポーツモデルだけでなく、クロカンやピックアップなどの姿も多数目にすることができた。
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24/28モーターファンフェスタには、サーキットの女神であるレースアンバサダーも多数参加。アップガレージブースの前では、チームアップガレージでレースクイーンを務める前田星奈さんが、ファンとの交流を楽しんでいた。
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25/28今シーズン開幕直前の熱気を感じさせる白熱のバトルが繰り広げられたD1グランプリ エキシビションマッチ「ラウンドゼロ」。午後に行われた追走トーナメント戦では、ドリフト界の頂点を目指すプロたちのガチンコ勝負に、観客たちは手に汗を握った。写真は「GR86」を駆る村上 満選手と「GRスープラ」を駆る山中真生選手のバトル。
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26/28追走では、前後の車両を入れ替える先行と後追いの2回が行われる。先行時には、自分のベストなドリフト走行を見せ、後追い時には、先行する車両に合わせたドリフトが求められる。激しいタイヤスモークにも見舞われる後追い走行は、視界も悪くなるため、ドライバーとしての高い判断力も求められるのだ。写真は、先行の「GRスープラ」山中選手と後追いの「インフィニティQ60」蕎麦切広大選手のバトル。
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27/28S15「シルビア」横井昌志選手とのバトル中に、接触により走行不能となったS15「シルビア」の田中省己選手は、自身が無事なことを見せつつ、2本目が走れなかったことをファンにわびた。これに対して、観覧者からは温かい拍手が送られていた。
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28/28決勝は、「インフィニティQ60」を駆る若手の蕎麦切広大選手とS15「シルビア」を駆るベテラン、横井昌志選手の対決に。いずれも見事な走りを見せたが、横井選手が老練なテクニックを駆使し、見事に優勝を飾った。