北の大地をヒストリックカーで、思う存分ツーリング!
2006.07.07 自動車ニュース北の大地をヒストリックカーで、思う存分ツーリング!
2006年7月1〜2日、ヒストリックカーで北海道を250km走る「第13回ノースビッグラン・イン・アカピラ」が開催された。札幌〜三笠〜富良野〜美瑛〜赤平と、好きなクルマで思う存分、しかもゆったり走るイベントに、別冊単行本編集室の伊東和彦は参加する……つもりだったのだが、クルマの修理が間に合わなかったので、今回はリポートをお届けする。
■エンスージャストがのんびりと……
春から秋までのシーズンには、毎週末のように全国のどこかでヒストリックカー・イベントが開催されている。サーキットレースこそ数は限られているが、カントリーロードを舞台とするタイムラリーはたいへんな盛況ぶりだ。
そうした公道イベントの中で、ほかとは違う魅力的な特徴を持っているのが今年で13回目を迎える「ノースビッグラン・イン・アカピラ」だ。
ノースビッグラン・イン・アカピラは北海道赤平市のクルマ・エンスージャストたちが主催し、赤平市がバックアップしているのどかなイベントだ。参加車両は1974年までに生産された国内外のクルマで、参加者は北海道以外に居住しているヒストリックカーオーナーに限られていることが特徴だ。
主催者の意図が、「道外のエンスージャストに北海道の自然のなかを楽しく走ってもらうこと」にあるから、実際に参加してみると観光ドライブといった雰囲気だ。近年の公道イベントにありがちな、ナビゲーターがコマ地図とストップウォッチに首っ引き、ドライバーはただただ運転に専念し、二人とも景色を見ている暇などなく、ミスコースから険悪なムードに陥る、などということはない。
そのためか、のんびりとツーリングを楽しむ年輩のクルーや、大人しい国産サルーンでの参加者が多い。
■穏やかで豪華な参加車両
今年は26台が参加した。最も古いクルマは神奈川県から参加した1910年「ロールス・ロイス・シルバーゴースト」、もっとも排気量が大きかったのは7660ccの1927年「ロールス・ロイス・ファンタムII」。一方、もっとも排気量が小さかったのは日本の軽自動車で、1972年「スバルR2」と1970年「マツダ・キャロル」だ。「MGB」や「オースティン・ヒーレー」、「ホンダ・エス」というヒストリックカー・イベントの常連車も、ここではなにか穏やかな表情を見せている。
2004年までは2泊3日の旅程だったが、昨年から1泊2日、走るのは土曜日の1日だけになった。今年は7月1日(土)の朝に札幌市内のサッポロ・ファクトリーをスタートし、風光明媚で空いたカントリーロードをツーリングして、夕方に赤平市のコミュニティー広場にゴール。その晩は、近くの会場でウェルカム・パーティーを楽しみ、夜は地元の温泉に宿泊するというゆったりとしたスケジュールだが、走行距離は250kmある。
実はこのノースビッグラン・イン・アカピラは、日曜日に行われる「北海道クラシックカー・フェスティバル」を盛り上げるという役割も合わせ持ち、日曜日は会場に展示することが求められている。したがってエントリーフィーは、2名1組で3万円(!)と驚くほど低く抑えられている。
記者は、このゆったりとした雰囲気と、北海道を思う存分ヴィンティッジカーで走る快感で虜になり、毎年のようにクルマを積載車に積み込んで、一目散に札幌に向かうということを繰り返している。今年はクルマの修理が間に合わず参加できなかったが、2007年は、北海道クラシックカー・フェスティバルが20周年を迎えるので、驚くべき記念企画を考えているというから、今から楽しみでならない。
(別冊単行本編集室 伊東和彦)
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