【WRC 2006】前半戦レビューその2 「ロウブの対抗馬、グロンホルム」
2006.06.21 自動車ニュース【WRC 2006】前半戦レビューその2 「ロウブの対抗馬、グロンホルム」
2006年の世界ラリー選手権(WRC)は前半戦が終了。昨年と同じように、セバスチャン・ロウブが8戦5勝でシリーズをリードするものの、勢力争いの構図はそれまでの“3強”から“2強”へと変化したようだ。
今回は3つの論点をあげながら、2006年の前半戦を検証してみよう。
■一発の速さはロウブ+クサラを凌ぐ
8戦5勝でチャンピオンシップをリードしているセバスチャン・ロウブ。その対抗馬として注目したいのが、2000年、2002年のラリーチャンピオンであるフォードのエース、マーカス・グロンホルムだ。
開幕戦モンテカルロ、第2戦スウェディッシュで2連勝。さらに第8戦アクロポリスで今季3勝目を獲得するなど、王者ロウブと勝利を分け合いながら“2強”によるトップ争いを展開している。この躍進を支えているのが、昨年の最終戦オーストラリアでデビューした最新モデル「フォーカスWRC06」と言えるだろう。
同マシンは旧型モデルの「フォーカスWRC03/04」と同様に低重心化とマスの集中化を追求。さらに独自のサスペンション機構を採用することにより、路面追従性を向上させたものだ。
ステアリングを握るグロンホルムもマシンの特性を考慮しながら得意なインカット走法を披露しており、ステージにおける一発の速さはロウブ+クサラに匹敵、いや、それを凌ぐほどのパフォーマンスだ。
残念ながらマイナートラブルで、いくつかのラリーで勝利を落としているものの、ドライバーとマシンは確実に進化。あとは信頼性と安定性が加われば、グロンホルム+フォーカスWRC06が主導権を握ることだろう。(その3に続く)
(文と写真=廣本泉)
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