【F1 2006】第4戦サンマリノGP、跳ね馬復活!シューマッハー大接戦を制し久々の快勝
2006.04.23 自動車ニュース【F1 2006】第4戦サンマリノGP、跳ね馬復活!シューマッハー大接戦を制し久々の快勝
F1世界選手権第4戦サンマリノGP決勝が、2006年4月23日、イタリアのイモラにあるエンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・サーキット(4.959km)を62周して行われた。
ヨーロッパ・ラウンド開幕戦でフェラーリ&ミハエル・シューマッハーが復活。アイルトン・セナのポールポジション記録を抜いたシューマッハーが、若きチャンピオン、フェルナンド・アロンソ(ルノー)との大接戦を制し、起死回生の今シーズン1勝目を手に入れた。通算勝利記録は「85」に伸びた。
2位アロンソは今年全戦、2005年から数えて10戦連続の表彰台で、引きつづきチャンピオンシップをリード。3位にはファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)が入った。
4番グリッドからスタートしたフェリッペ・マッサ(フェラーリ)はモントーヤのピット作戦に屈し4位、予選8位からキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が地味なレースを展開し5位でゴールした。
マーク・ウェバー(ウィリアムズ・コスワース)が6位、予選2位からまたもズルズルと後退、ピット作業での失敗で惨敗したジェンソン・バトン(ホンダ)7位、そして11番グリッドから追い上げたジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が8位でフィニッシュし最後の1点を獲得した。
トヨタの2台、ラルフ・シューマッハーは9位完走、ヤルノ・トゥルーリはステアリングのトラブルでリタイア。スーパーアグリ・ホンダの佐藤琢磨、井出有治ともレースを終えることができなかった。
■巨星シューマッハーの(苦しい)復活劇
くしくも昨年のサンマリノGP同様、シューマッハーvsアロンソ、新旧チャンピオンによるつばぜり合いが繰り広げられたのだが、今回は追うもの、追われるものの立場が逆だった。
ポールポジションのシューマッハーは好スタートをきり1位の座を維持。いっぽう予選で前車に邪魔され5番グリッドに甘んじたアロンソは、狭いコースで進路を阻まれ4位までしかジャンプアップできず、トップのフェラーリに先行を許した。
シューマッハー久々の独走劇を予感させた前半戦だったが、最初のピットストップ後に事態が急変。一時は10秒以上あった首位シューマッハーとアロンソとのギャップが瞬く間に縮まり、ノーズ・トゥ・テールの緊迫した状態に一変した。
シューマッハーのブリヂストンタイヤはグレイニング(ささくれ)からリカバリーできず、グリップ不足から毎周2秒ものタイムを失っていた。
0.3秒まで差をつめたアロンソ。しかし追い抜きが事実上不可能とさえいわれるコースでの勝負に早々に見切りをつけ、ルノーはフェラーリに先んじて2度目のピットインを敢行。前方にフェラーリのいない状態でタイムを稼ぎ、シューマッハーを負かす作戦に打って出た。
しかし、アロンソの翌周にピットインしたシューマッハーがコースに戻ると、シューマッハーが引きつづき先行。接戦は終盤までつづいたが、トップ2台のオーダーに変化は見られず、チェッカードフラッグが振られた。
アロンソ/ルノーの先手作戦は失敗に終わったが、アロンソは2位8点追加=36点でチャンピオンシップで首位のまま。ランキング2位のシューマッハーとの差は15点と2点詰め寄られただけ、被害は最小限にとどめられた。
シーズンはまだ14戦も残されている。活躍よりも引退の二文字に注目が集まるGPの巨星シューマッハーの復活劇は、この15点差から始まろうとしている。
次戦は5月7日、ヨーロッパGPだ。
(webCG 有吉)
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