【F1 2005】第14戦トルコGP、ライコネン独走で2連勝、宿敵アロンソは2位
2005.08.22 自動車ニュース【F1 2005】第14戦トルコGP、ライコネン独走で2連勝、宿敵アロンソは2位
F1世界選手権第14戦トルコGP決勝が、2005年8月21日、新設されたイスタンブール・パーク・サーキット(5.34km)を58周して行われた。
初開催の同GPを制したのは、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)。ポールポジションからのスタート直後にトップを奪われたがすぐに逆転、その後は独走劇を披露し、前戦ハンガリーGPに続く勝利、今年5勝目を手に入れた。
5年ぶりのマクラーレン1-2フィニッシュが間近に迫ったレース後半、2位ファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)がコースをはみ出し、そのポジションをライコネンの宿敵、ポイントリーダーのフェルナンド・アロンソ(ルノー)に明け渡してしまった。
モントーヤは3位でゴールしたが、アロンソとライコネンとのポイント差は、4点縮まるところが2点どまりに終わった。
以下、スタート後に一瞬トップに立ったジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が4位、13番グリッドから5戦連続ポイント獲得に成功したジェンソン・バトン(BARホンダ)が5位、2戦連続で得点できたヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)6位、そしてデイヴィッド・クルタード7位、クリスチャン・クリエン8位とレッドブル・レーシングがダブルで入賞した。
佐藤琢磨(BARホンダ)は、予選でのペナルティを受け最後尾グリッドから出走、スタート直後に給油し1ストップ作戦で挽回を狙ったが、9位完走で惜しくもポイントを逃した。
■真に強いのは……
今年唯一の新しいサーキットによる新しいGP、トルコ。売れっ子ヘルマン・ティルケが手がけたイスタンブール・パークは、高低差を活かしたチャレンジングな反時計回りコースで、高速左コーナー(8コーナー)やバックストレート後のタイトターン(12コーナー)など見所も多い。
データ不足の新しいトラックでも、マクラーレンのアドバンテージは大きかった。
予選ではライコネン1位、モントーヤ4位。レースでも、序盤こそ首位ライコネンと2位アロンソが1秒強差で周回を重ねたのだが、ルノーは燃料少なめの軽いマシンを用意したまでで、アロンソは13周目に早々とピットへ駆け込まなければならなかった。
中盤にはマクラーレン1-2フォーメーションが完成し、チーム5年ぶりの1-2“フィニッシュ”が待たれた。ドライバーズ、コンストラクターズ両チャンピオンシップを争うルノーとの得点差を縮める絶好のチャンスだったが、チームを助けなければならないモントーヤがミスをおかした。
残り3周、これまで全戦完走しているルーキー、ティアゴ・モンテイロ(ジョーダン)を周回遅れにした直後にターンが迫った。進入前、モンテイロの黄色いマシンはモントーヤのリアに鼻先をタッチ、両車はコースを外れたが、幸いすぐに復帰できた。
ディフューザーを痛めタイヤにフラットスポットをつくったモントーヤは、アロンソを真後ろに従え辛くも2位を守っていたのだが、翌周、たまらずコースをはみ出し、1-2フィニッシュは幻に、ポイントは2点分損をした。
戦闘力+信頼性ある「マクラーレンMP4/20」をもって独走したライコネン。だがしかし真に強さを発揮したのは、ライバルより劣るマシンでも2位でゴールし痛手を最小限に抑えることができたアロンソ/ルノーなのかもしれない。
残りは5戦。アロンソは95点、追うライコネンは24点後方の71点。ライコネンにとっては引き続き厳しい状況であり、一方のアロンソにとっては最年少ワールドチャンピオンが徐々に近づきつつある。
コンストラクターズランキングでは、1位ルノー(130点)対2位マクラーレン(121点)と、こちらは最終戦までもつれても不思議ではない。
次戦はイタリアGP。決勝レースは9月4日だ。
(webCG 有吉)
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