トヨタ、カーテレマティクス「G-BOOK」をリニューアル
2005.04.15 自動車ニューストヨタ、カーテレマティクス「G-BOOK」をリニューアル
トヨタ自動車は、自社が推し進める車載情報ネットワークサービス「G-BOOK」を進化させた「G-BOOK ALPHA(アルファ)」を、2005年4月14日に発表した。安全機能を盛り込み、通信速度を速めたのが主な特徴だ。
■安全、安心のサービスを基幹に
2002年10月に発売された「WiLLサイファ」に初搭載され始まった「G-BOOK」。カーナビ以外に、メール送受信やオペレーターサービスなどが利用できることが特徴であったが、通信速度の問題や使い勝手の悪さなどが指摘され、会員数は思ったほど伸びていない模様だ。そこで今回発表されたのが、通信速度のスピードアップに加え、新たなサービスを付加して登場した「G-BOOK ALPHA」だ。
ドライバーの安全、車両セキュリティ面のサービスを基幹とし、AVなどのエンターテインメントやカーナビ機能を従えるというスタイルをとる。カーテレマティクスに、車両と連動した安全機能を持たせることで、社外品カーナビとの差別化を図るのも狙いといえるだろう。
なお現在のカーナビ市場では、メーカーライン装着品はおよそ3割にとどまるという。
安心・安全面での最大の特徴が、緊急通報機能「ヘルプネット」の標準装備だ。事故や急病時に通報ボタンを押すと、専門オペレーターにつながり、車両の位置情報が自動的に送信される。必要あれば、消防や警察などへ連絡が行くようになっている。
また上級車種には、エアバッグ連動型のヘルプネットも用意される。これは衝突事故などでエアバッグが展開すると、自動的にオペレーターに接続、応答がない場合は救急車を手配するというシステムである。
さらに、セキュリティサービスとして、車両の盗難検知・追跡をする「G-Security(セキュリティ)」や、ドアの締め忘れを携帯電話に通知するサービスを提供。車両の故障をメールで伝える「リモート診断」機能では、ディーラーにも状況を伝え、入庫時の確実で速やかな対応を可能にするという。
■専用通信機「DCM」が進化
これに貢献しているのが、進化したG-BOOK専用通信機である「DCM」だ。従来比で最高16倍という通信スピードになった専用モジュールを使い、大容量のデータを送受信できるという。音声通話がついたプランを契約した場合、ハンズフリーフォンが利用できるようにもなる。
基本機能であるカーナビも精度が上がった。VICSの交通情報に加えて、過去の統計データから今後の道路状況を予測するなどし、渋滞予測の精度をアップ。最適ルートを案内する「Gルート検索」や、高速道路での休憩時間を3パターン考える「所要時間チェック」などの便利機能が備わる。
さらにエンターテインメント面では、音楽データを車内HDDに保存する「G-DRM」や、カラオケ楽曲のダウンロードができる「AUTOLIVEカラオケ」が楽しめる。こちらも通信速度の向上により、スムーズにダウンロードできるという。
価格は、携帯電話利用プランが年間3600円(初年度無料)、多くのユーザーが選ぶであろうDCM利用プランの価格は年間1万2000円(初年度無料)となる。
今後リリースする車両に順次搭載予定というが、まずはマイナーチェンジが近い(と思われる)「アルファード」に初搭載されるのではないだろうか。
(webCG 本諏訪)トヨタ自動車:
http://www.toyota.co.jp/
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