川端康成文学賞作家絲山秋子のロードムービー小説『逃亡くそたわけ』に出てくるクルマとは?
2005.02.25 自動車ニュース川端康成文学賞作家絲山秋子のロードムービー小説『逃亡くそたわけ』に出てくるクルマとは?
自動車雑誌『NAVI』に小説『スモールトーク』を連載していた絲山秋子さんが、初めての書き下ろし小説を上梓した。タイトルは『逃亡くそたわけ』。何とも風変わりな言葉だが、これがこの物語をよく示している。
まず、これは「逃げること」をテーマにしているということ。博多から指宿まで、クルマでひたすら走り抜けるという、ロードムービーのような構成なのである。そして、同じコースを絲山さん自身が実際にクルマで走って取材している。
そして、「くそたわけ」。これは名古屋弁を代表する罵倒語である。登場人物の一人が名古屋人なのだ。その人物の「名古屋性」が物語を動かす大きな要素になっている。ほかにも博多弁、佐賀弁、宮崎弁とさまざまな言葉が飛び交い、賑やかなマルチリンガル小説となっているのだ。
さて、クルマ好きとして知られる絲山さんは、1200キロを駆け抜けるクルマとして何を選んだのか。実は表紙カバーにそのクルマがイラストで描かれているのだが、それを見ただけで車名を当てることができたらアナタは相当なエンスーに違いない。
(NAVI鈴木真人)
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