海外ラウンドでS Road REITO MOLA GT-Rが勝利【SUPER GT 2015】
2015.06.22 自動車ニュース ![]() |
【SUPER GT 2015】海外ラウンドでS Road REITO MOLA GT-Rが勝利
2015年6月21日、SUPER GTの第3戦がタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催され、GT500クラスはNo.46 S Road REITO MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)が、GT300クラスはNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)が勝利した。
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■昨年以上に“アツい”戦い
SUPER GT第3戦は昨年タイ・ブリーラムにオープンしたチャーン・インターナショナル・サーキットが舞台。ただし、前回は10月の開催だったものが、今年は10月に同サーキットで世界ツーリングカー選手権(WTCC)が催されることになった関係で6月開催となった。
この季節は、秋に比べると雨が降る確率は低くなるものの、気温は一層高くなるという。なるほど、昨年はスタートが切られる午後3時の気温は30度だったが、今年は同じ時刻に35度に達し、加えて週末を通じて一度も雨が降らなかったために、まさに灼熱(しゃくねつ)の一戦が繰り広げられることとなった。
前日の予選でポールポジションを獲得したのはNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)。GT500クラスで通算最多ポールポジション記録を有する立川はこれで自身の記録を20へと伸ばし、“ミスターGT”の名を確固たるものとした。フロントローには同じレクサス勢のNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)が並んだが、No.38 ZENT CERUMO RC Fの背後にあたる3番グリッドには気温が高いときに強みを発揮するミシュランタイヤ装着のNo.46 S Road REITO MOLA GT-Rがおさまり、不気味な存在感を放っていた。
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■3メーカー、表彰台を分かつ
66周の決勝レースではペースが伸び悩んだNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが次第に遅れていったのに対し、No.46 S Road REITO MOLA GT-Rに乗る本山は序盤から積極的なレースを展開。No.38 ZENT CERUMO RC Fを駆る立川と激しい首位争いになった。ふたりは丁々発止のバトルを演じ、25周目に本山が立川を攻略。しかし、抜かれた立川も諦めることなく、29周目には首位奪還に成功する。ふたりのつばぜり合いはこれで終わることなく、33周目のターン3では本山が立川のインにノーズをねじ込んで再びトップに浮上。この直後にNo.38 ZENT CERUMO RC Fはがくんとペースを落とし、ピットロードを目指すことになる。「どうやらブレーキが抜けてしまったようです」。 レース後、セルモの佐藤正幸代表はそう言って唇をかんだ。
レースはその後もNo.46 S Road REITO MOLA GT-R優勢のまま進行し、チームがタイトルを獲得した2012年以来となる栄冠を勝ち取った。
2位に入ったのは4番グリッドからスタートしたNo.6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)。トップには8秒近いリードを許したものの、No.36 PETRONAS TOM'S RC Fらを次々と攻略し、うれしい2位表彰台を手に入れた。
表彰台の最後の一角を占めたのはNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)。土曜日の公式プラクティスの大半を燃料系トラブルのため棒に振っていたが、ほとんどぶっつけ本番で臨んだ公式予選で7番手に食い込むと、決勝でも激烈な3番手争いを制してトップ3に食い込んでみせた。
GT300クラスでは前戦富士大会に続いて「日産GT-R」勢が猛威を振るい、2戦連続の1-2フィニッシュを達成した。ただし、トップ2の位置関係は前回とは入れ替わり、No.3 B-MAX NDDP GT-Rが優勝、No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎組)が2位で、3位にはNo.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)が名を連ねた。
SUPER GT第4戦は、8月8-9日に富士スピードウェイで開催される。
(文=小林祐介/写真提供 GTA)
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