【オートモビル カウンシル2018】スバルはSUVのヒストリーを紹介

2018.08.03 自動車ニュース 大音 安弘
スバルブースの様子。
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スバルは、自動車イベント「オートモビル カウンシル2018」(開催期間:2018年8月3日~5日)において、同社のSUVにフィーチャーした展示を行った。

 

「スバル・レオーネ4WDエステートバン」
「スバル・レオーネ4WDエステートバン」拡大
初代「フォレスター」
初代「フォレスター」拡大
現行型「フォレスター」
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「レガシィグランドワゴン」
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スバルのSUVの歴史を振り返るパネル展示。
スバルのSUVの歴史を振り返るパネル展示。拡大

3年連続の出展となるスバルは、「SUBARU SUV STORY ~量産初の乗用AWDをつくった、SUBARU SUVの進化の系譜~」をテーマに、「フォレスター」へと続く、スバルSUVの系譜を読み解く内容とした。

スバルブースには、量産車では世界初の乗用4WD車である「レオーネ4WDエステートバン」(1972年)をはじめ、クロスオーバーワゴンの先駆者となった「レガシィグランドワゴン」(1995年)、そしてスバル初のクロスオーバーSUVである初代フォレスター(1997年)といった、スバルSUVの歴史を切り開いた3台のヒストリックモデルが並ぶ。

スバルSUVの歴史は、1970年に東北電力が、通年使用可能な現場巡回用車両の開発を宮城スバルに依頼したことに始まる。当時、冬季の山間部の移動に「ジープ」を使用していたが、暖房の効きや乗り心地の悪さなどが現場の作業員の負担となっていた。その打開策を求めたのである。これに対応した「スバル1000バン」をベースとした4WD仕様の改造車が好評だったことから、富士重工業(当時)での本格的な4WD車開発がスタート。1971年の東京モーターショーに「スバルff-1 1300Gバン4WD」が参考出品され、これを市販化したものがレオーネ4WDエステートバンであり、その後、4WD車はスバルの看板商品となっていく。

1990年代になると、海外における主要市場であった米国でのSUV人気から、スバル製SUVを求める声が高まった。そこで開発部では、「レガシィツーリングワゴン」をベースに、乗用車とSUVの魅力を兼ね備え、日常使いにも最適な新カテゴリーのクロスオーバーワゴンを開発し、1994年に「アウトバック」の名で市場に投入。米国ユーザーに大好評となり、その後、「レガシィ」シリーズの大黒柱となった。日本でも1995年からレガシィグランドワゴンの名で販売され、乗用車でもSUVでもないクロスオーバーという存在を世に知らしめた。

1997年には、ラフロード性能を高めたクロスオーバーSUVであるフォレスターを投入。200mmの最低地上高と4WD機構を備えたSUVでありながら、パワフルなターボエンジンを武器に、乗用車ベースであることを生かしたスポーティーな走りを実現。単なるSUVではなく、スバルらしいスポーツSUVに仕立てることで、他のクロスオーバーSUVとは異なる独自路線を確立する。

その後、よりカジュアルな「XV」が発売されたことなどもあり、フォレスターはモデルを重ねるごとにSUVとしての性能を磨き上げていったのだった。

スバルブースではヒストリックモデルの展示に加えて、レオーネ4WDエステートバンから派生し、現在のスバルSUVを構成するアウトバック、XV、フォレスターの歴史を振り返るパネル展示も行われている。

(文と写真=大音安弘)