1960年代の希少なルマンカーが登場【オートモビル カウンシル2020】
2020.02.13 自動車ニュース![]() |
「CLASSIC MEETS MODERN」をテーマに掲げる自動車イベント「AUTOMOBILE COUNCIL 2020(オートモビル カウンシル2020)」が、2020年4月3日から5日にかけて千葉県の幕張メッセで開催される。その主催者による展示の内容が発表された。
![]() |
2020年の主催者展示のテーマは「60年代ルマンカーの凄(すご)みと美しさ」。これに沿って1966年「イソ・グリフォA3/C」と1963年「アルピーヌM63」の2台が展示される。
【イソ・グリフォA3/C】
日本でも大ヒットしたハリウッド映画『フォードvsフェラーリ』。このルマン24時間レースの舞台でひそかに注目を集めたのがイソ・グリフォA3/Cだ。
設計者はジウジアーロをして“天才”と言わしめたジョット・ビッザリーニ。「フェラーリGTO」の開発リーダーを務めた男でもある。
そのビッザリーニが高級グランドツアラー「イソ・グリフォ」をベースに純粋な競技車両に仕立てたのがA3/Cである。末尾の「C」はコンペティション、もしくはイタリア語のコルサを指すとされ、パワーユニットは「シボレー・コルベット」用の5.3リッタープッシュロッドV8エンジンにハイチューンを施した特別仕立て。7000個のリベットを用いたという低く美しく、なおかつ戦闘的なボディーはイタリアならではだ。全6台のみが製作されたうちの1台、オリジナルデザインに忠実な個体が幕張メッセに展示される。
【アルピーヌM63】
アルピーヌといえばラリーのイメージが強いが、創始者ジャン・レデレはサーキットレースにも情熱を燃やしていた。初代「A110」がデビューした1963年に初めてアルピーヌの名を冠したレーシングスポーツがルマンデビューを果たしているのが、それを雄弁に物語る。そのマシンこそがM63である。
リアに積まれたエンジンはわずか996ccの4気筒。その最高出力は95bhpにすぎないが、最高速は240km/hに到達した。まさにマルセル・ユベールが手がけたボディーのたまものといえるだろう。A110との共通点はウインドスクリーンのみ。サルトサーキットの長いストレートと高速コーナーに照準を合わせ、徹底的にエアロダイナミクスを磨いたこのボディーの空気抵抗はCd値0.20~0.22を実現していたという。
オートモビル カウンシル2020に展示されるのはシャシーナンバー1701、M63の1号車だ。ルマンの本戦ではリタイアを余儀なくされたものの、テストでは同じエンジンを積むライバル「ルネ・ボネ」よりも5秒も速いラップタイムをマーク。ルマンからひと月後に挑んだニュルブルクリンク1000kmではデビューウインを飾った由緒正しき個体だ。
FRPボディーによる軽量ライトウェイトの思想はアルピーヌそのもの。小排気量エンジンで効率の高さを限界まで追求する姿勢は、当時のフランス車ならではの特徴、美点といえるだろう。
(webCG)
関連キーワード:
オートモビル カウンシル2020, 自動車ニュース
-
NEW
ジョー・バイデン新大統領誕生で自動車産業はどう変わる?
2021.1.22デイリーコラムもめにもめたアメリカの大統領選挙がようやく決着し、第46代となるジョー・バイデン新大統領が誕生した。クルマ好きとして知られる氏は、果たして自動車業界にどんな変化をもたらすのだろうか。 -
NEW
スバル・レヴォーグSTI Sport EX(4WD/CVT)【試乗記】
2021.1.22試乗記いまやスバルの中核モデルへと成長した「レヴォーグ」。六連星(むつらぼし)の新たなフラッグシップと位置づけられる新型は、スポーツワゴンらしい走りと使い勝手のよさが実感できる一台に仕上がっていた。 -
アストンマーティンDBX(前編)
2021.1.21谷口信輝の新車試乗レーシングドライバー谷口信輝が今回試乗したのは、アストンマーティンが開発した高性能SUV「DBX」。そのステアリングを握った走りのプロには、どこか気がかりなところがあるようだが……? -
ホンダCBR600RR(6MT)【レビュー】
2021.1.21試乗記ホンダのミドル級スーパースポーツモデル「CBR600RR」が復活。レースでの勝利を目的に開発された新型は、ライディングの基礎を学ぶのにも、サーキットでのスキルを磨くのにも好適な、ホンダらしい誠実さを感じさせるマシンに仕上がっていた。 -
第690回:GMの本気とBMWの変化球! 大矢アキオがフルオンライン開催の「CES」を練り歩く
2021.1.21マッキナ あらモーダ!オンライン開催された家電エレクトロニクスショー「CES」に大矢アキオが潜入。最新の電気自動車用プラットフォームやフルスクリーンのようなダッシュボード、カーナビゲーションを映し出せるスマートグラスなど、自動車の未来を支える先端技術に触れた。 -
ハーレーのエンベロープをプレゼント!
2021.1.21プレゼント今回は、ハーレーダビッドソンのエンベロープ(封筒)をプレゼント。同ブランド初の量産型電動バイク「ライブワイヤー」が描かれているのがポイントです。奮ってご応募ください。