アストンマーティンが「DB5」のボンドカーを25台限定で生産開始

2020.06.05 自動車ニュース webCG 編集部
アストンマーティンDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション
アストンマーティンDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション拡大

英アストンマーティンは2020年5月28日(現地時間)、1964年公開の映画『007ゴールドフィンガー』にボンドカーとして登場した「アストンマーティンDB5」の復刻モデル、「DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション」の生産を開始したと発表した。

「DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション」は、現代的なエンジニアリングを用いながら、当時の製造工程そのままに生産されるという。
「DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション」は、現代的なエンジニアリングを用いながら、当時の製造工程そのままに生産されるという。拡大
「世界一有名なスパイの愛車」として知られる初代ボンドカーは、25台生産される予定。
「世界一有名なスパイの愛車」として知られる初代ボンドカーは、25台生産される予定。拡大
脱着式の助手席ルーフパネルはオプションアイテムとして用意されている。
脱着式の助手席ルーフパネルはオプションアイテムとして用意されている。拡大
フロントに搭載される4リッター直6エンジンは、最高出力294PSを発生。
フロントに搭載される4リッター直6エンジンは、最高出力294PSを発生。拡大
英国バッキンガムシャーのニューポートパグネルにあるアストンマーティンのヘリテージ部門で生産される。
英国バッキンガムシャーのニューポートパグネルにあるアストンマーティンのヘリテージ部門で生産される。拡大
インストゥルメントパネルには劇中車と同じく“秘密兵器”の作動用スイッチが設置されている。
インストゥルメントパネルには劇中車と同じく“秘密兵器”の作動用スイッチが設置されている。拡大
MI6の秘密兵器開発を担うQによって描かれた(はずの)設計図。もちろん極秘事項である。
MI6の秘密兵器開発を担うQによって描かれた(はずの)設計図。もちろん極秘事項である。拡大

アストンマーティンDB5は、1963年から1965年にかけて生産されたモデルで、その生産台数は900台足らず。同車の最も有名なオーナーは、映画『007ゴールドフィンガー』に登場したジェームズ・ボンドだといわれている。

今回再生産されるDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションでは、現代的なエンジニアリングを用いながら、当時の製造方法や工程をほぼそのまま採用している。

車両は軟鋼材のフレームをベースに、アルミニウム製のボディーパネルを架装。エンジンは6本のプラグヘッドと3器のSUキャブレター、オイルクーラーを備えた4リッター自然吸気直列6気筒で、最高出力294PSを発生する。トランスミッションは、ZF製5段MTが組み合わされる。

シャシーについてはガーリングタイプのサーボ付きスチールディスクブレーキやラック&ピニオンのステアリング(パワーステアリングは非装備)、機械式のリミテッドスリップデフを装備し、フロントサスペンションはスタビライザーを備えたストラット式、リアサスペンションはラジアスアームとワッツリンケージを備えたライブアクスル式となる。オリジナルモデルと同様に、後輪駆動方式を採用している。

さらに同車では、劇中車のディテールや“秘密兵器”も忠実に再現されている。多くのアイテムはイミテーションだが、ボンドカーならではの雰囲気が味わえそうだ。主な秘密兵器は以下の通り。

【エクスエリア】

  • リアスモーク発生装置
  • 疑似リアオイル散布装置
  • フロント&リアの回転式トリプルナンバープレート
  • 疑似フロントツインマシンガン
  • 防弾リアシールド
  • フロント&リアの伸縮式バンパー
  • 疑似タイヤスラッシャー
  • 脱着式助手席ルーフパネル(オプション)

【インテリア】

  • 疑似レーダー追跡装置
  • 運転席ドアに設置された電話
  • シフトレバーの脱出用ボタン
  • アームレストとインストゥルメントパネルに設置された各種スイッチ類
  • シート下の武器格納トレイ
  • さまざまな秘密兵器を作動させるためのリモコン

25台の台数限定で生産されるDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションのボディーカラーは、オリジナルと同じ「シルバーバーチペイント」の1種類。生産は英国バッキンガムシャーのニューポートパグネルにあるアストンマーティンのヘリテージ部門で行われ、1台が完成するまでに約4500時間を要するという。価格は275万ポンド(税抜き・邦貨にして約3億8000万円)。

(webCG)