ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHリミテッド(FF/4AT+2AT)

ルノーの得意技 2025.12.27 試乗記 鈴木 真人 マイナーチェンジした「ルノー・キャプチャー」に、台数200台の限定モデル「リミテッド」が登場。悪路での走破性を高めた走行モードの追加と、オールシーズンタイヤの採用を特徴とするフレンチコンパクトSUVの走りを、ロングドライブで確かめた。
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性能アップで価格はダウン?

数字を比較していたら、頭が混乱してきた。つじつまが合わないのだ。限定200台で販売された「キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHリミテッド」は、価格が439万9000円。ベースモデルより15万円も安い。装備を減らしているのかと思ったら、走行モードに「スノー」「オールテレイン」をプラスし、雪道やぬかるみなど滑りやすい路面での走破性を高める機能「エクステンデッドグリップ」を搭載しているという。妙ではないか。

キャプチャーはBセグメントのクロスオーバーSUVで、グローバルで200万台以上を売り上げた人気モデルだ。2025年6月にマイナーチェンジモデルが日本に導入された。パワーユニットにはマイルドとストロングの2種類のハイブリッドシステムがある。試乗車のフルハイブリッドE-TECHは、F1での経験で得られたノウハウを注ぎ込んで開発されたそうだ。ヨーロッパではマイルドハイブリッドが主流だが、ルノーは日本のストロングハイブリッドに肩を並べる性能を追求した。

「エスプリ アルピーヌ」というグレード名は「アルカナ」や「ルーテシア」でも使われていて、ルノーのモータースポーツ部門を担うアルピーヌの精神が宿っていることを示す。本気でスポーツカーのようなチューニングが施されているわけではなく、スポーティーでプレミアムなイメージということなのだろう。「テクノ」というグレードもあって、こちらはシンプルでベーシックな装備と見た目だ。キャプチャーではマイルドハイブリッドモデルには設定されているものの、フルハイブリッドE-TECHはエスプリ アルピーヌのみとなっている。

アルカナ フルハイブリッドE-TECHにはテクノグレードが特別仕様車として用意されている。モデルによってパターンを使い分けているようだ。今回のリミテッドは内外装に違いを設けるのではなく、機能で差をつけているのが新しい。

2025年11月に、台数200台の限定車として発売された「ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHリミテッド」。滑りやすい路面での走破性を高める機能「エクステンデッドグリップ」と、オールシーズンタイヤの採用が特徴だ。
2025年11月に、台数200台の限定車として発売された「ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHリミテッド」。滑りやすい路面での走破性を高める機能「エクステンデッドグリップ」と、オールシーズンタイヤの採用が特徴だ。拡大
限定車「リミテッド」のベースとなったのは「キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH」。価格はベースモデルよりも15万円安の439万9000円に設定されている。
限定車「リミテッド」のベースとなったのは「キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH」。価格はベースモデルよりも15万円安の439万9000円に設定されている。拡大
「キャプチャー」のマイナーチェンジモデルは2025年6月に発売された。新しいルノーのデザイン言語を採用したフロントフェイスのリニューアルが目を引く。
「キャプチャー」のマイナーチェンジモデルは2025年6月に発売された。新しいルノーのデザイン言語を採用したフロントフェイスのリニューアルが目を引く。拡大
今回試乗した車両のボディーは「ブランナクレM」と呼ばれるホワイトに塗られていた。これを含め限定車「リミテッド」では、「グリラファルM」「ブルーアイロンM」「グリカシオペM」の全4色から外板色が選択できる。いずれも「ノワールエトワールM」のルーフを組み合わせたツートンカラーとなっている。
今回試乗した車両のボディーは「ブランナクレM」と呼ばれるホワイトに塗られていた。これを含め限定車「リミテッド」では、「グリラファルM」「ブルーアイロンM」「グリカシオペM」の全4色から外板色が選択できる。いずれも「ノワールエトワールM」のルーフを組み合わせたツートンカラーとなっている。拡大