ボッシュは2020年もクルマの自動化と電動化、ネットワーク化に注力

2020.06.08 自動車ニュース
ボッシュのクラウス・メーダ―代表取締役社長。
ボッシュのクラウス・メーダ―代表取締役社長。拡大

自動車パーツサプライヤーの大手である独ロバート・ボッシュの日本法人ボッシュは2020年6月8日、オンライン記者会見を通じて2019年の業績および今後の見通しについて発表した。

2020年に投入する新世代の側方センサーを紹介するクラウス・メーダ―社長。
2020年に投入する新世代の側方センサーを紹介するクラウス・メーダ―社長。拡大

新型コロナウイルスによる死者への哀悼の意を表すとともに、現在治療中の人々へのお見舞いと医療従事者への感謝の念を語ったのは、ボッシュのクラウス・メーダ―代表取締役社長だ。

ボッシュはグループ全体で新型コロナウイルス対策に取り組んでおり、欧州ではすでに約2時間半で結果が判明する感染検査キットを投入していることや、45分未満で結果が判明するさらに高速な検査システムが開発の最終段階にあることを説明。また、従業員向けのマスクや消毒液を自社生産していることや、在宅勤務体制を拡大したことなども紹介した。

グローバルにおけるボッシュグループの、2019年の売上高は前年と同水準の777億ユーロ。税引き前の営業利益は33億ユーロを確保しており、完成車市場の低迷を考慮すれば満足できる数字であり、売上高の約8%にあたる61億ユーロを研究開発費として投じていると、代わってマイクを握ったアレクサンドレ・リーステラー取締役副社長は胸を張った。

日本市場では前年比1.0%アップの約3300億円を売り上げた。グローバルでの日本メーカーに対する売り上げの前年比増加率は10.2%であり、2013年から続く年平均2桁の増加率を確保したものの、昨今の情勢を考慮して今後の業績予測については公表しなかった。

ボッシュグループが事業の柱とする4部門の中で、日本ではモビリティーソリューションズ事業が売り上げの90%を占めている(グローバルでは60%)。今後も自動車の自動化と電動化、ネットワーク化を進める商品を主力として展開する。

ボッシュは2020年に77GHz帯の高周波レーダーを使った新世代の側方レーダーの量産を開始する。日本においては現在、衝突被害軽減ブレーキシステム(AEB)を搭載したクルマは非搭載車よりも事故発生率が52.9%低くなることが確認されているが、このシステム搭載車の多くがフロントセンサーのみを搭載している。側方センサーを加えることで安全性が飛躍的に高まるというのがボッシュの主張であり、すでにドイツ国内での調査でこれを裏づけるデータが得られているという。

パワートレインの分野では、CO2排出量の削減に注力するという地球規模での取り組みは継続するとしながらも、2030年に新車登録される車両の3分の2は、ガソリンまたはディーゼルエンジン搭載車(ハイブリッドも含む)となるだろうというのがボッシュの見立てだ。ボッシュはオープンなアプローチを継続し、さまざまなパワートレインの開発を進める。

すでに市場投入済みの48VマイルドハイブリッドシステムやEV用のローリングシャシーに加えて、現在はパートナー企業とともに燃料電池スタックを開発しており、2022年のデビューを予定する。さらに、スタックのみならず燃料電池システムも開発中であり、まずは商用車向け市場への投入を目指す。

ネットワーク化の分野では「アクティブパーキングロットマネジメント」と呼ばれる駐車スペース管理システムに注目だ。すでに2020年2月に実証実験がスタートしているこのシステムは、駐車スペースに設置したセンサーがネットワークを通じて空き情報を発信。マップデータにリアルタイムに取り込まれ、ドライバーがスペースの検索や予約ができる仕組みだ。センサーは特殊な接着剤で固定できるようになっており、大規模な工事なしに設置できるのもメリットだ。

アフターコロナの自動車業界については、自家用車の復権やシェアリングサービスの減少といった傾向が見られるかもしれないが、自動車の電動化などの長期的なトレンドは変わらないだろうとクラウス・メーダ―社長は語った。

(webCG)

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