トヨタが「bZ4X」を大幅に改良 一充電走行距離は最大746kmに拡大
2025.10.09 自動車ニュース![]() |
トヨタ自動車は2025年10月9日、電気自動車(BEV)「bZ4X」の一部改良モデルを発表し、販売を開始した。
2022年4月に発売されたbZ4Xは、トヨタブランドでは初となる本格BEVである。発売以降もカスタマーの声に耳を傾けてつくり込みを重ねてきたとのことで、今回は航続距離の拡大や充電時間の短縮、乗り味の改良、スタイリングのブラッシュアップなど、全方位的な進化を遂げている。
新たに発表されたWLTCモードの一充電走行距離は、上位グレード「Z」のFWD車が746km、4WD車が687km。デビュー当初は559kmと540kmだったので大幅拡大といえるだろう。バッテリーのセル数を96個から104個として総電力量を増やしたり、eAxle(駆動用モーター)のエネルギーロスを約40%削減したりといった方策で実現している。さらに事前にバッテリーを温めることで充電環境を最適化するプレコンディショニング機能も搭載。外気温が-10℃の環境下でも、約28分で電池容量を10%→80%に回復できるという(出力150kWの急速充電)。
4WDモデルはフロント側のeAxleの最高出力を約2倍に変更し、システム最高出力は342PSに到達(これまでは218PS)。0-100km/h加速のタイムは6.9秒から5.1秒へと改善している。回生ブレーキの強度はステアリングパドルを使って4段階にコントロールできるようになった。
ヘッドランプには新たにハンマーヘッドデザインを採用。フード中央から両サイドに伸びるLEDのデイタイムランニングランプとクリアランスランプによって昼も夜もしっかりと見える印象的な見栄えとしている。
水平基調の新しいインストゥルメントパネルを採用するなどしてインテリアの印象も一新。Zグレード用のパノラマルーフはセンターリインフォースメントを廃止してより開放的な空間を実現している。
新しいトヨタbZ4Xのラインナップと価格は以下のとおり。エコカー減税やグリーン化特例、CEV補助金等を合わせた優遇額の合計は約94.85万円とされており(トヨタ算出)、これらを反映後の価格を同等車格のハイブリッド車(「ハリアー」「RAV4」等)と同程度にしたほか、保有期間のエネルギーコストや税金等を加味した実質負担額でも納得感のあるレベルを目指したという。
- G:480万円(FWD)
- Z:550万円(FWD)/600万円(4WD)
(webCG)