【F1 2025】最終戦アブダビGPでノリスが悲願の初タイトル獲得 フェルスタッペンは今季最多8勝目を飾るも5連覇ならず
2025.12.08 自動車ニュースF1世界選手権第24戦（最終戦）アブダビGP決勝が、2025年12月7日、アブダビのヤス・マリーナ・サーキット（5.281km）を58周して行われた。
ファイナルラウンドまでもつれ込んだ3人のドライバーによるタイトル決定戦。ポイントリーダーとして12点先行していたランド・ノリス、16点差でランキング3位につけていたオスカー・ピアストリという、初戴冠のかかったマクラーレン・メルセデスのふたりに、最大にして最強のライバルである王者マックス・フェルスタッペンが奇跡の逆転を目指し勝負を挑んだ。
予選では、フェルスタッペンが鬼気迫るアタックで今季最多となる8回目、通算48回目のポールポジション奪取に成功。一方で表彰台圏内にとどまれば自力でタイトルに手が届くノリスが2番手、ピアストリは3番手と、主役たちがしっかりと上位に並んだ。
レースは、レッドブル・ホンダRBPTのフェルスタッペンが盤石のレース運びで今季誰よりも多い8勝目、通算では71勝目を飾るも、ピアストリ2位、ノリスが3位でチェッカードフラッグを受け、2025年のドライバーズチャンピオンの称号はノリスにわたった。
2019年にF1にデビューした26歳のノリスにとっては、キャリア7年目にして悲願の初戴冠。1950年から続くF1の歴史のなかで35人目、イギリス人ドライバーとしては11人目のチャンピオン誕生となった。2008年のルイス・ハミルトン以来のチャンピオン輩出となったマクラーレンは、コンストラクターズと合わせダブルタイトルを決めた。
シーズン後半の10戦で常に表彰台に立ち続け、この間に6勝を記録したフェルスタッペン。最大で104点もの大差をつけられながら、最終的にタイトルまで2点差というところまで詰め寄ったのだからさすがである。ミハエル・シューマッハーに並ぶ5連覇を惜しくも逃したが、後半戦の巻き返しには満足だと語った。
フェラーリのシャルル・ルクレールは4位でゴール。予選5位からのスタートで1つポジションを上げ、背後からノリスにプレッシャーをかけ続けたがポディウムには届かず。フェラーリは今年1勝もできないままシーズンを終えることとなった。
メルセデスのジョージ・ラッセルは4番グリッドから5位。アストンマーティン・メルセデスのフェルナンド・アロンソは予選と同じ6位でフィニッシュした。ハース・フェラーリのエステバン・オコンは、第8戦モナコGP以来となるQ3進出で予選8位、レースでは1つ順位を上げ7位だった。
フェラーリ移籍後の初年度に苦しい戦いが続いたルイス・ハミルトンは、最終戦でも3戦連続で予選Q1落ちとなる16番グリッドに沈むも、レースでは2ストップ作戦でポイント圏内の8位まで挽回した。
キック・ザウバー・フェラーリのニコ・ヒュルケンベルグは9位。1993年からF1に参戦してきたザウバーは来年からアウディとなるため、ザウバーの名のもとでの最後のポイントとなった。入賞圏内の最後となる10位は、アストンマーティンのランス・ストロールだった。
なおレッドブルの角田裕毅は、タイトルを争う僚友フェルスタッペンのアシスト役をこなしながら14位完走。F1で5シーズンを戦ってきた25歳の日本人ドライバーは、来季レッドブルのテスト・リザーブドライバーになることが発表されており、（ひとまずは）節目のレースを終えたことになる。
以下、11位ガブリエル・ボルトレート（キック・ザウバー）、12位オリバー・ベアマン（ハース・フェラーリ）、13位カルロス・サインツJr.（ウィリアムズ・メルセデス）、14位角田（レッドブル）、15位アンドレア・キミ・アントネッリ（メルセデス）、16位アレクサンダー・アルボン（ウィリアムズ）、17位アイザック・ハジャー（レーシングブルズ・ホンダRBPT）、18位リアム・ローソン（レーシングブルズ）、19位ピエール・ガスリー（アルピーヌ・ルノー）、20位フランコ・コラピント（アルピーヌ）と全車が完走した。
ドライバーズチャンピオンシップ
1位 ランド・ノリス 423点
2位 マックス・フェルスタッペン 421点
3位 オスカー・ピアストリ 410点
4位 ジョージ・ラッセル 319点
5位 シャルル・ルクレール 242点
6位 ルイス・ハミルトン 156点
7位 アンドレア・キミ・アントネッリ 150点
8位 アレクサンダー・アルボン 73点
9位 カルロス・サインツJr. 64点
10位 フェルナンド・アロンソ 56点
11位 ニコ・ヒュルケンベルグ 51点
12位 アイザック・ハジャー 51点
13位 オリバー・ベアマン 41点
14位 リアム・ローソン 38点
15位 エステバン・オコン 38点
16位 ランス・ストロール 33点
17位 角田裕毅 33点
18位 ピエール・ガスリー 22点
19位 ガブリエル・ボルトレート 19点
20位 フランコ・コラピント 0点
21位 ジャック・ドゥーハン 0点
コンストラクターズチャンピオンシップ
1位 マクラーレン・メルセデス 833点
2位 メルセデス 469点
3位 レッドブル・ホンダRBPT 451点
4位 フェラーリ 398点
5位 ウィリアムズ・メルセデス 137点
6位 レーシングブルズ・ホンダRBPT 92点
7位 アストンマーティン・メルセデス 89点
8位 ハース・フェラーリ 79点
9位 キック・ザウバー・フェラーリ 70点
10位 アルピーヌ・ルノー 22点
（文＝bg）
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