横浜ゴム、環境タイヤの新コンセプト発表
2010.06.08 自動車ニュース横浜ゴム、環境タイヤの新コンセプト「BluEarth」発表
横浜ゴムは2010年6月8日、環境タイヤの新コンセプト「BluEarth(ブルーアース)」と、その第一弾商品を発表した。
■「人に優しいエコ」を世界に
1998年に環境コンセプトタイヤとして「DNA」シリーズを発表。以来、スポーツタイヤ、ミニバン用タイヤなどを加え“DNAファミリー”を拡大してきた横浜ゴムが、環境をテーマにした新たなタイヤ作りのコンセプトを立ち上げた。その名は「BluEarth(ブルーアース)」。
「走る、曲がる、止まるというタイヤの基本性能に、環境性能が付与されるのは、すでにあたりまえ」としたうえで、BluEarthには「環境+人に優しい」という付加価値が付く。「地球環境にやさしい」だけでなく、静粛性や乗り心地を考慮し「使う人にやさしい」うえに、車外騒音などの低減により「社会にやさしい」というのが、同コンセプトの狙いであるという。
「BluEarth」は今後、グローバル展開も視野に入れているとのこと。その命名、そしてロゴの色遣いは、日本ではエコのテーマカラーが「グリーン」であるのに対し、欧州や北米などでは「ブルー」であることを考慮したかのようにもうかがえる。
なお、「DNA」シリーズは当面存続するが、いずれは環境コンセプトタイヤを「BluEarth」シリーズにまとめる予定だという。
■「アースワン」より安い
このBluEarthコンセプトを具現した第一弾商品として、「AE-01」が2010年7月1日に市場投入される。
同タイヤは、従来「DNA ECOS ES300」が受け持っていた、ベーシックなエコタイヤのポジショニングを担う(ECOSは併売される予定)。「トヨタ・プリウス」をはじめとするエコカーに加え、「マツダ・デミオ」「ホンダ・フィット」などのコンパクトカーから、「スズキ・ラパン」「ダイハツ・ミラココア」などの軽自動車まで、ズバリ「2リッター以下」のクルマが具体的なターゲット車種だ。
AE-01は、上級の環境タイヤ「アースワン」由来のオレンジオイルを用いつつ、低発熱ポリマーなどの新技術を盛り込むことで誕生した、専用コンパウンドを採用。独自のトレッドパターンにより、エネルギーロスを低減しながらも、ウェットグリップと偏摩耗抑制を両立したとうたわれる。さらに、ベーシックタイヤでありながらも、手の込んだ5ピッチバリエーションのパターン配列を採用し、パターンノイズの低減も実現しているという。
静粛性や操安性ではアースワンに及ばないながらも、ECOSとは同等以上、先に挙げたターゲット車種の日常使用においては十分な性能を発揮するレベルにあるとされる。
なお、「ラベリング制度」(低燃費タイヤ等の普及促進に関する表示ガイドライン)に基づく評価では、転がり抵抗性能において「AA」を獲得している(アースワン、DNA dbはいずれも「A」評価)。
発売サイズは13インチから16インチの全20サイズ。8月以降にはさらに12サイズが追加される予定だが、インチアップや偏平サイズなど、全70サイズをそろえるアースワンとは違い、ターゲットを量販車種に絞り込んでいる。価格はオープンだが、アースワンより安く販売されるはずだ。
(webCG 本諏訪)
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