電気自動車普及のための新会社「SIM-Drive」設立
2009.08.24 自動車ニュース電気自動車普及のための新会社「SIM-Drive」設立
2009年8月24日、電気自動車(EV)の普及を促進するため、慶応大学やベネッセコーポレーション、ガリバーインターナショナルなどが共同で新会社「SIM-Drive」を立ち上げた。
■EV生産を加速させるため
SIM-Driveは、EV生産のための技術情報の提供を目的とする新会社。パートナー企業を募り、先行開発車を製作したり、蓄積した技術情報を開示することで、EV生産をサポートすることが主な業務となる。パートナーには、既存の自動車および部品メーカーだけでなく、新規参入会社も見込み、地域も日本に限らず、世界に向けたものになるという。
新会社の社長は慶應義塾大学環境情報学部の清水浩教授。30年に亘りEVを研究・開発してきた経歴を持ち、このノウハウを基にしたインホイールモーターやインバーターなどのコンポーネントの提供をしていく考えだ。同時に、各種コンポーネントを搭載したプラットフォーム「Platform by SIM-Drive」も用意され、既存車のEV化だけでなく、グランドアップモデル(新規製作車)生産にも対応する。SIM-Driveのプラットフォームを使うことで、中古車のEV化も可能になるという。
清水社長の基本的な考えである「性能と機能、大量生産時の価格が現在のガソリン車に対して優れる」を具現するクルマを目指し、バッテリー規格の標準化や先行開発車事業などを経て、製造サポートや教育事業を行い、2013年には「SIM-Drive」を用いたクルマが量産されることを狙う。なお、年産10万台レベルになれば、5人乗りの小型EVが150万円(電池除く)で販売される試算もされているという。
(webCG 本諏訪)