第5戦トルコGP、マッサ3年連続ポール・トゥ・ウィン達成【F1 08】
2008.05.11 自動車ニュース【F1 08】第5戦トルコGP、マッサ3年連続ポール・トゥ・ウィン達成
F1世界選手権第5戦トルコGP決勝が、2008年5月11日、トルコのイスタンブール・パーク・サーキット(5.338km)を58周して行われた。
フェリッペ・マッサが、同GPで3年連続となるポール・トゥ・ウィンを達成。チャンピオンシップでも2位に躍り出た。フェラーリは5戦目にして4連勝を飾った。
2位はマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトン。3ストップ作戦が奏功し、3戦連続のフェラーリ1-2を阻止することに成功した。
3位はフェラーリのキミ・ライコネン。今回タイトルを争う2人には先行されたが、ポイントリーダーの地位は堅守している。
トップ3から間をおいて4位ロバート・クビサ、5位ニック・ハイドフェルドと、BMWザウバーはこのレースでは2強に水をあけられた。
6位はルノーのフェルナンド・アロンソ、7位レッドブル・ルノーのマーク・ウェバー、そして8位ウィリアムズ・トヨタのニコ・ロズベルグらが入賞した。
トヨタ勢はヤルノ・トゥルーリが10位、ティモ・グロック13位で完走。ホンダは、ジェンソン・バトン11位、今回GP最多出場257戦を達成したルーベンス・バリケロは14位でレースを終えた。
ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は、オープニングラップでフォースインディア・フェラーリのジャンカルロ・フィジケラにマシンをぶつけられ、リタイアした。
■“キング・オブ・ターキー”マッサ
2005年から加わった新興GP、トルコでハットトリック達成。イスタンブールを大得意とするマッサは、今年も予選でポールポジションを獲得すると、レースでは真っ先にチェッカードフラッグをくぐり抜けた。
決勝スタートでは、路面によるグリッドの優劣がはっきりあらわれた。順調にトップで1コーナーへ飛び込むマッサ、2位にアップした3番グリッドのハミルトンらに対し、2番グリッドのヘイキ・コバライネン、4番グリッドのライコネンら偶数グリッドのドライバーは順位を落とした。
その後は“キング・オブ・ターキー”マッサの独走かと思いきや、2位ハミルトンは背後からなかなか離れず逆にギャップはつまるばかり。16周を終えまずハミルトンがピットに駆け込むと、マッサは軽いマシンにもかかわらず差を拡げられず、その3周後にマッサもピット作業を完了すると、いよいよ僅差の首位攻防戦が展開されることになった。
ハミルトンは、2ストップが一般的なトルコで3ストップ作戦をとり、フェラーリ勢らと違う戦い方を選択していたのだ。この戦略の違いがレースをおもしろくしたのだが、その理由は積極的なものではなく、タイヤを考慮しての決断。昨年ハミルトンは、タイヤブローでレースをふいにしていたのだ。
■3ストップ対2ストップ
24周目のバックストレート、ハミルトンはマッサのイン側にマシンをつけ、タイトな左ターンでオーバーテイクに成功、首位を奪った。ピットインのタイミングではなく、コース上でトップ交代を見るのは、実に久しぶりのことではないだろうか。
1位ハミルトンはマッサより1秒速いラップタイムで逃げるが、1回多いピットストップを考えると、最終的にトップでゴールできるマージンを築くのは至難の業と見られた。しかし、ライコネンを抑え2位につくことはできる。ハミルトンが3度目のピット作業を終えると、後ろにはライコネンの姿。開幕戦の勝利以来、フェラーリにお株を奪われ続けているマクラーレンだったが、今回のハミルトンには2強の一角としての“しぶとさ”があった。
一方のライコネンは、序盤の接触でマシンにダメージを負っていたことも影響し、結局3位でゴール。レースではパっとしなかったが、ポイントを着実に積み重ねることがタイトルへの近道、というチャンピオンの“したたかさ”が認められる一戦だった。
■ライコネンが引き続きポイントリーダー
今季2回目の勝利でポイントを28点としたマッサは、チャンピオンシップでもライコネンの7点ビハインド、2位に躍進。ハミルトンは勝利数が開幕戦の1回のみで、マッサと同点ながら格は下の3位だ。
コンストラクターズタイトル争いは、2台得点を繰り返すフェラーリが63点でトップを堅守。BMWが44点で2位、マクラーレンがその2点差で3位についている。
次は伝統の一戦、モナコGP。難攻不落のモンテカルロで、ドライバーズエイドなしにどのような戦いが繰り広げられるか?決勝は5月25日だ。
(文=bg)
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