大矢アキオの「北京モーターショー2016」会場リポート(中国車編)
2016.05.06 画像・写真2016年4月25日から5月4日まで開催された、第14回北京モーターショー。今回は、中国ブランドの出展車両を紹介しよう。デザインに関していえば依然、欧州製の人気車種を範としたと思われる車両が散見される。お手本とされているのが「レンジローバー イヴォーク」や、最近のルノー各車であることは明らかだ。
その一方で、コンセプトカーを中心に、オリジナリティーに富んだデザインも増えてきた。その量と質は、過去数年の中国ショーの比ではない。彼らが欧米のデザイン/エンジニアリング企業との協力をより緊密にし、メーカーによっては積極的に海外デザイン拠点を開設してきた成果といえるだろう。彼らが、模倣・学習の時代からオリジナリティーを模索するステージに入りつつあることを実感した、今回の北京だった。(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)
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1/20「レコー・ルシー」。 自動運転機能を備えるEVのコンセプトカー。手がけたレコー社は、中国のスマートフォン&バーチャルリアリティー機器のメーカー。
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2/20北汽の「アークフォックス-7コンセプト」。0-100km/h加速:3秒、最高速度:260km/hを誇るスーパースポーツEV。バルセロナにある同社のデザインセンターによるコンセプトモデル。
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3/20同じく北汽の「セノーヴァ オフスペース コンセプト」。クロスオーバーのスタイルと、MPVの居住性の両立を模索したとされる。
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4/20「前途K50ロードスター」。2015年設立の新進メーカー、前途汽車による第2作。中国初のオープントップEVをうたう。アルミ合金フレーム+カーボン製ボディーパネルの構成で、近い将来の量産化が計画されている。
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5/20奇瑞の「FV2030コンセプト」。 若年層の関心獲得を目指すと同時に、同社のデザインの方向性を示すデザインスタディーモデル。
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6/20「凌云推背」。ベンチャー企業のリンユン・テクノロジー社によるEVコンセプト。カタログ上の充電時間は3時間で、航続距離は400km。
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7/20「ファラデイ・フューチャーFFゼロ1」。前述のレコーと関連するベンチャー企業によるコンセプトカー。2016年1月のラスベガスCESで発表したものを、今回中国で初公開した。
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8/20東風の「HUVコンセプト」。同名のコンセプトカーはすでに複数回発表されてきたが、いまだ生産されず。いよいよ本命か?
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9/20「北汽ベスターンX4コンセプト」。クモの巣を連想させる大胆なグリルを持つSUV。
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10/20「北汽ベスターンX6コンセプト」。2018年にも発売予定といわれる、中型SUVのプロトタイプモデル。
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11/20江淮のSUVである「SC-5コンセプト」。同社がイタリア・トリノに構えるデザイン拠点の作。
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12/20「東南DXコンセプト」。デザインを担当したのは、ピニンファリーナ。
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13/20「衆泰T300コンセプト」。コンパクトクロスオーバーのスタディーモデル。一部報道によると、衆泰はロシアに工場を建設する機会をうかがっている。
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14/20「栄威RX5」。電子商取引大手のアリババと共同開発した、自動車用OSを搭載。「世界初の量産型スーパーインターネットSUV」とアピールされる。
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15/20「江淮ユーシェンS330」。2016年秋に発売予定のコンパクトSUV。排気量は1.5リッター。「レンジローバー イヴォーク」風デザインは、中国車のちょっとしたトレンドである。
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16/20「ボルクヴァルトBX6」。北汽福田汽車が、往年のドイツ車ブランドを自社のプレミアムブランドとして再生。昨2015年のフランクフルトショー、2016年3月のジュネーブショーに続き、今回北京でデビューを飾った。
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17/20BYDのコンパクトクロスオーバー「元」。自慢の電池技術を生かしたプラグインハイブリッド車もラインナップ。
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18/20長安の「レートン自動運転車」。2000km離れた同社研究所から北京まで、自動運転のデモンストレーションを実施した。
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19/20クオロスのカムフリーエンジン。クオロスは奇瑞傘下のプレミアムブランド。カムシャフトを廃し、電動・油圧制御でバルブ駆動を行うことにより、エンジンの軽量コンパクト化を実現。これは、ケーニグセグとの共同開発である。
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20/20ユニーク・クラブの「カールマン キング」。北京を拠点にするカスタマイズ専門ブランドが発表した、V10エンジン搭載の“スーパーSUV”。世界限定10台で、185万ドル(約2億円)のプライスタグが付けられていた。