トヨタbZ4X Z(前編)
2022.09.15 谷口信輝の新車試乗 新たに専用シャシーを開発してつくられた、トヨタの電気自動車(EV)「bZ4X」。EVへの関心の高さでも知られるレーシングドライバー谷口信輝が、この意欲作に対する印象を語る。ほかのEVとは違って……
「ああ、そうか。ステアリングをもう少し下げればいいんだ」
トヨタ初の量産型EV専用車であるbZ4Xの運転席に乗り込んだ谷口信輝は、開口一番にそう語った。
「いや、先日、このクルマの試乗会に参加したんですが(今年から日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員となった谷口のもとには、各社から試乗会の案内が届くようになったという)、そのときはドライビングポジションをうまく合わせられなくて、メーターがよく見えない状態で走っていました」
bZ4X、それとその兄弟車である「スバル・ソルテラ」は、メーターパネルを比較的高い位置に設置するとともに、その下側に小径ステアリングホイールを見るレイアウトを採用している。言ってみれば、プジョーのiコックピットとよく似た考え方だ。そこでステアリングホイールを通常よりも下にセットすれば、メーターパネルが見やすくなることに谷口は気づいたのである。
「でも、こうすると、今度はステアリングがヒザにぶつかっちゃいますね。だったら、シートをもっと下げるか。あれ、そうすると、またメーターが見えなくなってきた。うーん、困ったなあ。でも、これは僕の体形が関係しているかも。もう少し背が低ければ、うまいポジションが見つかるかもしれませんね」
谷口はそう語ると、センターコンソール上のダイヤルを右にひねってDレンジを選び、bZ4Xをスルスルと発進させた。
「当たり前と言われるかもしれないけれど、このクルマは静かですよね。同じEVでも、ウィーンって音をはっきりと聞かせるクルマもあるじゃないですか。でも、bZ4Xは違っていて、そういう音は聞こえない。タイヤが発するロードノイズもほとんど聞こえないから、とても静かですね」
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