「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」の会場より
2025.12.04 画像・写真洗車やボディー補修などの用品で知られるソフト99コーポレーションは2025年11月22日、東京都・港区にある東京プリンスホテルの駐車場で、カーミーティングイベント「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」を開催した。
イベント名にある「くるままていらいふ」の「まてい(真丁)」とは、日本人が大切なものを、真心を込めて長く丁寧に扱う姿勢を表現した言葉だ。このイベントは、ソフト99が思う「まていなカーライフ」を送るオーナーを招待しての、初のカーミーティングである。オーナーの世代や車種は実にさまざまだが、愛車に対する熱い思いを持つ同士とあって、すぐに打ち解け、あちこちで愛車談議に花が咲いていた。
カー用品メーカーが、自社製品のアピールではなく、クルマ愛にあふれたオーナーに交流する機会を提供したいと思って開いたイベントの様子を、写真とともにお届けしよう。
(文と写真=大音安弘/編集=堀田剛資)
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1/30ソフト99に招待された、“真丁なカーライフ”を送るオーナーたちの初のミーティング「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」。50人ほどのオーナーが自慢の愛車とともに参加し、大いに盛り上がりをみせた。
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2/30会場となったのは、東京タワーからも近い東京プリンスホテルの駐車場。雲ひとつない秋晴れの空の下、風もなく、まさにイベント日和といえる心地よい環境だった。
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3/30開会式であいさつをしたのは、主催者であるソフト99コーポレーション広報部の国宗さん。イベントの趣旨をうかがうと「企業イベントは商品のPRなどがメインになりがちですが、当社としては、自分たちがクルマ好きの方を支援するかたちにしたかった。大切なクルマを奇麗に維持するのに、カー用品は欠かせないアイテムですから、当社の商品に限らず、クルマ好きが交流するなかで、便利なカー用品の情報交換などをしてもらうことで、カー用品の業界にも親しんでもらえれば」と話す。
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4/30開会式では、愛車のケアに役立ててもらおうと、日ごろの愛車のメンテナンスに使いやすいソフト99の商品と、その使い方がレクチャーされた。旧車乗りも多く参加していたこともあってか、便利なカー用品には皆、興味津々の様子だった。
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5/30デモカーの「トヨタ・シエンタ」を用いて使い方と効果が示されたのは、ソフト99の人気商品「フクピカ」のボトルタイプ「フクピカトリガー強力タイプ2.0」だ。ボディーに吹きかけ、優しく吹き上げるだけで汚れを落とし、はっ水効果が得られることが実演された。
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6/30「日産シルビアQ’s」に乗る、えびさん。もともとクルマ好きだったわけではなく、ふと目にしたS14シルビアが気に入り、購入を検討することに。しかし販売店に実車を見に行った際、展示されていたS13に一目ぼれして、そちらを選んだそう。1990年代の“純正カスタム”がこだわりで、購入時に装着されていた社外マフラーも純正品に戻したほど。実はご主人も大のクルマ好きで、カスタムやメンテナンスなどを陰で支えているそうだ。
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7/30かつて日産が展開していた純正用品ブランド「navan(ナヴァン)」のS13用アイテムを中心に1990年代風のドレスアップを行っているが、装着用品はすべてみずからヤフオク等でコツコツ集めたというから感心する。「この部品は、数年に一回くらいしか出品されません」など、丁寧に教えてくれた。
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8/30「フォルクスワーゲン・カルマンギア」に乗るTomさんは、1960年代と1980年代のクルマが大好きだそう。以前は、初代「サーブ900ターボ」に乗っており、十分に満喫。次のクルマは1960年代のキャブレターのクルマと決めていたそうだ。同時期の英国車とフォルクスワーゲン車を検討していたが、そこで運命的に巡り合えたのがこのカルマンギアだった。個性的な色と空冷の水平対向エンジンがお気に入りのポイントとのこと。
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9/30どこにでも「カルマンギア」で出かけるというTomさん。このイベントの後も、遠方へ1泊2日の旅行に出向くと教えてくれた。旧車だけに「夜間走行は大変じゃないですか?」と尋ねると、バイク用のものを流用してランプを追加。さらにヘッドライトもLED化するなどのカスタムを施していると教えてくれた。彼にとっては、カルマンギアは立派な実用車なのだ。
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10/30「フィアット・バルケッタ」に乗るひかりさん。同じフィアットの「500C」も所有しているそうだが、次第にMT車に乗ってみたい! と考えるようになり、増車の候補として真っ先に思い浮かんだのが、このバルケッタだったそうだ。「MT車がいいな、できればオープン。左ハンドルならカッコいいなぁと思ったら、これがあったんです」と、うれしそうに購入の理由を教えてくれた。
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11/30人懐っこい笑顔が印象的なひかりさんだが、なんと学生時代から乗っている「500C」はみずからユーザー車検を通しにいくと聞いてびっくり。クルマに詳しくないというが、そうして前向きに行動する姿勢は見習いたい。ちなみに「バルケッタ」のステアリングは、「ちょうど手元にMOMOがあったから装着した」とのこと。若いのに、いろいろと持ちネタの多いカーライフを送られていた。
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12/30「アルファ・ロメオ146ti」というレア車に乗るtomohiro400F3さんは、ご家族で参加。もともと「アルフェッタGT」に乗っていたが、子供の成長とともに使いにくさを感じていたところ、知人が同車を譲ってくれることになり、乗り換えたという。アルファには珍しいグリーンのボディーカラーがお気に入り。2.0ツインスパークのMT車なので、普段乗りの快適さだけでなく、走りも楽しまれているようだ。
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13/30イベントでは、ソフト99の担当者からアドバイスを受けながら、最新商品を試すことも。旧車も多かったためか、経年劣化で白ボケしてしまう無塗装の樹脂やゴムパーツに黒いツヤを与える、「イケ黒 未塗装樹脂&ゴム光沢復活剤」の注目度が高かったようだ。
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14/30世代を超えて国産サルーンのライバルが並ぶ。5代目「トヨタ・クラウン」(写真向かって左)が2ドアハードトップということにも驚きだが、7代目「日産セドリック」(同右)のセダンが、レアな“ベンコラ(ベンチシート+コラムシフト)仕様”なうえ、オーナーが若い女性だったことにも驚かされた。
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15/30さまざまなクルマが集ったソフト99のミーティング。こちらでは日本の「スバルWRX」にドイツの「ポルシェ911」と、水平対向エンジン車が仲良く並んでいる。
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16/301991年に登場したFD型「マツダRX-7」。根強いファンを持つマツダのフラッグシップスポーツだ。こちらの車両は、オーナー独自のカスタマイズが加えられたものだが、上品さを感じるモディファイだった。ロータリーのぬいぐるみもかわいい。
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17/301974~1979年に販売された5代目「トヨタ・クラウン」。撮影車は、同モデルより投入された4ドアピラードハードトップだ。当時のクラウンにはMTが用意されており、こちらも5段MT仕様だった。その高性能ぶりを語るように、リアには「5SPEED」のエンブレムが。グレードは、豪華内装仕様となる2リッターエンジンの「スーパーサルーン エクストラ」である。
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18/30「トヨタ・スプリンタートレノ」の3ドアハッチバック。マンガ『頭文字D』で高い人気を誇る前期型パンダカラーのAE86だが、まるで新車のような美しい状態を保つ。最近では、見かけなくなったオリジナルアルミホイールが懐かしい。
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19/301970年代に活躍したマッスルカー「プリムス・バラクーダ」。バラクーダとしては3世代目のモデルで、ハイパフォーマンス仕様は「クーダ」と呼ばれた。撮影車両は6バレルキャブレターを備えた7.2リッターV8エンジン「440シックスパック」を搭載する。米TVドラマ『刑事ナッシュ・ブリッジス』にコンバーチブルが登場するが、あちらはヘッドランプが4灯となった1971年式のモデルだ。
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20/30こちらの先代「日産フェアレディZ」は、誕生50周年を記念して設定された「50thアニバーサリー」。1970年にアメリカのSCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)のレースで優勝した「Datsun 240Z BRE」のデザインがモチーフ。フェンダーパネルには50周年記念のエンブレムも装着される。
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21/30イタリア大衆車の隠れた傑作「フィアット128」。天才技術者であるダンテ・ジアコーザが考案した、エンジンとトランスミッションを横並びにしたFFレイアウトを採用している。この方式が、現在のFF車の基礎となった。
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22/30「シトロエンBX」は、「ランボルギーニ・カウンタック」などで有名なマルチェロ・ガンディーニがデザインを手がけた個性派5ドアハッチバック。サスペンションは、「魔法のじゅうたん」と呼ばれたハイドロだ。
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23/30トム・ウォーキンショー・レーシング(TWR)がチューニングを手がけた、北欧製かっ飛びワゴンの「ボルボ850T-5R」。
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24/30美しいピニンファリーナデザインのオープンカー「アルファ・ロメオ・ジュリエッタ スパイダー」。筆者も白い「スパイダー」(916)に乗っていただけに、気になる一台だった。
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25/30「サーブ9-3」は、「900」シリーズの2世代目モデルのマイナーチェンジ版。名称変更を受けながらも、サーブ伝統の濃い味つけをしっかりと受け継いでいるモデルだ。初代900と比べると、スマートなデザインとなったのも特徴的なところ。
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26/301961年に誕生した「ミジェット」シリーズの集大成となる「MGミジェット1500」。アメリカの法規に適合させるために採用されたビッグバンパーが特徴的。当時は賛否の声が聞かれたが、今となっては、そのネオクラシックな趣がたまらない。
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27/30皆さんご存じ「フォルクスワーゲン・ゴルフ」。こちらは「ゴルフII」の愛称で親しまれる2世代目だ。以降のモデルと比べると、メカがアナログ中心な設計であるため、修理しやすい点が強み。近年はファッションアイコンとしての人気も高く、このイベントにも2台が参加していた。
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28/30「アルファ・ロメオGT」は、ベルトーネがデザインを手がけた2ドアクーペ風の3ドアハッチバック。新世代直噴エンジンの「2.0 JTS」と伝統の3.2リッターV6が用意されていた。
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29/30参加オーナーの投票で選ばれるグランプリには、yoshikiさんの5代目「トヨタ・クラウン」が輝いた。20代半ばで手に入れ、10年ほど所有しているそう。パーツ集めに苦労しながら、コツコツと仕上げてきたそうだ。
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30/30イベント終了後も、愛車談議の熱は収まらない。関係者によると、現時点で次回の開催は未定だそうだが、ソフト99が展開する公式サイト「くるままていらいふ」などを通じて、今後も愛車を大切にするオーナーとの交流を図っていくとしている。

