第31回:『パロディ広告 フォルクスワーゲン“ビートルズ”』(その1)
2007.09.01 広告のススメ第31回:『パロディ広告 フォルクスワーゲン“ビートルズ”』(その1)
今も世界中にファンをもつ英国のロックバンド、ビートルズのアルバムジャケットを、自動車界の「ビートル(ズ)」がパロディ広告に。ノルウェーで制作された、フォルクスワーゲン「ニュービートル」の広告を紹介する、4回シリーズの第1回。
この写真……、どこかで見たことがある。そうだ、レコードジャケットの写真とソックリだ!
そう気づく人は、少なくないと思われる。ビートルズの有名なアルバム「ABBEY ROAD」のジャケットにソックリなのだ。レコードジャケットは、メンバーが道路を横断する図だった。この広告写真では、フォルクスワーゲン「ニュービートル」が横断歩道を渡る。「Beatles」と「Beetle“s”」、わかりやすいパロディである。
名前だけではない。ご存じビートルズは、英国生まれのロックバンドで、今も世界中に熱狂的なファンをもつ。クルマのビートルはドイツに生まれたが、これも世界中で愛され、(最後といわれつつ)メキシコで今もなお生産される。
パロディは、広告によく使われる手法である。おもしろくて分かりやすく、機知に富む。広告を目にした人全員が、必ずしもパロディであることに気づくとは限らないが、ピンときた人は満足感に浸ることが出来るなど、広告としての効用が多いのだ。
「ABBEY ROAD」はビートルズアルバムのなかで、最も売り上げが大きかったといわれている。再び発売されたニュービートルも、高い売り上げにあやかりたいという魂胆があるかもしれない。
なお、この広告を制作したのは、ドイツでも英国でもなく、北欧ノルウェーである。どこの国の人でも理解できるのは、ビートルズとビートルならではといえよう。
The Beetles “Abbey Road”/Norway
アートディレクター:Kenneth Hansen
フォトグラファー:Kunt Bry
コピーライター:Frode Kariberg
エージェンシー:Bates Norway
(1999年ニューヨークフェスティバル銀賞)
(2003年2月1日)

金子 秀之
早稲田大学商学部卒業。資生堂のアートディレクターとして前田美波里のサマーキャンペーンを担当。1973年博報堂のクリエイティブ・ディレクターとして、サントリーの「ブランディ水で割ったらアメリカン」キャンペーンを手がける。1993年(有)クエスターを設立。広告製作及び海外広告の紹介をして現在にいたる。
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