トヨタのファン感謝イベント「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2012」
2012.11.28 画像・写真2012年11月25日、好天に恵まれた静岡県小山町の富士スピードウェイで「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」(TGRF)が開かれた。これは前身となる「TOYOTA MOTOR-SPORTS FESTIVAL」(TMSF)から数えて今回で12回目を迎えた、トヨタの1年間のモータースポーツ活動を締めくくるファン感謝イベントである。中心となるのは、もちろんメインコースにおける走行プログラムだが、今回は昨年のこのイベントでプロトタイプがサーキットデビューを果たした「トヨタ86」を現役トップドライバーが駆るワンメイクレースや、メインストレートでラリーマシンが踊るスペシャルステージなどの新たなプログラムを追加。いっぽう、昨年TMSFからTGRFに看板を掛け替えた際に、サーキットランのほかにも、より多くのクルマ好きが楽しめる交流や体験をテーマとした多くのプログラムを加えたが、そちらのメニューもいっそう充実。ショートコースやドリフトコースにおける同乗体験はもとより、特設グラベルコースにおけるラリー同乗体験やモビリタでの安全運転講習などなど、広い富士スピードウェイの施設をフルに使った魅力的なプログラムが豊富にそろっていた。昨年を上回る約3万2000人の来場者を集め大盛況に終わった会場から、印象に残ったマシンやシーンを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

レーシングコースにおける最初の走行プログラムが「オーナーズクラブパレードラン」で、先頭は「トヨタ2000GT」。この次がゲストの「いすゞ117クーペ」で、さらに「トヨタ・スポーツ800」「AE86レビン/トレノ」「80系スープラ」……と続いた。
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レーシングコースにおける最初の走行プログラムが「オーナーズクラブパレードラン」で、先頭は「トヨタ2000GT」。この次がゲストの「いすゞ117クーペ」で、さらに「トヨタ・スポーツ800」「AE86レビン/トレノ」「80系スープラ」……と続いた。
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「オーナーズクラブパレードラン」のしんがりを務めたのは「iQ GRMNスーパーチャージャー」が中心のiQ軍団。「宇宙人襲来!?」を思わせるユーモラスな光景だった。
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トップドライバー9人が運転手を務めた「サーキットタクシー」。「トヨタ86」を1コーナーでいきなりテールスライドさせているのは脇阪寿一。なかにはドリフトしまくりで、わざとダートに落としてみせるサービス精神旺盛なドライバーもいた。
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参加ドライバー全員がメインストレート上に整列し、来場者を迎えた「ウェルカムセレモニー」。
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参加ドライバー紹介の直前にメインストレートで行われた「86パフォーマンスショー」。
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ピットロードには、SUPER GTのGT500クラス用「レクサスSC430」をはじめ出場マシンが並んだ。
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「SUPER GT/Formula NIPPONフリー走行」と同時に実施された「サーキットサファリ」。低速で走る、来場者を乗せたバスの脇をレーシングマシンがカッ飛んでいく。
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圧倒的な速度差でバスを抜き去る、J.P.オリベイラの駆るトヨタエンジン搭載のFormula NIPPONマシン。
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GT300クラスの「Team SGC IS350」は、折目遼がドライブ。
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伊藤大輔/大嶋和也の「ENEOS SUSTINA」と中嶋一貴の「PETRONAS TOM'S」、2台の「SC430」による疑似バトル。
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新田守男/嵯峨宏紀がGT300クラスで駆った「apr HASEPRO PRIUS GT」。これが「プリウス」と言われても……という感じだが。
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2012年がデビューシーズンだった山野哲也/佐々木孝太の「SUBARU BRZ GT300」も参加していた。
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Formula NIPPON を戦ったJ.P.オリベイラと松田次生のTEAM IMPULコンビのランデブー走行。
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往年のマシンによる「ヘリテイジ・オブ・トヨタ」。今年は走行2台といささか寂しかった。これは1992年のスポーツカー世界選手権(SWC)のモンツァで優勝した「TOYOTA TS010」。日本人初のルマン・ウィナーである関谷正徳氏がドライブした。
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もう1台は「ニュー・トヨタ7」。1970年の日本グランプリに向けて開発されたが、グランプリ中止により実戦には参加しなかった「ターボチャージド・トヨタ7」にNA仕様の5リッターV8を積んだマシン。ステアリングを握るのは、長年チーム・トヨタのキャプテンを務めた細谷四方洋(しほみ)氏。
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今年のニュルブルクリンク24時間耐久のクラス優勝車が4台そろった「ニュルブルクリンク・スペシャルラン」。これは今年、飯田章/木下隆之/脇阪寿一により総合15位、SP8クラスで優勝した「レクサスLFA」。
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石浦宏明/大嶋和也/井口卓人/高木 実が駆って、ニュルブルクリンク24時間耐久で総合46位、SP3クラス優勝を獲得した「トヨタ86」。
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吉田寿博/佐々木孝太/マルセル・エンゲルス/カルロ・バンダムのドライブで、昨年に続いてニュルブルクリンク24時間耐久SP3Tクラスを連覇した(総合28位)「スバル・インプレッサWRX STI S206」も、昨年に続いてスペシャルゲストとして参加。
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なんと「日産GT-R」もゲスト参加した。グランツーリスモのプロデューサーである山内一典氏が駆り、ニュルブルクリンク24時間耐久のSP8Tクラスを昨年に続いて制覇した(総合30位)「チームGTアカデミー GT-R」。
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「ニュルブルクリンク・スペシャルラン」で編隊走行する、2台の2011年仕様と2010年仕様の「レクサスLFA」。
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今回の目玉のひとつだった「86/BRZワンメイク・スペシャルレース」。現役のトップドライバー16名がワンメイクレース仕様の「トヨタ86/スバルBRZ」で戦うもので、スターティンググリッドはクジ引きで決定。ポールポジションからスタートした「86」の中嶋一貴(先頭右)を、3位スタートの「BRZ」の山野哲也(先頭左)が1コーナーの進入でインからかわそうとしている。
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6周で行われたレースの序盤における、「BRZ」の山野哲也選手と5位スタートの「86」の新田守男による激しいトップ争い。
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山野、新田両選手によるデッドヒートに8位スタートから追い上げてきた「BRZ」の佐々木孝太が割り込む。結局、レースはこのまま「BRZ」が1-2フィニッシュを決め、3位は新田守男、4位は大嶋和也、5位は中嶋一貴、6位は荒 聖治だった。
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今年から始まった世界耐久選手権(WEC)で、ここ富士スピードウェイを含み3勝を挙げた「トヨタTS030」。記念すべきデビューイヤーで好成績を上げた、当然今回のハイライトだろうと思っていたこのマシンが展示のみで走らないのは、なんとも残念だった。いろいろ事情はあるのだろうが。
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1999年のルマン24時間で、土屋圭市/鈴木利男/片山右京の日本人トリオのドライブにより総合2位を獲得した「トヨタTS020」。3.6リッターV8ツインターボエンジンを積む。隣は「ヘリテイジ・オブ・トヨタ」で走行した「トヨタTS010」。