「JCCAクラシックカーフェスティバル 筑波ミーティングサマー」出走マシン
2014.07.08 画像・写真2014年7月6日、茨城県下妻市の筑波サーキットで「JCCAクラシックカーフェスティバル 筑波ミーティングサマー」が開かれた。これは主催するJCCA(日本クラシックカー協会)がTACS(東京自動車クラブ)と名乗っていた1970年代から続いている伝統のクラシックカーレースである。JCCA主催のクラシックカーレースは、このほか春に富士スピードウェイで開かれる「富士ジャンボリー」と秋に筑波サーキットで行われる「エンデュランスミーティング」があり、いずれも日本自動車連盟(JAF)の公認レースとなっている。今回は定番のクラシックカーレースとスポーツ走行に加えて、葉巻型シングルシーターによるヒストリックフォーミュラ、そして英国製ライトウェイトスポーツによるレース形式の走行会と、朝8時から夕方4時過ぎまでプログラムが途切れることなくびっしり。しかし大きなアクシデントもなく、タイムスケジュールどおりに全プログラムが消化された。運よくピンポイントで梅雨の中休みにあたり、多くのギャラリーが訪れにぎわった会場から、出走マシンを中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

パドックに整然と並んだ出走車両。
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パドックに整然と並んだ出走車両。
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サスペンションの改造のみが許されたP68/75レース(1968年前後のモデルによるP68レースと70~75年のP75レースの混走)で2位に入った1972年「日産フェアレディ240Z-G」。後方は70年「トヨタ・カローラ1200 4ドア」。
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P68/75レースに出走した1970年「トヨペット・コロナ・マークII 1900GSS」。2ドアハードトップ・ボディーに1.9リッター直4 DOHCエンジンを積んだ初代マークIIの最強モデル。
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P68/75レースで5位に入った1971年「マツダ・ファミリアプレスト・ロータリークーペ」。2代目ファミリア・クーペのボディーに「コスモスポーツ」用をデチューンした10A型ロータリーエンジンを搭載。
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P68/75レースで4位に入った1973年「トヨタ・セリカ・リフトバック1600GT」。グリーンのボディーに黄色いTOYOTAの文字は、73年の富士1000kmで総合優勝したトヨタワークスの「セリカLBターボ」に倣ったもの。
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12台が出走した、サスペンションに加えエンジンの改造も許されたS68/75レース(1968年前後のモデルによるS68レースと70~75年のS75レースの混走)のスタート風景。
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S68/75レースに出走した1966年「ホンダS800」。ほかの出走車両はみな1.6リッター以上のエンジンを搭載するなかで健闘していた。
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ピート・ブロック率いるBRE(ブロック・レーシング・エンタープライズ)風のカラーリングが施された型式名SR311こと1967年「ダットサン・フェアレディ2000」。後方は72年「日産フェアレディ240Z」。
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S68/75レースで3位に入賞した1970年「いすゞ・ベレット1600GT-R」。後方は型式名510の「ダットサン・ブルーバード1800SSS」。
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S68/75レースでポール・トゥ・フィニッシュをキメた通称RX-3こと1973年「マツダ・サバンナGT」。予選タイムは1分5秒275だった。
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11台が出走したS65レース(1965年までに生産されたモデルとその同型車のチューニングカーによるレース)より。先頭をいく1967年「ポルシェ912」は「911R」風にモディファイされている。
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S65レースでポール・トゥ・フィニッシュ、しかも15周のレースで2位に8秒以上もの差をつけた1963年「ロータス・コルチナMk1」。ちなみに予選、決勝ともロータス・コルチナMk1がトップ3を独占した。
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1965年「トヨタ・スポーツ800」。カラーリングとカーナンバー20は、早世したレーシングドライバー浮谷東次郎が駆ったマシンに倣ったもの。
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1967年「プリンス・スカイライン2000GT-B」。64年の第2回日本グランプリでデビュー、今日へと続く“スカG伝説”のルーツとなるモデル。
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S65レースではおなじみのマシンである1957年「トライアンフTR-3A」。アメリカンな雰囲気のカラーリングがいい感じ。
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1970年まで生産された車両および特認車両のフルチューニングカーによるFレース。今回はツイスティーな筑波が舞台のためかハコスカや510ブルーバード、S30Z勢は出走せず、型式名B110こと2代目「ダットサン・サニー・クーペ」が大半を占めた。
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Fレースの予選で1分2秒717をたたき出しポールポジションを獲得したものの、トラブルで決勝には出走できなかった1970年「SANWA KAD ミニ」。
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出走9台(サニー・クーペ7台、セリカ2台)のFレースを制した1973年「スピードマスターFFDコミネセリカ」。
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Fレースでセリカに次ぐ2位、1310cc以下のクラスでトップとなった1970年「コジマ製作所☆VRKサニー」。
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1972年「日産スカイライン・ハードトップ2000GT」。型式名KPGC10ことハードトップ2000GT-Rのワークスマシンのレプリカだが、レースではなくジャパンラン2という1979年までの国産車によるスポーツ走行の出走車両。
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4代目「ダットサン・サニー」(型式名B310)と2代目「トヨタ・スターレット」(KP61)による、往年のマイナーツーリングレースの再現ともいえるTSカップには15台が出走した。
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TSレースで序盤からトップ争いを展開した「B310サニー・クーペ」。前が予選2位の「インフィニティー☆ウエタケサニー」で、後ろがポールポジションの「レーシングフォージ・ムーンサニー」。最終的にこの順番のままフィニッシュを迎えた。
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TSカップでは、あちこちで激しいバトルが見られた。これは3位と4位に入った「B310サニー・クーペ」同士のバトル。
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第1ヘアピンでシフトダウンのたびにサイド出しのエキゾーストから炎を吐き出していた「B310サニー・クーペ」。
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14台の「B310サニー」軍団に対し1台のみで、文字通り孤軍奮闘していた「KP61スターレット」。7位でフィニッシュした。
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スポイラーなどのエアロパーツを持たない、葉巻型のシングルシーターによるヒストリックフォーミュラには19台が出走した。F3/FJによるクラス1、Fフォードによるクラス2、F2によるクラス3の3クラス混走である。
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圧倒的な速さでポール・トゥ・フィニッシュを果たしたクラス3の1969年「シェブロンB15B」。
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総合5位と6位、クラス2の2位と3位に入った1969年「テクノ」と65年「ブラバムBT16」のバトル。
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総合3位(クラス3の3位)でフィニッシュしたゴールドリーフカラーの1969年「ロータス59」。
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ロータス、ケータハム、ジネッタなどの英国製ライトウェイトスポーツが多数参加した、レース形式の走行会であるブリティッシュ・トラックデイ。