「JCCAクラシックカーフェスティバル ニューイヤーミーティング」の会場から(前編)
2016.02.08 画像・写真2016年1月31日、東京・江東区青海の特設会場で、新春恒例の「JCCAクラシックカーフェスティバル ニューイヤーミーティング」が開かれた。今回で記念すべき40回目を迎えた、今日まで継続開催されているものとしては、わが国で最も歴史の古い旧車イベントである。参加資格は1979年までに生産された車両および同型車(クラブスタンドは89年まで)で、今回の個人出展はフリーマーケットを含めちょうど200台だったが、これは前回より30台ほど減少。昔と違って今では多くの旧車イベントが開かれていることもあって、参加台数はこのところ減少気味だったが、今回もその傾向に歯止めをかけることはできなかった。とはいえクラブスタンド、オートジャンブル(旧車関連ショップの出店)に関しては昨年と同数を維持しており、会場全体では400台近い旧車が集まるという規模は、依然として日本最大級ではある。数日前までの天気予報では、当日は雨や雪の可能性もあると報じられ、気をもまされたが、ふたを開けてみれば晴れときどき曇り、気温もこの時期としては高めで過ごしやすい日和に恵まれた。会場からのフォトリポート、前編では個人出展の車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/20毎回実施されているコンクールデレガンスの、今回のテーマカーが三菱車であることにちなんで特別展示された三菱自動車所有の車両。1962年「三菱500スーパーデラックス」(右)と68年「コルト1000トラック」(左)。前者は60年に誕生した、三菱初のオリジナル乗用車である「三菱500」のマイナーチェンジ版。後者はファストバックスタイルの乗用車「コルト1000F」から派生した500kg積みのピックアップ。
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2/20別アングルから見た「三菱500スーパーデラックス」と「コルト1000トラック」。三菱500スーパーデラックスは空冷直2 OHV 593ccエンジンをリアに積んでいる(標準仕様の三菱500は493ccエンジンを搭載)。
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3/20コンクールデレガンスの対象となる三菱車。三菱初のスペシャルティーカーである、1970年に登場した「ギャランGTO」をはじめ22台がエントリー。
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4/20新車からつい最近まで同じオーナーのもとにあったという1971年「三菱ギャランGTO-MR」。三菱初のDOHCエンジン搭載車となる、GTOデビュー時のトップグレードである。この個体のエクステリアは塗装も含め未再生のオリジナルで、“品川55”のナンバープレートも新車時からのものだ。
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5/20アメリカのマッスルカーを縮小したような「三菱ギャランGTO」のキャッチフレーズは“ヒップアップクーペ”で、ダックテールと呼ばれる反り上がったテールが特徴。カムカバーとエアクリーナーケースが金色に塗られた「GTO-MR」の1.6リッター直4 DOHCエンジンは、当時クラス最強の125ps(グロス値)を発生した。
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6/20これも新車以来の“福島5”のシングルナンバーを付け、オリジナル状態が保たれた1968年「三菱コルト1500デラックス」。コルトシリーズの長兄で、相当な希少車。
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7/201968年「三菱360バン・デラックス」。61年に登場した三菱初の軽四輪商用車で、軽乗用車の初代「ミニカ」はこれをベースに生まれた。
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8/201973年「マツダ・ポーターキャブ」。ホロに“Milk Delivery”とあるが、オーナーは実際に毎日、牛乳配達に使っているという。
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9/20オーナーの好みでカスタムされた1974年「マツダ・ポーターバン」。メーターを増設したインパネが特に凝っていた。
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10/20シザースドアに改造され、高性能版である「SS」の顔つきを持つ1970年「スバルR-2」。
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11/201953年「ヂャイアント消防車」。昨年、超希少な53年「オオタVF型ライトバン」を出展して来場者を驚かせたオーナーが、またもや激レア車でエントリー。ヂャイアントは、現在は日産系のパワートレインメーカーである愛知機械工業が、かつて製造していた三輪トラックのブランドである。
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12/20「ヂャイアント消防車」のエンジン。小型三輪トラック多くが空冷エンジンを搭載していたのに対して、これは単気筒ながら水冷の4ストローク500ccである。
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13/201973年「トヨペット・コロナバン1600デラックス」。4代目コロナの最終型、4ナンバーの商用バン。内外装ともオリジナルを保っており、見たところコンディションもすばらしい。
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14/201960年「トヨペット・マスターライン・ピックアップ」。初代「クラウン」がベースのシングルピックアップ。マスターラインには、このほかダブルピックアップとライトバンも存在した。エンジンは1.5リッター直4 OHV。
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15/20「トヨペット・マスターライン・ピックアップ」の荷台に積まれていた「ラビットS48II」。富士重工業が1946年から68年まで製造していたスクーターがラビット。かつては三菱のシルバーピジョンと並んで国産スクーターを代表するブランドだった。
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16/20クルマに合わせたコスプレ姿(?)のご婦人が寄り添う、陸運支局がなかった時代の“5”で始まる東京ナンバーを付けた1937年「ダットサン16型セダン」。オーナーはジープに強いショップである岩本モータース。同社の代表が板金職人の高齢化に伴う減少に危機感を覚え、“鈑金(ばんきん)寺子屋”の設立を企画。その資金捻出のために、このダットサンを手放すことにしたという。
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17/201969年「いすゞ・ベレット1300スペシャル改」。エンジンは「117クーペ」用の2リッター直4 DOHCに換装、さらにチューンが施されている。隣に並んだ71年「ベレット1600スポーツ」と比べると、車高の低さがおわかりいただけるだろう。ベレットサルーンクラブのクラブスタンドより。
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18/20顔つきとリアエンドを通称“逆スラント”と呼ばれる前期型のスタイルに整形した1984年「いすゞ・ジェミニ1800クーペZZ」。1.8リッター直4 DOHCエンジンを積んだ、初代ジェミニのホットグレードである。
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19/20年季の入った「マツダ・ファミリア・バン」。1967年に登場した2代目ファミリアの商用バンである。
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20/20左から1966年「コンバーチブル」、69年「バン・スタンダード」、67年「トラック」、そして67年「(セダン)デラックス」と、ボディーバリエーションがそろった「トヨタ・パブリカ800」。