“コネクティビティー男”大矢アキオの「ジュネーブモーターショー2016」街角リポート
2016.03.10 画像・写真2016年もモーターショーが開催されたスイスのジュネーブ。若干好転の兆しは見られるものの、いまだ変わらぬ円安・スイスフラン高は、この街に降り立った大矢アキオの財布を直撃した。名物のチーズフォンデュに手をつけることも許されず、キオスクの“どうでもいいサンドイッチ”が円換算で1000円もすることに毎日泣かされた。しかし、そこは生来のインディペンデント系ジャーナリスト。レマン湖から吹く風に背中を押されながら、毎晩街角へと繰り出しては、現地の面白事象を追ったのであった。
(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)
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1/20ジュネーブ空港で。「モントルー・ジャズ・フェスティバル公式カフェ」の前にあったのは、スポンサーであるFCAの「ジープ・レネゲード」。ドレスアップは、『マッキナ あらモーダ!』第421回でも紹介した、ラポ・エルカン率いるガレージ・イタリア・カスタムズによるものである。
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2/20これもジュネーブ空港内で。ガレージ・イタリア・カスタムズのラポ・エルカンは、コラボレートした時計ブランド、ウブロの広告に堂々と登場していた。
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3/20ジュネーブでも、2015年から既存タクシードライバーによるハイヤー配車サービスへの反対運動が激しく行われている。ジュネーブショーの開催期間中も、抗議の“ノロノロ運転作戦”が計画された。
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4/20ジュネーブ市は2007年から、市内の宿泊客を対象に公共交通機関無料パスを発行している。このパスはホテルでもらえるもので、滞在期間中はバスやトラムが無料になる。なんでもバカ高いこの街で、数少ないうれしいサービスである。
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5/20公共交通機関無料パスの解説をよく読むと、「レマン湖の水上バスでも使える」と記されているではないか。水上バスは、市内の路上混雑をパスできてかなり便利。
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6/20ジュネーブショー期間中、商店街では毎年クルマにちなんだ飾り付けがみられるようになる。今年、マルシェ通りの有名な玩具店「フランツ・カール・ウェバー」は、1971年の映画『栄光のル・マン』をフィーチャーした。左右両隣のウィンドウとのギャップが少々気になるが。
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7/20スイスは多言語国家だが、ジュネーブをはじめとするフランス語圏では、ドイツ語が話せない人は多い。ボクの知人もしかり。そうした人をターゲットにしていると思われるドイツ語学校の広告が、バスの中に貼られていた。
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8/20ジュネーブショーが行われているパレクスポ会場前にて。この街でもタクシーといえば、「トヨタ・プリウス」に代表される日本車が急速に主流を占めるようになった。欧州では珍しい、ヘンなアメリカ製セダンのタクシーが交じって並んでいたのも、今は昔。
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9/20スイス郵便は、最近ルノーの商用車「マスター」を大量導入したようで、あちこちで鮮やかな黄色のボディーを目にした。
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10/20街角で見かけた珍車その1。今見てもピニンファリーナのデザインがすがすがしい、「プジョー406クーペ」。
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11/20街角で見かけた珍車その2。たった4年でライフスパンを終えた「フォード・プーマ」。
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12/20街なかで見つけた「売りたし」その1。2008年「セアト・イビーザ1.6」は、4900スイスフラン(約56万円)。欧州の中古車の例にたがわず、走行距離は9万2000kmとかなり多め。
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13/20街なかで見つけた「売りたし」その2。7人乗りの2006年「三菱グランディス ターボディーゼル」は4500スイスフラン(約51万円)。
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14/20街角で見かけた珍車その3。ポップなカラーリングの「シトロエン2CV」。地元ナンバーだったが、発見したのがユースホステルの前だっただけに、かつて若い旅人によって同様の光景が繰り広げられていたのだろうと想像してしまう。
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15/20街角で見かけた珍車その4。日本に姉妹車「スバル・トラヴィック」があったことでも知られる初代「オペル・ザフィーラ」。よく見るとイルムシャー仕様だ。人間なら、「ツッパリだった若かりし頃の髪型が忘れられぬおじさん」といった風情である。
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16/20街角で見かけた珍車その5。「三菱コルト」。日本でいうところの4代目「三菱ミラージュ」である。こう言ってはなんだが、スリーダイヤのエンブレムが取れてしまうと、「ブランド名を隠さなければならない、保険会社のCMに登場するクルマ」のようである。
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17/20街角で見かけた珍車その5。8代目「三菱ギャラン」。そのデザインは、日本で見る以上にエキゾチックなアニメーション風である。
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18/20街角で見つけた珍車大賞、「日産マーチ」。「マッチのマーチ」こと初代K10型の初期型だから、車齢は30年近いことになる。ある時代までの日本製家電は不死身ともいえる長寿命ぶりをみせるが、クルマもしかり……であってほしい。
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19/20物価が高いジュネーブで唯一手頃な価格なのがパン。ジュネーブのプレッツェルは、同じスイスでもドイツ語圏のものに比べ、どこかフランス風情が漂っていて柔らかい。
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20/20家具店の軒先にて。あらゆる“イタリア製”はモンブラン山脈を越えて人々を魅了する。