7年に一度の旧車イベント「善光寺御開帳2022『懐かしの名車・旧車の集い』」の会場から
2022.05.09 画像・写真2022年4月29日、長野県長野市にある善光寺の表参道および周辺でクラシックカーイベント「善光寺御開帳2022『懐かしの名車・旧車の集い』」が開かれた。これは7年に一度、3カ月近くにわたって行われる善光寺の御開帳に合わせた「日本一の門前町大縁日」のひとつとして企画されたイベントで、2015年に初開催された。前述したとおり御開帳は7年に一度だが、今回は新型コロナ禍によって御開帳そのものが1年延期されたため、8年ぶり2回目の開催となる。
参加台数はエントリーリストによると約180台だったが、当日の天候になどによって10台前後の参加キャンセルがあったと思われる。それらの参加車両は善光寺から5kmほど離れた若里多目的広場に集合した後、そこから長野駅周辺を通って会場までパレード。最終的に善光寺の表参道に展示された。当日は昼過ぎからあいにくの雨模様となったが、ゴールデンウイークとあって善光寺を訪れていた大勢の参拝客で大いににぎわった。パレードと展示から、参加車両をピックアップして紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)
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1/40パレードは10台ずつのグループで実施された。これは先陣を切った「Mini」軍団。
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2/401984年「ルノー5ターボ2」を先頭に、「トヨタ・セリカ」や「三菱ランサー」などのラリー仕様車が並んだグループ。
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3/401970年「トヨタ2000GT」。ゴールドのボディーカラーは、開発に関与したヤマハ発動機の保存車両である前期型に倣ったもの。
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4/401960年「メッサーシュミットKR200」をはじめとするバブルカー(マイクロカー)軍団。
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5/40ドイツ製の「BMWイセッタ」と「ハインケル」、そしてイギリスでハインケルをライセンス生産した「トロージャン」という、前開きドアを持つ3台のバブルカー。
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6/40新車以来とおぼしき「愛 5」のシングルナンバーを付けた1964年「トヨペット・コロナ1500デラックス」。2代目コロナの最初期型。
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7/40ストリートレーサー風にモディファイされた1976年「トヨペット・コロナ ハードトップ2000GT」。DOHCの18R-G型エンジンを積んだ通称“コロG”だが、手を入れられた個体は珍しい。
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8/401972年「いすゞ・ベレット1600GTR」。通称“ベレG”に「117クーペ」譲りのDOHCユニットを積んだ最強グレードの最終型。
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9/40「栃 5」のシングルナンバーの付いた1970年「マツダ・ファミリア ロータリーTSS」。491cc×2の10A型を積んだ、初のロータリーエンジン搭載セダンの上級グレード。続くのは「コスモスポーツ」。
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10/401977年「マツダ・ルーチェ レガート 4ドアハードトップ リミテッド」。654cc×2の13B型ロータリーエンジンを積んだ3代目ルーチェのトップグレード。
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11/40フェンダーミラーやホイールキャップ付きスチールホイールなど、オリジナルの姿を保った1966年「日産シルビア」。
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12/40漆黒のボディーが美しい、見たところフルオリジナルの1980年「トヨタ・セリカXX」。2代目「セリカ リフトバック」のノーズを延ばして「マークII」や「クラウン」用の2リッター直6 SOHCエンジンを積んだ高級GT。
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13/40これもブラックの1991年「トヨタ・スープラ2.0GTツインターボ ワイドボディー エアロトップ」。「セリカXX」から輸出名称と同じ「スープラ」に改名した、型式名A70型。
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14/401969年「BMW 2000C」。後の「6シリーズ」のルーツとなるクーペで、名称末尾の「C」は2リッター直4 SOHCエンジンがシングルキャブ仕様であることを意味する。これが「CS」だと、ソレックス・ツインチョークキャブ2連装となる。
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15/401969年「トライアンフ・ヴィテス2リッターMk2」、1959年「ランチア・アッピアS2」、1963年「サンビーム・レイピアSr4」という珍しい欧州車が並んだ。それらに続くのは1967年「フォルクスワーゲン・タイプ1カブリオレ」。
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16/40マッスルカーとして人気の高い1970年「プリマス・クーダ」。続くのは1966年「フォード・マスタング コンバーチブル」。
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17/401974年「デ・トマソ・パンテーラGTS」。フォード製5.8リッターV8 OHVエンジンを積んだ米伊混血スーパーカー。
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18/40会場である善光寺表参道にて。左に1977年「308GTBクワトロバルボーレ」をはじめとするフェラーリ、右に「ロータス・ヨーロッパ」が並んだこのあたりは、いわばスーパーカーコーナー。
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19/40同じところを「ロータス・ヨーロッパ」側から見た光景。後方が善光寺方面となる。
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20/40手前はボディーがほぼ前後対称で、背中合わせの4座を持つ1957年「ツェンダップ・ヤヌス」。
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21/40運転席に座らせてあげるなど、いつもサービス精神旺盛なバブルカーのオーナーたち。イベント参加者と来場者の垣根を取り払い、みんなを笑顔にする貴重な潤滑油的存在である。
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22/40往年のBTCC(英国ツーリングカー選手権)マシン風のいでたちの2台の1997年「アルファ・ロメオ155TS」、1996年「アウディA4 1.8Tクワトロ」など。
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23/40日本では非常に珍しい1988年「クライスラー・ルバロン コンバーチブル」。ミドル級のラグジュアリーカー。
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24/40塗装を剥いで、アルミボディーの地肌を磨き上げた1953年「ランドローバーSr1」。
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25/40ラリー仕様に仕立てられた、型式名A73こと初代「三菱ランサー1600GSR」。年式は手前から2台が1974年、奥が1975年。道の反対側にも2台のラリー仕様A73が並べられていた。
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26/40リアシートの代わりに1.4リッター直4 OHVターボユニットが鎮座した1984年「ルノー5ターボ2」。
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27/40年季が入った初代「フェアレディZ」は、軽量化が施された競技用ベース車である1970年「Z432R」だった。悍馬(かんば)を普段乗りにしている雰囲気がイカしてる。
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28/40デビュー時のイメージカラーだったターコイズブルーをまとい、アルミホイール風のホイールキャップなど含めオリジナルの姿を保った1971年「トヨタ・セリカ1600GT」。
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29/401972年「トヨタ・セリカ1600GT」のエンジンルームに見入る若いギャラリー。左端のオーナーは、「触れる機会はあまりないだろうから」と彼らに運転席も開放していた。
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30/40左はマツダ初の乗用車だった1963年「R360クーペ」、右は初代「三菱ミニカ」のベースとなった商用車の「三菱360バン」。
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31/40松本市内の和菓子店で10年ほど前まで使われていたという1970年「スバル・サンバーバン デラックス」。
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32/403台並んだ「トヨタ・セラ」。デビューは1990年だから、すでに30年以上が経過しているわけだ。
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33/40こちらは日産のパイクカー。1987年「Be-1」と1989年「エスカルゴ」。
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34/40今となっては希少な1993年「マツダ・ファミリア アスティナ」は、7代目ファミリアに設定された5ドアハッチバッククーペ。日本では人気薄だったが、欧州ではウケたという。
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35/401970年「マツダT2000」。13尺(約3.9m)という最長の荷台を持つロングボディー仕様。全長6m超だが小回りが利くため山間部で木を切り出す林業などで重宝された。
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36/40左手前から1964年「ダットサン・フェアレディ1500」と1966年「フェアレディ1600」、右手前に1992年「日産スカイラインGT-R」などが並んだコーナー。中央奥にごく小さく善光寺が見える。
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37/40左上奥に見える善光寺まで1.2kmあるが、それでも最も本堂寄りの地点に並べられたポルシェ群。手前は1971年「911Sタルガ」。
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38/40昼過ぎから落ち始めた雨滴にぬれた「Mini」群。ギャラリーが少なくなったために撮れたショットである。
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39/40手前から1970年「日産ローレル ハードトップ2000GX」、1971年「ダットサン・ブルーバード1800SSS」、1969年「ブルーバード クーペ1600SSS」など。
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40/401988年「テスタロッサ」、1991年「348チャレンジ」などのフェラーリ群も雨にぬれて……。