パリサロン2008
2008.10.08 画像・写真2008年10月2日のプレスデーで幕を開けたパリモーターショー(通称パリサロン)。今年はどんなクルマが会場を彩った? 注目モデルを写真で紹介する。(文と写真=森口将之)

今回のパリショーも会場はいつもと同じ、パリ市の南西端ポルト・ド・ヴェルサイユにあるエクスポで開催。正面の看板も例年と変わらぬデザイン。「パリサロン」と呼ばれるのは、昔はSalon de l’Autoという名称だったからなのです。
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今回のパリショーも会場はいつもと同じ、パリ市の南西端ポルト・ド・ヴェルサイユにあるエクスポで開催。正面の看板も例年と変わらぬデザイン。「パリサロン」と呼ばれるのは、昔はSalon de l’Autoという名称だったからなのです。
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ブランド別でいちばん元気だったのはシトロエン。中でもダントツで人を集めていたのが、この「GT by シトロエン」でした。TVゲームソフト「グランツーリスモ」とのコラボ作品で、日本人の社内デザイナー山本卓身氏の作品。
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市販モデルでは「C3ピカソ」が主役。現行「ルノー・カングー」ぐらいのサイズの5人乗り。カングー・オーナーは新型よりこちらが気になるのでは? C4ピカソと違う手法でパノラマビューを表現。最近のシトロエン・デザインはとにかくサエてます。
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新型車に混じって、デビュー60周年の「2CV」も展示。しかも内装はエルメスの手になるオールレザー仕立て。究極のプレミアム・エコカーですが価格はいくら? そういえば、シトロエンはC3プルリエルのチャールストン仕様もありました。
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続いてルノー。メインは「メガーヌ」。現行型がスタイリッシュなだけに、最初に写真で見たときはガッカリしたけれど、実物は予想以上。やわらかいフォルムは初代メガーヌに戻った感じ。3ドアはリアまわりがよりシャープに。CVT搭載もニュース。
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「短ングー」こと「カングー・ビーバップ」。商用にはショートがあったけれど、乗用車仕様は初登場。リアゲートは横開きで窓も下ろせ、ルーフ後半を前にスライドさせればオープンピックアップ風。色は2トーンが標準。遊んでます。
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環境展示がいちばんわかりやすかったのがルノー。「eco2」のロゴとライトグリーンのカラーがとにかく目立っていました。フランスは新車にCO2ボーナス&ペナルティ制度があるためもあり、「実現可能な持続可能」がショーのトレンド。
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フランス勢ではおとなしめだったプジョー。市販車の主役は来年日本に上陸予定の「308CC」。エッジを効かせた後ろ姿は「307CC」よりスポーティ。前後をカールさせたサイドのプレスラインで、ハッチバックとの差別化を図っています。
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前回のパリショーで話題だったミドシップセダン「908RC」の進化版「RC HYモーション4」。HYはハイブリッドの意味で、リアに1.6リッターガソリンターボ、フロントにモーターを積む。デザインは次期旗艦「608」に反映されるとか。
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3大ブランド以外にもフランス車はいろいろあります。これは電気自動車の経験も豊富なコーチビルダーのウリエーズが、タイヤのミシュラン、携帯電話のオレンジと共同開発した「ウィル」。センターコクピットの1+2マイクロEV。
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一度は消滅したかに思われたマトラが復活。クライスラー・グループの電気自動車部門GEMが開発したモデルをフランスで販売することになり、ショーでは新型も発表。今回はとにかく小メーカーのマイクロEVが目立っていました。
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宮崎アニメに出てきそうなこれはEVではなく、マルチフューエルエンジンとモーターのハイブリッド。ハンガリーのアントロ社が製作した「i+solo」で、センターステアの3シーター、燃費はリッター55km以上。東欧もあなどれません。
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今回のショーの華は文句なくこの「フェラーリ・カリフォルニア」でした。最近のフェラーリとしては大きすぎないサイズや落ち着いたインテリアなど、現行の跳ね馬でいちばん好感が持てるモデルでした。熟年カップルに似合いそう。
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フェラーリと並ぶ華が、LM002以来の4ドア・ランボルギーニ「エストーケ」。名前からするとかつての4シーター、エスパーダの復活版でしょうか。V10エンジンをフロントミドに搭載した4WD。全長5mオーバーで幅は2m。巨大です。
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長さではこちらも負けていません。メルセデス・ベンツS600の防弾機能つきストレッチバージョン「プルマンガード」は全長6.3m。となりの白い標準ボディは3.5リッターV6にモーターを組み合わせた「S400ブルーハイブリッド」です。
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「アウディA1スポーツバック・コンセプト」は、昨年の東京モーターショーで初公開された「A1プロジェクト・クワトロ」の5ドア版。1.4リッター・ターボとモーターのハイブリッドで全長4mと今日的。しかもスタイリッシュでした。
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4月にモデルチェンジした「セアト・イビサ」はVWポロと兄弟とは思えないほど躍動的。写真はCO2排出量99g/kmの「エコモーティブ」。ゲルマン系メカとラテン系デザインの融合を理想と思う人は多そうですが、輸入の噂はなさそうです。
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サーブは「9-Xエアコンセプト」を出展。キャノピーを思わせるウィンドウライン、グリーンのイルミネーションを用いたグラスコクピットなど、いろんな部分が飛行機風。エンジンはE85バイオエタノール仕様の1.4リッター・ターボ。
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パリショーは毎回特別展示が用意されていて、今回のテーマはタクシー。日本のクラウンを含め各国の働き者が集結。これはブエノスアイレスを流すアルゼンチン製プジョー504。テールランプがフランス製と違うのがわかりますか?
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特別展示でこれに会えるとは思いませんでした。「ルノー・ドーフィン」をベースに1959年に試作した「タクシー・ルノー・プロジェクト900」。リアエンジンで広さを追求したらこうなったのでしょう。ちなみに写真右側がフロントです。