トヨタの新型「ハイランダー」にライバル各社が戦々恐々
2007.01.29 自動車ニューストヨタの新型「ハイランダー」にライバル各社が戦々恐々
TMS(北米トヨタ)は、米国シカゴショー(2007年2月7日プレスデー)で新型「ハイランダー」と同ハイブリッドモデルを世界初公開すると発表した。
■情報なし、新型「ハイランダー」にドキドキ
ハイランダーとは、日本でいう「クルーガー」のこと。クルーガーと同ハイブリッドの日本における月間販売台数が447台(2006年11月)なのに対し、アメリカでは同1万1700台(2006年12月)と、実に26倍の差があることになる。日米の人口比率が約2.5倍であることを考えても、信じられない数字である。
アメリカでのハイランダーは、ミドサイズSUVの中心的モデルであるため、日米欧韓各社は新型に高い関心を示している。
GMは、2007年に新しいミドサイズSUV各車を投入することを決定している。同社サターン部門の関係者は、「いろいろ調べているのですが、(新型ハイランダーの)情報がまったく入ってこない。どんなふうに仕上がっているのか、ドキドキしますね」と、ライバルのデビューに神経をとがらせていた。
■韓国からも強敵が
日系メーカーでハイランダーのガチンコライバルとなるのが、「ホンダ・パイロット」だろう。兄弟車である「アキュラMDX」は昨年秋にフルモデルチェンジしており、パイロットも今年秋のフルモデルチェンジが確実視されている。
韓国メーカーでは、先の北米国際自動車ショー(通称デトロイトショー)でデビューした「ヒュンダイ・ベラクルーズ」が注目株。日系メーカー同等の質感と3列シートによる広い車内空間が強みとされる。
あるホンダ関係者は「かなり気になります……」と、ハイランダーとの同時対応策に頭を悩ませていた。
一時のガソリン価格高騰の波が落ち着いたアメリカ。だが、SUV市場でのダウンサイジング化の流れは止まっておらず、ミドサイズSUVがSUV市場の中核となることは間違いない。
そのなかにあって、トヨタ・ハイランダーはベンチマーク的存在であり、ユーザーと市場関係者は新型に大注目している。
(文=桃田健史(IPN))
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