【F1 2006】第10戦アメリカGP、シューマッハー起死回生の勝利、フェラーリ1-2フィニッシュ、ルノー惨敗
2006.07.03 自動車ニュース【F1 2006】第10戦アメリカGP、シューマッハー起死回生の勝利、フェラーリ1-2フィニッシュ、ルノー惨敗
F1世界選手権第10戦アメリカGP決勝が、2006年7月2日、米インディアナ州のインディアナポリス・モータースピードウェイ(4.192km)を73周して行われた。
これまでルノーの後塵を拝してきたフェラーリが北米2戦目で復活。フロントローからスタートした2台の紅いマシンは、後続を大きく引き離し、今シーズン初の1-2フィニッシュを達成した。
ミハエル・シューマッハーは、通算67回目のポールポジションから今年3勝目、通算87勝目を手に入れ、5位フィニッシュと不調に終わったチャンピオンシップリーダー、フェルナンド・アロンソとの得点差を19点に縮めた。
フェリッペ・マッサは自身最高位2位でフィニッシュ。3位はジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が入った。
4位はピットレーンスタートから1ストップで追い上げたヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)。以下5位にアロンソ(ルノー)、6位ルーベンス・バリケロ(ホンダ)、7位デイヴィッド・クルタード(レッドブル・フェラーリ)、そして8位にヴィタントニオ・リウッツィ(トロロッソ・コスワース)が入り、チーム初のポイント獲得に成功した。
スーパーアグリの2台は、フランク・モンタニーがオープニングラップの多重クラッシュに巻き込まれ0周リタイア。佐藤琢磨は今シーズン最高位の18番グリッドからスタート。序盤の混乱を避け周回を重ねたが、7周目の1コーナーでティアゴ・モンテイロのMF1と接触、戦列を去った。
■今年もタイヤがキーファクターに
カナダに次ぐ北米2戦目、アメリカGP。昨2005年は、ミシュランタイヤの異常によりブリヂストンユーザー6台のみが出走するという緊急事態となったが、今年は無事全22台がスタートを切った。
しかし、今年もタイヤが重要なファクターとなったことは否めないだろう。
何しろカナダとアメリカ両GPは1週間のインターバルしかなく、事実上、マシンに大きな変更を加えることはできない。しかも両GPコースともキャラクターが似ており、カナダ-アメリカはひとつのパッケージングでくくることができた。カナダでルノーに完敗したフェラーリの急激な復活が、インディアナポリスを大の得意としているブリヂストンとの好マッチングによりもたらされた、と考えても不思議ではない。
金曜、土曜と、フェラーリの2台はタイムシートの上位に名を連ね、予選ではシューマッハーが今シーズン3度目のポールポジションを獲得。マッサも開幕戦バーレーンGPに次ぐ2度目の2番グリッドを得た。
対する最大のライバル、アロンソは、フェラーリばかりでなく、チームメイトのフィジケラにも遅れをとった。
週末にかけてグリップ不足を訴え、5番グリッドからスタートで一気に3番手にジャンプアップするも、マッサを先頭としたフェラーリ2台にはおいておかれ、後方の4位フィジケラにもせっつかれる始末。ルノーは15周目にポジションを交換、以後アロンソはトヨタの2台(ブリヂストンユーザー!)にも先を越され、ラルフ・シューマッハーのリタイアに助けられながら5位でレースを終えた。
これでアロンソの連勝は「4」でストップ。連続表彰台も「15」で終わった。
いっぽう、19点差につめよったシューマッハーは、インディアナポリスでほとんど負け知らず。2000年の初レースで優勝、2002年は当時のチームメイト、ルーベンス・バリケロに“勝利を譲った”ものの、2003年から2006年まで同地で4連勝している(昨年の混乱を含む、が)。
次戦は7月16日、100周年を迎えたフランスGP。息を吹き返した跳ね馬の真価は、夏のヨーロッパ戦で問われることになる。
(webCG 有吉)
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