【カーナビ/オーディオ】オーディオを高音質に変える「キャパシタ」って何?(ラックスマン)
2005.02.02 自動車ニュース【カーナビ/オーディオ】オーディオを高音質に変える「キャパシタ」って何?(ラックスマン)
高級ホームオーディオ&カーオーディオメーカーのラックスマンが、カーオーディオの電源クオリティを大幅に向上させるキャパシタ「XCP-1000」と、スピーカー変換インターフェイスの「XAT-1000」を発表。2005年1月下旬から販売を始めた。
一見すると何に使うのか分からない製品だが……オーディオの専門ライター石田功がやさしく解説する。
■音が安定、透明感もアップ
──何なんですか、これは? だいたい「キャパシタ」って何?
石田:「XCP-1000」は、簡単にいえばでっかいコンデンサーですね。
──どのように使うんですか?
石田:外付けアンプを使っている人が、アンプに電源を供給するために、バッテリーから引いている電源ケーブルに割り込ませるかたちで配線します。それも、できるだけアンプに近いほうがいい。アンプって、けっこう電気を食うんですよ。スピーカーをものすごい勢いで動かしているわけですから。とくに低音ほどね。
で、外付けアンプを付ける場合は、バッテリーから直接、電源ケーブルを引っ張ってくるんですが、アンプが瞬間的に必要とする電流を供給できない場合もある。ケーブルが抵抗になりますから。
そこで、このキャパシタにいったん電気を蓄えておいて、アンプが必要とする分だけの電流を瞬時に供給してやるというわけですね。
──どんな効果があるんですか?
石田:まず音が安定する。バッテリーがちょっと弱っている時に大きな音で音楽を聴くと、低音がドーンと鳴ったときに、音が揺れる感じに聞こえることがあるんですが、これがなくなります。
音の立ち上がりも早くなりますね。ドラムの音とか、スパーンと音が立ち上がって、とても気持ちいい。あと音の透明感が上がる。不要なノイズをシャットアウトできますから。僕も、他メーカーのキャパシタを使ってますが、付ける前と後だと、音の鮮度がぜんぜん違います。
ま、デッキの内蔵アンプで、普通の音調で音楽を聴いている分には関係ないですけどね。外付けアンプを付けて、ある程度以上の、高級なスピーカーを使っている人が、もうちょっといい音にしたいなぁと思ったときに試してほしい。
■純正デッキのままで音質アップ
──「XAT-1000」はどんな商品ですか?
石田:純正オーディオのスピーカーにつながっている線を引っ張り出してこれにつなげば、アンプに入力できる信号に変換できるというものですね。スピーカーにつながっているケーブルに流れる信号って、スピーカーを駆動するために増幅されているんですが、それを微小レベルの信号に戻すわけです。
──どんな人が使うんですか?
石田:純正デッキを使ったまま、もっと音を良くしたいなぁという人向けです。最近のクルマって、純正デッキが交換しづらくなっているじゃないですか。インパネと一体にデザインされていて従来のDINサイズじゃない純正デッキが増えてきたし、ステアリングリモコンが便利だから、純正デッキを替えたくないという人も多い。
それに、コンピューター制御が進んで、デッキを外すとクルマが動かなくなるというケースも増えている。こんなクルマを市販デッキに交換しようと思ったら、インストール費用がものすごくかかるわけです。
でも、これを使って、純正デッキに市販アンプを足して、スピーカーを交換するというシステムなら、市販デッキを付けるためにインパネを大幅に加工するよりもはるかにお安く、オーディオのグレードアップができるわけです。
──スピーカー出力を直接つなげられる「ハイレベルインプット対応アンプ」というのもありますよね。それでいいんじゃないですか。
石田:たしかにありますが、ハイレベルインプット対応アンプは比較的リーズナブルなモデルが多くて、ハイファイ・カーオーディオのクオリティを満足させるものは少ない。
それに対して「XAT-1000」はハイファイ・クオリティのレベルを狙える製品です。ライン出力は18mmピッチの金メッキ端子で、極太のケーブルをつなげられるし、ラックスマンオリジナルのスターサーキットも採用している。それに4系統8ch入出力に対応しているから、フロント3ウェイ+サブウーファーのマルチアンプシステムにまで対応できる。
純正オーディオの音にはけっして満足していないんだけど、デッキの交換ができないから純正オーディオのままで我慢していたという人は、是非、これを使ってアンプ&スピーカーをグレードアップして欲しいですね。
(文=石田功)
ラックスマン:
http://www.luxman.co.jp/
![]() |
![]() |
関連キーワード:
カーナビ/オーディオ/パーツ, 自動車ニュース