プジョーのグロンホルム、地元フィンランドで今季初V!【WRC 04】
2004.08.09 自動車ニュース【WRC 04】プジョーのグロンホルム、地元フィンランドで今季初V!
世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドが、2004年8月6日から8日にかけて、シーズンいちのハイスピードコースとして知られるフィンランド中部で開かれた。今年から投入されたプジョーのニューマシン「307 WRC」を駆って、2000&2002年のチャンピオン、マーカス・グロンホルムが優勝。自身にとって今シーズン初、新型マシンにとっては初めての勝利を手に入れた。
2位はフォードのマルコ・マルティン。3位は前戦アルゼンチンの覇者、シトロエンのカルロス・サインツだった。
かつて「1000湖ラリー」の名で呼ばれたラリー・フィンランド。シーズン最速のラリーでは、マシンは時として200km/hを超え、「ヤンプス」で天高くジャンプする光景を目の当りにすることができる。
地元スカンジナビアンが強いフィンランドで好調だったのがプジョー勢。第1レグで、グロンホルムとその従兄弟セバスチャン・リンドホルムが早くもブルーライオンの1-2体制を築いた。
第2レグに入ったSS12で、リンドホルムがクラッシュし、2位にマルティンが浮上。しかしグロンホルムには十分なクッションがあり、307のトランスミッションにトラブルが発生しても、ラリーをリードし続けることができた。
2つのレグを終えた時点で、既に1位グロンホルムと2位マルティンの差は35.1秒もあり、事実上、プジョーのチャンピオンの勝利は安泰と見られた。
最終の第3レグを無難に走りきったグロンホルムは、自身にとって14ヶ月ぶりの勝利を手に入れた。トップでゴールしながらレギュレーション違反により失格となった第5戦キプロスでの雪辱を晴らしたかっこうだ。
2位マルティンは、4戦ぶりのポイント圏内フィニッシュ。ベテランのサインツが3位。ポイントリーダーでサインツのチームメイト、セバスチャン・ロウブは、苦手なフィンランドを4位で終えた。
だが、ロウブにとって好都合だったのは、ランキングで2位につけるスバルのディフェンディングチャンプ、ペター・ソルベルグが初日にリタイアしてくれたこと。ドライバーズランキングにおける2人のギャップは、17点から22点に拡がった。
マニュファクチャラーズランキングでは、首位シトロエンが109点、2位フォード83点。3位以下は、スバル(64点)、プジョー(61点)と並び、殿は三菱の17点である。
次戦は、ターマックラリーのドイツ。8月20から22日にかけて行われる。
(文=webCG 有吉/写真=プジョー)
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