WRCツール・ド・コルス、ソルベルグ/スバル優勝【WRC 03】
2003.10.20 自動車ニュース【WRC 03】WRCツール・ド・コルス、ソルベルグ/スバル優勝
世界ラリー選手権(WRC)第12戦ツール・ド・コルス(ラリー・ド・フランス)が、2003年10月16日から19日にかけて、フランスのコルシカ島を舞台に行われた。スバル「インプレッサWRC」を駆ったペター・ソルベルグが、今シーズン3勝目、通算4勝目をあげ、ドライバーズチャンピオンシップで2位に躍進した。
■ソルベルグ圧勝、ランキングは逆転
2位カルロス・サインツ(シトロエン)に36.6秒の大差をつけて優勝したソルベルグ。しかしラリー前は出場すら危ぶまれる事態をむかえていた。木曜のシェイクダウン中にクラッシュし、インプレッサは大きなダメージを負った。メカニックが夜通しで修復し、何とかスタートラインに立てたのだ。
1日目に好調だったのはフォードのマルコ・マルティンとフランソワ・デュヴァル。ハイペースで飛ばしたが、マルティンはSS4でのスピンし、結局初日トップはシトロエンのセバスチャン・ロウブがとった。
2日目は、ソルベルグのための1日となった。初日を8位で終えたノルウェー人ドライバーは他を圧倒するペースで総合1位を奪取。SS10では他車に12.9秒もの大差をつけた。
デュヴァルが18秒ビハインドで2位、サインツがヒタヒタと迫り3位につけた。
最終の3日目は、荒れた天候と路面を味方にソルベルグがリード、ターマックイベントで初優勝を飾った。
最後にデュヴァルを抜いたベテラン、サインツが2位を獲得。これにより、長らくチャンピオンシップでリードを守ってきたリチャード・バーンズ(プジョー)がトップから転落、1990、92年のワールドチャンピオンであるサインツがソルベルグ、バーンズを3点上回り首位に躍り出た。
残りは2戦。次戦は10月23-26日に行われるスペインラウンドだ。
■PCWRC、ロウがチャンピオン獲得、新井は惜しくもランキング2位
WRCと併催されたプロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)最終戦では、三菱「ランサーエボリューション」のニール・マクシアが優勝。3位に入ったスバル「インプレッサ」のマーチン・ロウが、2003年のPCWRCチャンピオンを獲得した。
ロウを7点差で追っていたスバルの新井敏弘は2位フィニッシュ。念願の初タイトルには手が届かなかった。「全力でこのラリーにチャレンジしたので、悔いはありません」と語る新井。「今年は3勝できたしグラベルラリーでは誰にも負けないことが証明されました。来年のことはまだ確定していませんが、また来年の目標に向かって頑張ります」と前向きなコメントを残した。
(webCG 有吉)
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